あれは鴨川だったのか?

 この記事は、サークルクラッシュ同好会アドベントカレンダー23日目の記事です。今年も「自分語り」がテーマですがもう過去の記事や会誌で散々書いているので川のことを書きます。

 先月、友人のホリィ・センがニセNFをやっていたので京都に行っていました。サークルクラッシュ同好会関係者と久々に会って話して、フロントラインにも遊びに行って「あー、楽しかったなあ、やっぱり京都は良いなあ」と思ってたんですけど、ひとつだけどっか変なところがあるんですよ。なんか違和感があったんです。具体的には鴨川が変だった。

iOS の画像

 これはなんか変だなあと思う前日に撮ったもの。この時点でなんか変じゃないですか? 人が少なくて日が傾いている影響かもしれないけど、"ない"感じがする。こんな水量でしたっけ? 底の岩が露出している部分が多すぎる気がする。あと草もこういうやつが生えてましたっけ?

 僕が2年近くも京都を離れて(それでも月に一度くらいは行くので見ているほうなはず)しまったせいで無い違和感を覚えてしまっているのかなとも考えられますが、どうやらそうでもないらしいのです。この写真を撮った翌日、1年前に京都から東京へ帰った友人と、ずっと熊野寮に住んでいる友人と合わせて3人で鴨川を歩きました。久しぶりに鴨川でも眺めに行くかと石段を降りていくと、なんだか全体的に暗いのです。橋の上の電灯が異常な強さの光を道路へ向けて放っていることがよりその暗さを引き立てます。

 あれ? 鴨川ってこんなのだっけ?

 言い出したのは確か熊野寮に住んでいる友人だったと思います。他の2人よりもずっと頻繁に鴨川を見ているはずの彼が違うと言うのです。3人ともすぐに「何かおかしい」と意見が揃いました。その時の写真があればよいのですが、あまりにも暗くて何も撮れませんでした。電車も無くなってからの夜の鴨川沿いは何度も歩いたはずなのですが、こんなにも暗い姿は記憶にありません。比喩ではなくて本当に暗いのです。暗いことは本質ではないようにも思えます。暗さを差っ引いても、なんだか川が貧相で不気味に見えてくるのです。

 ここどこ?

 本当に鴨川なのか?

 お前は誰だ?

 生きてるって何?

 禁忌について考えたことはあるか?

 おそらく COVID-19 で数ヶ月ほど人の手が入っていなくて、水量の少なさと雑草の生え具合が極端に目立ってしまったからなんだろうと考えられますが、その夜は3人でとにかく不気味がりました。鴨川デルタを見下ろして、「マジでここどこ?」と混乱していました。とにかく怖かった。あれは本当に鴨川だったのでしょうか? 僕たちは騙されていたりしませんよね? どこか行ってはいけないところへ迷いこんでしまったとか? あの日のことは思い出すだけでも不気味な気持ちになります。


 特にメッセージ性の無い記事でしたが、あまりにも強く記憶に残ってしまっていたのでこの機会にあの日感じた気持ち悪さを吐き出してしまいました。明日は タコ さんの24日目の記事です。皆様、善きクリスマスイブを。

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