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同人AV制作におけるMacの選び方

Mac歴30年の覆面監督

私はPCはすべてMac、スマホはすべてiPhoneで生きてきた生粋のApple信者です。業務用や検証用としてWindowsやAndroidも所有はしていますが、メイン機として使用した経験はありません。当然同人AV制作もすべてMacで行っています。撮影機材はiPhoneに加えてSONYのミラーレス一眼も使用しています。詳細は過去のnoteを参照してください。

同人AV制作で最適なMacとは?

先日X(旧Twitter)でこんな話題がありました。
同人AV制作仲間で普段から仲良くさせてもらってるジャイ子さんのポストに対し、珍貝マコト監督がレスを返しています。

ジャイ子さんの悩みは本当によく相談される話題です。予算が十分にあれば、高いものを買えば間違いないのは誰でもわかりますが、世の中そうもいきません。とはいえ、中途半端なスペックのものを買って作業に支障が出るのが一番もったいないお金の使い方です。

珍貝監督のレスは正しいです。カタログスペックで見ればこのアドバイスになります。MacbookのProとAirの違いを重さと値段で語りますが、私は両者で同人AV編集の経験があるので、その差をもう少し解像度高く解説してみたいと思います。

かなりマニアックな記事になってしまったので、わからない点は遠慮なくXのDMやコメントで質問してくださいw

わかりやすい比較基準とわかりにくい比較基準

わかりやすい比較基準

大きさ(携帯性)・重さ・値段だと思います。特に予算で完全に縛りがある人は値段以上のものは切って比較すれば良いのでわかりやすいです。また大きさ(携帯性)については、外出先や出張先でも作業をする機会があるかどうかで決めれば良いと思います。携帯性を担保するために画面サイズは小さくなるので、画面に多くの情報が並ぶ動画編集ではノートPC型はつらいかもしれません。ただ、外付けのモニターは接続可能なので、外ではノート、家ではモニターに接続してデスクトップのように使うことも可能です。私の作業環境も最後のノート型+モニターとなっています。

わかりにくい比較基準

CPU、メモリ、ストレージ、拡張性、その他(後述)などです。
値段が高いほうが良いのは誰でもわかりますが、値段が高くなると上記のスペックがあがります。とはいえ予算もあるので、どの項目をどれくらいで選べば良いか見ていきましょう。
以下のマニアックな説明を読むのが面倒な人はこれだけ覚えてください。机に座って仕事をしている人を想像していただき、
CPU=座ってる人そのものの性能です。高性能=頭が良い・仕事が速い
メモリ=机の広さです。一度に広げられる書類の多さ、同時に俯瞰できる広さ、余裕
ストレージ=机の引き出しの量です。多ければ多いほどたくさんの仕事を出したりしまったりできます。

CPU

CPUはPCの脳です。高性能なほどすべての動作が速くなります。Windowsですとこの他にGPUというグラフィック(描画)に関するパーツの良し悪しも出てきますが、Macの場合は後述するM1以降、GPUもCPUに内蔵されているため、CPUの性能がそのまま動作速度になると考えてください。

Macは以前はIntel製のCPUを使っていました。Core i7とかそういう名前です。数年前に自社生産のCPUに一新し、M1、M2、M3、M4、、、という名称になっています。Intel製とApple製では性能差が大きいので、中古でMacを探すときはM1以降のものにするのが鉄則です。Intel製CPUは対応していないアプリもあるので注意が必要です。

M1,M2,,,の数字は世代を表しており、現在は第4世代のM4になっています。まだMacには搭載されておらず、最新のiPad Proのみに採用されています。そのため、iPad Proをスペック盛って買うと40万を超えるMacなみの価格となります。当然ながら数字が大きい(世代が新しい)ほどスペックが高い=速いCPUです。

話がそれましたが、数字の他に文言がつきます。
M3(無印)、M3 Pro、M3 MAX、M3 Ultraの4種類です。
概念的には無印<Pro<MAXの順に高性能で、UltraはMAXを2つ接続したもの、、と覚えておいて間違いないです。

私が使用しているのはM1 MAXのMacbook Proです。4K/60Pの動画もサクサク編集できているので、M1 MAXを基準に考えて解説します。M1 MAXはM2でいうとM2 Proより若干スペックが高いくらいです。よって、M2であればPro以上が良いと思います。では、M3ではどうかといえば、M3 Proと同等くらいの性能です。

よって、M1であればMAX一択、M2、M3であればPro以上を選択すれば間違いないでしょう。

基板サイズが大きくなっていく=消費電力もあがる

メモリ

メモリは同時に作業できるタスク量を増やすことができます。これは本当に多いに越したことはないので、CPUやストレージが決まったあとに予算の許す限り積みましょう。参考までに私のM1 MAXのMacbook Proのメモリ量は64GBです。最低でも24GB以上は必要だと思います。標準の16GBだときついかもしれません。

