蕗ノート ココデハナイドコカという誘惑
年明けから日本中を旅していて
「うちの地域に来ないか」と冗談半分で誘われることがある。
つい先日などは、私が10年前、住みたくて毎月通っていた北秋田市に、という誘いがあって正直な所、少しだけ心が揺さぶられた。
そういう時言われる殺し文句がある
「僕らと仕事できますよ」
ということだ。
日本中、素晴らしい自然、山、海、川があるけれど、移住する人にその場所に決めた要因を聞くと、その自然が決め手という方は少なく、八割九割方、人が決め手だと地域おこしのイベントなどで聞く。
確かにそうだと思う。
合わない人と仕事をするのも大変なのに
合わない人が沢山住んでいる土地に住んだらそれは大変だなと思うし、実際そういうこともあったなと振り返って思う。
ココデハナイドコカという誘惑。
🔺沖縄に誘惑されました。
これは
ここではない場所
あなたではない人
これではない仕事
これではない顔や体系
でもそれを選んできて今、なわけで、どこへいったって誰とだって何をしていたって根本的には自分なんだ、ということが分かってはいたけど実感した。
学生時代、はやくここから抜け出してココデハナイドコカへ行ってしまいたいと思っていた。
会社員になってココデハナイドコカへ行ったけれど疎外感も不満も根拠のない全能感も何も変わらなかった。
また抜け出してココデハナイドコカ
気がつけば、いい!と思っていた「イマココ」に不満を抱くようになり、「ドコカ」に行ってしまいたいと切望する。
2016年、ご縁を頂き私は山形県の庄内地方に拠点を移すことになった。
消してしまいたいやらかしたこと
良くも悪くも狭い人間関係
キレイサッパリこの山形からオサラバすればやり直しだってできる
でもそんな情けない、しょーもない過去の自分も含めてまるごとそのまま山形にいようって思えた。
ココデハナイドコカは語り口が上手だ。
日本中でその語り口は囁かれている
すごい人な僕らと一緒にいれるなんてラッキーだと思わない?
痩せてキレイになれば薔薇色の人生ですよ
いつまで東京で消耗してるの?
それってなんか見下ろされてるみたいだなぁって思う。
どんなに凄いことをやってても、調子に乗り出した人は苦手だし、本当にすごい人はそういうことを言ったり態度に出したりはしない。
黙々とやるだけだ。
自分のイマココを見渡してどうだろう
完璧じゃないけど素敵なファミリー(同居者)
素敵な仕事をちょこちょこ下さる地元の方々
山形に来て出会った大好きな人、あなたやあなた
いつでも帰っておいでと言ってくれる西村山の方々
長い旅をして、どこも素晴らしかったけど、今の私にはココデハナイドコカはないなと感じた。
自分が変わらないとココデハナイドコカループからは抜け出せない。
ココデハナイドコカを見始めると、イマココはどんどんどうでも良くなっていく。
ココデハナイドコカ探しを止めてから、イマココをどうでもいいって思っている人がまわりにいなくなった。
日本中の素晴らしいイマココを生きる人達と出会えた3か月。旅に出て自分の足元を振り返って、自分の足元素晴らしい、ブラボーとなれたから何も無駄ではなかった。(・∀・)ミンナチガッテミンナイイ!!
春、春、春、らららー朝日町に入りましたヽ(・∀・)ノイマココ!
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