2023年振り返り

1月 歌舞伎町文学賞の開催が発表されて、小説を書くことを志した。審査員が大森靖子だったから、彼女に自分の文章を見てほしかった。
大学を休学していたが、復学の方向で親と議論。学費は出すから卒業資格は持っておきなさい、と諭された。
バイト先のオーナーとそのお兄さん(60代)に、たくさん相談に乗ってもらっていた。

2月 大学の近くに住むことで逃げ場のない状態に追い込むため、そして文章と向き合う環境を整えるために、1人で暮らし始める決断をした。
1件目に行った不動産屋の担当が道に座り込んで電話し始めたりしていて、就労環境の快適さに驚きを隠せなかった。2件目に行った不動産屋の担当は阿部サダヲに似ていたし、内件に行った時に外観がポップなのと有線システムがついているところが気に入って今の家に決めた。
当時の同居人に手紙を書いた。

3月 家の契約が済んでから親に学費は出さないと言われ、もうこの人に対して期待するのは辞めようと思った。退学した。
サツマカワRPGの単独公演に行った。
引っ越しの日は雨が降っていた。家に着いた瞬間居心地が良すぎて、床で寝た。虫駆除対策の業者を呼んだ(もう二度と呼ばない)。ずっと憧れだったプロジェクターとスクリーンを買った。
近所に良い銭湯を見つけた。
銀杏BOYZとMOROHAの対バンに行った。
大江戸線の罠にかかり、終電に乗れず、友人の送別会に参加できなかった。仲の良かった数名が車で迎えに来てくれたのだが、なんとなくみんなとはもう会わないような気もした。
Wi-Fiのない生活だったが、充実していた。

4月 週2労働週5休みの最高の生活を送っていた。時間が有り余っていたので、よく図書館へ行った。ヘッセの『デミアン』や宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』、ヘミングウェイの『老人と人』、サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』など、前々から読みたかった古典を読みふけった。
たいそう価値観の近い友人と中華の食べ放題に行って、家に帰ってきてからアブノーマルな映画を見ようということで意気投合し、村上龍原作・庵野秀明監督の『ラブ&ポップ』、ヤン・シュヴァンクマイエルの『オテサーネク』、園子音の『自殺サークル』見た。
街裏ぴんくとサツマカワRPGのツーマンライブに行った。自分の住んでいる街に劇場があるって、本当に素敵なことだ!

5月 友人がたくさん遊びに来てくれていた。
劇場版名探偵コナンの紺青の拳を見て、京極真の私服のとんでもないダサさにドン引きした。
高校時代の友人と大騒ぎしながら恋愛リアリティーショーを見ていたら隣人に怒鳴られた。
バーガーキングの4枚肉バーガーを食ったことをストーリーで自慢したら、元同居人が特典ステッカーのことを「勲章」と呼んでいることがわかり非常に嬉しかった。
さよならぼくたちのようちえんを見ていたらゴキブリが出て、本当の意味でトラウマ映画になった。見失ったので実家に帰った。後日、バルサンを焚いたが、死体は見つからず。夜、幻覚が見えるので寝られなくなった。暫くは映画も見られなくてきつかったな

6月 不眠対策としてオールナイトニッポンを聴くようになり、結果的にラジオにハマった。
歌舞伎町文学賞の締め切りが6月末までで、執筆の時間を設けたが、納得のできる文章を書けず、断念。性被害とトランスジェンダーを組み合わせた内容の話を書きたかった。勉強不足でうまく筆が乗らなかったことが悔しい。あと何でもかんでもLGBTQ題材を取り入れればいいと思っている時代の潮流に乗ってるんじゃねえかと思われたくない、みたいな思い込みもあった。テーマは悪くないと思うから、ゆっくりでも書き進めて、2年以内に完成させたい。
虫が嫌で家で飯を食えなくなったから、少し痩せた。

