名探偵のはらわた 登場事件解説-1 玉の池バラバラ殺人事件

名探偵のはらわた登場事件のもともとの事件をご紹介

・玉の池バラバラ殺人事件→玉の井バラバラ殺人事件
 1932年(昭和7年)3月7日に東京府南葛飾郡寺島町(現在の東京都墨田区)で発生。
 (この事件によって、被害者の遺体を切り刻む猟奇殺人の名称として「バラバラ殺人」が定着したらしい。)
 玉の井は関東大震災以降に発展した私娼街で通称「お歯黒どぶ」という呼ばれる下水溝があった。
 1932年3月7日朝、ハトロン紙に包まれた上胸部胴体(首と両手は鋸のようなもので切り取られていた)と腰部胴体(両足を切り取られていた)
を2名の巡査が発見。反対側の溝からも、同じような紙包みで男の首が発見された。
 この3つの包は同一人物で、撲殺死体であると判明した。
 しかし損傷が激しく右上の犬歯が八重歯であることと、額が富士額であるという2点のみ判明した。
 その後も被害者の身元は判明せず、4月28日には捜査本部は解散し、事実上は捜査打ち切りとなった。
  しかし所轄の寺島警察署署長の浦川警視が捜査第一課長に転任後、捜査が再開。
 枕橋巡査派出所の巡査は、被害者の特徴が、3年前に不審尋問をし面倒を見てやった女児連れのホームレス男性と一致することを思い出し、記録していた親子の名前と本籍地を直ちに署長に連絡した。
 ホームレス男性の所在調査したところ、同姓名のものが本郷区湯島新花町H方に同居ありと判明。
 Hを訪問したところ、女児は今もいるものの、Tは金策のために出かけたまま帰っていなかた。
 Hの証言からTの所在を調査したが、T自身はおろか、Tを知っているものすら見つからなかった。
 並行してHの身辺調査が行われ、TとHが金銭上の問題から大喧嘩をしていたことが判明。
 改めてHに事情聴取を行うと犯行を自供。

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