教師駆け出し(草加東高校)時代④
新任教師として赴任して5年目に、高校サッカー選手権埼玉県予選で草加東高校はベスト16に進出した。当時は二次予選はベスト16からだった。二次予選の抽選会場には、テレビで見たことのある浦和南の松本暁司先生や武南の大山照人先生の姿があった。
キャプテンが抽選のくじを引き、一回戦の対戦相手が優勝候補の大宮東高校だと分かり「やべえ」と思わず言ってしまった。私は彼に「やべえと言ったろ」と言ったところ、彼は「相手に油断させてやろうと思いまして」と答えた。
多くの高校サッカー関係者は10-0で大宮東が勝つだろうと思うほど差があった。大宮東には後のJリーガーが複数人いた。
結果はおおかたの予想を裏切り、0-1の惜敗。しかも崩された失点ではなく、コーナーキックのこぼれ球を決められた。
やはりサッカーはやり方だと強く思った。その時は。だから戦術の勉強にのめり込んでいった。