7月 歌舞伎町で財布を無くした翌日に祖父の葬儀があり、葬儀場で中野区マイナンバーカードセンターに電話をする世界初の人間になってしまった。
先月、期日までに執筆を終わらせられなかったことの反省から、いま一度人生を考えなおす時間を設けた。自分の中で何か一つにやりたいことを絞るのは無理だから、自由度の高い環境で働くために、リモートワークのできる職場への転職を決意した。
誕生日はとんでもなくぬるっと過ぎた。退勤後にバルトで『君たちはどう生きるか』を見ただけ。

8月 現在の恋人がたまには二人で飲みに行こうと誘ってくれて、仲良くなって、交際を始めた。8月は本当に恋愛一辺倒だった。世の中に対する興味がものすごく薄まっていたように思う。一度記憶を強制的にリセットしたからなのか、事実として日々が単調であったからなのかはわからないが、あまり記憶がない。ガウディとサグラダ・ファミリア展に一緒に行ってくれて嬉しかった。
月末に職場の先輩二人と三人で飲みに行って、頼りになる姉のような存在ができたことがうれしかった。
今まで本当に気疲れのしない複数名の友人のグループに所属したことがなく、今年は本当に居心地の良い友人たちができたことが嬉しくて、彼らと同じ席になった日の飲み会の記憶はビデオで見返したように色濃く鮮明に残っている。今年一番の思い出。

9月 8月末で退職の予定だったのが伸びて15日まで出勤になった。転職活動が思うように行っていなかったのでありがたかった。面接を進めているうちに、なんでこんなやりたくもないことのために時間と労力を割かなくちゃいけないんだと心底イライラした。グラフィックに行くかWEBに行くか迷ったが、ポートフォリオを作ることが面倒で、結局はWEB(兼エンジニア)の面接ばかり受けていた。何もしないよりはマシだろう、ととりあえず目に入った求人の面接予定を組みまくったのは我ながら偉かったと思う。無職期間がこれ以上に伸びていたら、危ないところだった。現状、もうアウトかもしれないけど、自分の中ではセーフ。月末にはなんだかんだ今の会社に決めた。妥協はしたが、後悔はしてないよ。

10月 9月の中旬~10月の中旬まで、人生初の無職。高校生のころからとにかくアルバイト詰めの人生なので、働いていないことがおそらく体に合っておらず、精神衛生状況が悪かった。復職したらしたで、それまで一日中やりたいことを出来ていた状況が一変してしまい、疲労がたまった。というか、家事をちゃんとしようとしすぎたのが本当に良くなかった。冷静に考えたら出来るわけがないのに何故気が付かなかった。もう家事なんてしない♪(槇原敬之)ずっとぼんやりと疲労感の溜まっていた月だった。もう無職にもなりたくないし転職もしたくない。ディズニーシー、めっちゃ楽しかった。

11月 今年一精神が不安定だったけど正当な理由があるから仕方がないと思う。世界のどこにも安心できる場所がなくてしんどかったな。でも同時に人間的にはだいぶ成長できたと思う。そして書くことに本当に救われた。文章を書くことで、心情を可視化することで、こんなに楽になるなんて思ってもみなかったよ。結局小説は全然書けなかったけれど。来年はフィクション作品の描き方をきちんと学ぼう。1年間でネタは十分すぎるほど溜まった。長期的に頑張っていきたい!

12月 毎年12月はない。繁忙期で本当に仕事が嫌いになった。こんなクソつまんねえことあるかよ!?びっくりだよ。今月の気付きは、みんなが「気にしすぎ」「考えすぎ」と言うことの8割はこちらの「求めすぎ」に起因するものであるということ。相手方の思慮不足に対してイライラしてしまいがちだが、それなら何もこっちもわざわざ考えて気を遣う必要はない。なにもしないと意識したとて、デフォルトで親切なんだから意識的になにもしないくらいでちょうどいいのだ。そしてアンガーマネジメントがうまくなったからか1か月まったくヒステリックを起こしていない(私基準)。これは素晴らしいこと。来月からも頑張ろう。

振り返るとかなり活動的な一年だった。小学生の頃からの夢だった一人暮らしを実現できたことが少し自信に繋がったのかもしれないな。来年も波瀾万丈な一年にしてみせる

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