M2.Puddle Jumping (Marshall Gilkes)

solo:Marshall Gilkes

今回のライブが決まった時、正直この曲をやるかどうかが一番悩みました。完全に福田組の主戦場ではないからです。でも聴けば聴くほどこの曲をやらない理由が無いような気持になってくるのです。

Puddle Jumpingを初めて聴いたとき、トロンボーン界のニューヒーローの誕生を目撃した。という確かな実感がありました。これまでにこんなスタイルのトロンボーン奏者がいたでしょうか。(これ、今のPuddle Jumpingのテンポに慣れてしまうとびっくりするくらい遅いんですが、それだけ当時としてはあり得ない演奏だったんだなという気持ちになります)

彼の登場前と登場後でジャズトロンボーン界における「テクニック」という言葉の持つ範囲が明らかに変わったように思います。それまでのテクニック系トロンボーン奏者というと、某氏のキャッチフレーズ”トランペットより高く、サックスより速い”に代表されるようにとにかく”速さ!速さ!速さ!、そしてハイトーン!”という単調なものが多かったように思いますが、そんな紋切り型の超絶技巧以外の選択肢が提示されたエポックメイキングな1曲ではないかと思っています。



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