ストレージ

ストレージとは、データを保存しておく領域です。こちらもGB単位で表現するため、メモリと混同する人も多いです。少し前はHDD(ハードディスク)とSSD(ソリッドステートドライブ)を選べましたが、現在すべてのMacはSSDになりました。HDDは物理的に回るレコード型の円盤に針でデータを書き込んでいくようなイメージ、当然故障も多く遅いです。逆にSSDは大きなUSBメモリだと思ってください。HDDのような回転部・稼働部がないため故障が少ないですが、生涯書き込みできる回数に限りがあると言われています(寿命が来る前に他の部位が壊れたり、買い替えのタイミングが来るのでそこはあまり心配せず)

多ければ多いほど良いのですが、ストレージは外付けに逃がしたり、終わったものはクラウドに保存することもできるので、512GB程度、可能なら512GBの倍である1TBあれば十分だと思います。SSDの内蔵型は大きいと高単価です。参考までに2TBの外付けSSDが2万円から3万円程度で購入可能です。

Macの種類

Macは大きく分けて3種類の型があります。デスクトップ型・一体型・ノート型の3種です。

MacPro
Macbookシリーズ
Mac mini / Mac Studio / iMac

デスクトップ型のMac

別途モニターに接続して使うのがこのタイプです。現在Mac ProとMac Studio、Mac miniの3種類があります。この3つはその順に性能や拡張性(HDD等をあとから内蔵で増設できるか)、値段が変わります。
この3つでしたら圧倒的にMac miniがオススメ、予算があるならMac Studioです。私もStudioほしいですw

Mac Pro

同人AV制作レベルでは圧倒的にスペックオーバーです。コスパも悪いので富豪以外は買わなくて良いです。

Mac Studio

Mac Proまではいらないけど、Mac miniじゃ足りない、といったニーズに応えたモデルがMac Studioです。Mac Pro並の高性能なCPUを搭載可能です。

Mac mini

コスパ重視モデルのMacです。予算をかけても最大でM2 Proまでしかないので、Mac miniを買う場合はM2 Proモデルにしましょう。

一体型のMac

一時期はMacといえばこれ、というiMacです。iMacはもっともコスパの良いMacと言っても過言ではありません。かなり高性能で大画面のモニターや、キーボード、マウスもついてきて30万を切ります。M3の無印しかCPUが選べないのと、メモリを最大まで積んでも24GBでそこに少し不安が残ります。
部屋におしゃれなMacがほしい!みたいな理由がない限り選択肢から外してOKです

ノート型のMac

いわゆるMacbookってやつですね。スタバでドヤれるやつですw
ProとAirがあり、その違いはモニターの大きさ、重さ、CPUやメモリの搭載の選択肢の違いです。この辺は珍貝監督のポスト通りです。

地味に重要なのがProにはCPUの冷却ファンがついていますがAirにはついていないことです。独自の排熱機構を使って冷やすことなりますが、最新のM3のMacbookAirで高負荷作業を続けるとCPUの温度は100度を超えるそうです。対してMacbookProで同じ作業をしても100度を超えることはありません。参考記事を置いておきます

CPUの温度が高くなると性能が落ちます。MacbookAirで動画編集を行っていたときに編集ソフトがカクついたり、かき出し速度がめちゃ遅くなりました。原因は熱でした。実際に卓上扇風機をMacbookAirの発熱が激しいところに当て続けると上記の問題は解決しましたw よって排熱ファンの有無はかなり重要だと感じます。

それ以外にもUSBのポート数がAirは1つ少ないです。私はこれが割と不便なことが多かったです。Proの3ポートでも足りないことがありますが、、、(苦笑

結論

私のオススメ機種です。あくまで新品の価格ですが、、、

出張や出先の作業がない場合

Mac mini / M2 Pro / 32GBメモリ / 1TBSDD

税込28万円ですが、これに外付けモニターやキーボード・マウス等が必要なので、35万円弱になるかと思います。

出張や出先での作業でも使いたい場合

MacbookPro / M3 Pro / 36GBメモリ / 1TBSSD

税込42万円!円安し◯ね!!!!(伏せてない

私が数年前にM1MAXのMacbookPro買ったときくらいの値段です。今同等品を買おうとしたら60万オーバーでした。まじ円安やばいですねw

同人AV制作だけに使うと考えると高いかもしれませんが、様々な用途で使える高性能な万能のPCを持っておくのはどの仕事をするにしても有利です。時間はお金で買えないので、PCが速ければ速いほど、人生を得してると私は考えます。PCがなにか作業して待ってる時間ほど無駄な時間はありません。

高性能なMacなら動画のかき出しを裏でやりながら別の動画を編集するといった作業もサクサク行えます。

とはいえ高すぎる、という人へ

中古のMacを探すのも良いと思います。M1 MAXかM2 Pro以上の機種であれば問題なく作業できます。中古はリスキーではありますが、評価などを見て買えば良い買い物になることも多いです。例えばこのくらいで私とほぼ同じ作業環境になります。

最後に

さらっとオススメ書いて終わるつもりが、かなり熱の入った記事になってしまいました。不明点や質問はXのDMやコメント欄で聞いてください。また新しいMacがでたら都度解説したいと思います。

記事がよかった方、いいね♡よろしくお願いします。

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