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写真とカメラの森の歩き方

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写真とカメラの世界。 その広く深い森の中を楽しく、時には悩みながら迷いながらそれもまた楽しい。 そんな世界のガイドブックです。 あなたはこの森を僕と一緒に歩いて行く仲間です。
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#アウトプット

写真はどこに在るか

データと言うものは、この世に存在しているのだろうか。物理的に存在してはいない事は確かだ。デジタル的価値観がこれだけ常態化した世の中なので物理的に存在しないからといって、存在そのものが否定されたわけではないとは思う。 SSDやHDDやSDカード等のメディアに保存されたデータも、どこにあるかもわからないサーバーに保存されたクラウドデータも存在はしているんだと思う。 けれども、僕はやっぱり物理的な存在こそが本当のゆるぎない存在のような気がしてしまう。 と言う僕の偏った考え方を前提に

乳剤の追憶

《《 乳剤の追憶 》》 「フィルム写真はノスタルジーでしかない」 「“フィルムで撮った”という事にしか価値はない」 僕はそう思わないんだよね。 たしかにデジタルでフィルムと同じ様な写真を撮る事は可能だと思う。 そういうプリセットも売ってるしね。 フジフイルムのデジタルカメラのフィルムシミュレーションは優秀だしね。 僕が思うフィルム写真の良さは”フィルムという制限”から生まれる撮影の過程の変化。 それによって生まれるアウトプットの変化。 だと思う。 簡単に言えばフィル