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「ロシア文化の方舟 ソ連崩壊から二〇年」

野中進 三浦清美 ヴァレリー・グレチュコ 井上まどか 編  東洋書店

読みかけの棚から
読みかけポイント:ちら読み+第1章半分

ちら読み。気になる項目列挙。
ロシアでは中央アジア出身の作家は「外国文学」なのか否か。ナボコフやブルガーコフなど、ソ連時代に禁じられていたのと、ゴーリキーやショーロホフなど社会主義的リアリズムの母と言われていたのが、「20世紀ソ連文学」と同じ言葉で捉えられている。その背後には文学自体が民衆の実生活から後退してきている現状が。
トルクメニスタンとロシアの両親を持ち、モスクワでドライバーやっている主人公の小説。
極東ロシアで輸入日本車が流行し、右ハンドルなのが問題視されている。
ロシア現代美術、宗教をテーマにした展覧会(コカコーラ、私の血である、とか)が過激な正教徒に破壊され、主催者側が懲罰を受けた。
ロシアの「文化学」の二通り。文化研究の学際的展開と、大学で必須科目とされている「公的」な文化学。西欧と違うロシアの特異性。ロシア民族以外のロシア国民をとらえこもうとする姿勢。この二つの文化学は交わるのか、どうか。
(2020 02/04)

第1章半分くらい
最初の建築の章、建築に伴う古いものの破壊という点などを反省した、「廃墟の建築」とか、設計図だけの作成とかいうのもある。後者は日本のコンペティションが中心っぽい。前者は廃墟をちょっとだけリニューアルしただけの建築につながる。ロシアでも結構多い。
ダーチャ…大都市に住む人達の別荘というか郊外農園というか。元々は貴族等の屋敷地を分割して鉄道建設とともにこうしたダーチャが増加、チェーホフの「桜の園」はこうしたダーチャに売り渡される貴族の屋敷地を背景にして展開。
(2020 02/07)

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