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「言語学への開かれた扉」 千野栄一

三省堂

千野栄一氏の「言語学への開かれた扉」をあと少し残すまで。
音声論と音韻論の違いや、比較言語学→構造言語学→社会言語学という流れが純粋言語と現実言語との揺れ動きであるという指摘、はたまたピジン・クレオール語はそれまでの言語学が過去の言語を追い求めてきて今変容しつつある言語の実際を見逃している、という認識から発見された…など、言語学の基礎の第1部。
それから、カフカス諸語を具体例にした第2部。で、今半分くらい読んだ第3部は言語学者の簡潔な紹介。
(2011 04/04)

 実は、有意義な単位が人間の言語で圧倒的に多いことを可能にしているものこそ、二重分節の原理で、一つの言語に固有な一定数の音素を組み合わせることによって、膨大な数の形態素が得られるのである。すなわち、この原理はいわゆる「エコノミーの原理」の一つである。
(p243)


「アンドレ・マルティネ」の項より
こうした人間の特性が、他の類人猿と異なる言語というものを生んだ。

これで「言語学への開かれた扉」も読み終わった。
(2011 04/07)

今月?ちくま学芸文庫から「言語学を学ぶ」というの出たのだけれど、この本の復刊なのか、本屋で見てもよくわからない。とりあえず、最後の方に言語学者列伝みたいなのはあった。
(確証取れないけれど多分もとは同じなのでは?)
(2022 11/28)

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