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「失われる文化・失われるアイデンティティ」

綾部恒雄 編  講座世界の先住民族 ファーストピープルズの現在  明石書店

読みかけの棚から
読みかけポイント:第8、10、18、19章

10巻シリーズ、「講座世界の先住民族」の最終巻。9巻までが世界各地域の先住民族を地域別に紹介しているのに対し、この最終巻は「結び」として、言語・コスモロジー・精神世界・経済・政治・法律・ジェンダー・民俗芸能・儀礼・都市・人口・環境・観光・教育・医療・植民地主義の各論の論文からなる。「先住民族」とは何か、定義づけるのは難しいようだ。例えば、日本の(東北や九州なども)先住民族って?

第8章先住権と権原、第10章ヴァヌアツにおける「先住民問題」とその史的背景、第18章北米先住民と都市、第19章サマ・地域資源の利用と環境問題・・・を昨日から今日にかけて読む。8、18章はスチュアート・ヘンリ氏、19章はフィリピン南部からボルネオサバ、スラウェシからロンボク辺りまで及ぶ舟棲み(なのは一部で農業などを営んでいる人々も多い)民族サバと、主に中国・華人に取引されるナマコとの関わり(だけど、「環境問題」には最後に少ししか触れられていない)。この巻は各論の「イントロダクション」的なものの集まりなのか?そんな気を受ける。
(2010 01/10)

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