小岩 勉「FLORA#07」について
SARPで鑑賞した小岩勉さんの写真展「FLORA#07」。壁面に飾られた写真群を右から左へと丁寧に観ていく。そうやって鑑賞していくと妙な混乱に陥るのだ。なぜ私は混乱するのか。
一枚一枚の写真の中にはたくさんの時間軸が地層として存在していることに気づく。一枚に夏があり,秋があり,そして春である。それが相互に干渉しあって,あたかも時間の過剰が起こっているのだ。これが混乱の原因である。
例えば超現実主義とは現実を超えていることではなく,現実が過剰になっていることだ。そういった意