武道館をホームをにしちゃうのはさすがにチートだろ

Instagramに感想を書こうかな、と思ったんだけど不特定多数の人が見るタイムラインに半分ぐらい自分語りが含まれた文章をぶちまけるのは少し気が引けるのでnoteに記録しておくことにしようと思う
古参ってほど古参じゃないけど、そのような言い回しになっちゃってるところがもしかしたらあるかもしれないので嫌な人は読まないことを推奨します。

2020年11月23日、自分のルーツと言っても過言ではない大切なバンド、go!go!vanillasの初めての武道館公演に行ってきました。

バニラズのライブに行くこと自体も2年前の野音ぶりで開演前は楽しみな気持ちより実感湧かないな〜の方が大きかったけど、会場ついてからはもう「ティーンネイジャーズノイズやってくれ」だとか「オリエント始まりがいい」だとかバニラズのことで頭がいっぱいだった!

そして見事に一曲目オリエント、もうこれ以上にない始まり方じゃない?「僕を駆り立てるここは武道館」って聴ける日をどこかでずっと待ってたんだろうなあ。ロックバンドにとって武道館ってめちゃくちゃ大事な場所だと思うし、バニラズがビートルズにずっと憧れて音楽を続けていたことも知っていたから心から祝福できると同時にこっちまで嬉しい気持ちになれた!

アメイジングレース、メロディーも歌詞もすごく好きなんだよね。個人的に一つ前のアルバムは変化に受け入れられないところがあって、もうこのままバニラズから離れちゃうのかなあなんて思ってた時期もあったから、最新の曲をまた好きになれたことが本当に本当に嬉しくてたまらなくて泣いてしまった…。

マジックは自分にとって本当に欠かせない、バニラズに出会って、ライブハウスに足を運び続けるきっかけになった曲。14歳の頃よく聴いていたラジオでマジックが流れて、go!go!vanillasというバンドの存在が頭から離れなくなって、しばらくして新しいアルバムを出すと知ったから、お小遣いを貯めて初めて自分でCDアルバムを買って、特典で入っていたライブDVDに魅了されて、ライブハウスに興味を持って。人生で初めてライブハウスに行って、そこで牧さんが「今からあなたたちに、ずっと解けることのない音楽の魔法をかけたいと思います」と言ってから演奏し始めたマジックが、それまで見てきたどんな景色よりも鮮やかで、強く惹かれて、それからライブハウスにたびたび足を運ぶようになって。自分の人生は、このマジックという曲に出会っていなかったら確実にもっと空虚で、悲観的で、当たり障りがなくて、つまらないものになっていただろう。何をするのにも自信が無くて、何をやっても空回りしてしまう不器用で情けない自分のことが大嫌いで、だけどそんな自分でも「音楽が好きな自分」のことだけは大好きでいられる。そのきっかけをくれたこの曲を、生み出してくれたバニラズの晴れ舞台である武道館で聴くことができたことは、生涯忘れることのないだろうかけがえのない思い出になった。ありがとうgo!go!vanillas!

鏡e.p.の曲たち、どれもバニラズらしさ全開で心が暖かくなった。曲調も歌詞も方向性が4曲それぞれ全然違うのに、何故か「これこそgo!go!vanillasだ」と言いたくなってしまうような不思議なEP。ロックバンドって結構ボーカルが主役になりがちだけど(もちろんそれもバンドの形としてとてもかっこいいと思ってる!)、バニラズは4人全員が主人公なんだよね。メンバーそれぞれの色を追い続けたくなってしまうというか。その中でもバームクーヘンは炎の演出ともよく合っていて特に印象に残っている。デッドマンズチェイスといいプリさんはほんとに良い曲書いてくるなあ〜歌う時だけ滑舌直るし

バイバイカラー、(開演前に、当時そこで会った大好きな友達と喋ったからかもしれんが)2018年のラッシュボールを思い出した。その日のたしかトリ前、そこそこ暗くなってきた時間帯に見たバイバイカラーが圧巻で、これだけ大きなステージがこんなに似合うのか…と度肝を抜かれたことを覚えている。今回のレーザーを用いた演出やたくさんの観客がサビで手を振っている光景を見て、懐かしい気持ちになった。

カウンターアクション前の進太郎の煽り本当に好きなんだよね!加入後初の楽曲ってこともあって、新生バニラズの始まりの曲ってイメージがある。そんなカウンターアクションがもう5年も前なのか…バニラズは何度も演奏されるキラーチューンが他にもたくさんあるけど、カウンターアクションの様になりようというか安定感は一線を画すところがあるようにも思える。

平成ペイン、この令和の大惨事を予言して書いたかの様な歌詞だなあ。正直この曲そこまで好きじゃなかったんだけど、牧さんが「この暗闇に目が慣れているのは僕らさ」と言ってから演奏が始まって一気に引き込まれてしまった。自分から前向きに行動していかなきゃ、って思わせてくれる演奏だった!この曲も大好きになっちゃった

バニラズの歴史を振り返り、メンバー1人1人に対するメッセージを語った後のおはようカルチャー、いつものように声は出せないけどこの武道館公演を締め括るに相応しすぎて、また満員の武道館にこの4人が立っていることを想像しながら浸っていたら、「俺たちはここから始まった!」と、まさかの最後の最後に人間讃歌。嬉しさから泣き崩れちゃうってきっとこのことなんだろうなあ、その感覚が初めてわかった気がした。SHAKEの楽曲はもう最近はライブではあまり演奏しなくなってしまって、もちろん最近の曲も大好きではあるんだけどやっぱりどれだけ時間が経ったとしても褪せることのない名盤だと思っているから、このアルバムを代表する名曲を大事な日のラストに届けてくれたことが心の底から嬉しくてたまらなかった。

アンコール一発目のアクロス ザ ユニバーシティ!この曲が大好きすぎて、大学生に対する憧れがめちゃくちゃ強かったなあ〜今じゃもうその大学生になっちゃってんのかあ。しばらく実際に大学に行けることもなさそうだけど、あの頃の大学生活を夢見る気持ちを思い出させてくれた気がした。友達おらんしオンライン授業最高だけど、自分の学校の校舎大好きだしやっぱりキャンパス行きたくなってきちゃった

最後はギフト!武道館で「ここで待ってるから」って言えちゃう、これだけ似合っちゃうアーティストは他にいるんだろうか。武道館というロックンロールの聖地ですら帰ってこれるような場所にしてしまう。go!go!vanillasは、自分にとって、いつでもまた好きなときに帰ってこれる、辛いことがあっても甘えられる、会いに行けば背中を押してくれる、自分の根底にある様なバンドだと改めて思った。

自分の人生、与えられたきっかけを生かすも殺すもつまりは自分次第やけんな。また頑張れるところまで頑張って、ダメになっちゃったらまた音楽の力借りて、復活したらまた頑張って、でいいんだよな。当たり前のことかもしれないけど、自分がずっと囚われていたなにかから解放してもらえた気がしたよ。
誰がどう見ても伝説のライブだった。ありがとうgo!go!vanillas!

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