冬の出口

ㅤああ、なんと恐ろしいことか!ㅤまるで僕を苦しませておこうと誓いでも立てたかのような世界がたしかにそこにあると、この出口の光を見間違えるたびに世界は何度でもわからせようとしてくるのです。ほかならぬ希死念慮に疲憊しているただその時間だけが、僕に生きていることをわからせてくれる。そのことは、もちろんずっと前から鮮明に理解していました。幼い頃からわかっていました。しかし、愚かな僕は、まだ見間違えた一筋の光に希望を期待しているばかりか、見間違えた一筋の光に希望を期待しているのです。……いや!ㅤまだ僕はほんとうに月の光を視認したのだと信じているのです!ㅤそれはたしかに、たしかにほんとうの光でした。いくらその線が小さくとも、僕のこの、誇るべきほどによく見えるぼやけた眼は見逃さなかった!ㅤ必死にその僅かな光を見つめ続け、月光に焼け爛れた眼球が最後に見るものは、いったいなんでしょうか?ㅤ僕が答えてさしあげましょう。もうほとんどそれ以外に何も見えなくなってしまった僕が、答えてさしあげましょう。すべての誠実さをもって答えましょうとも!ㅤそれは、

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