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ネットの誹謗中傷について(過去のものの再掲)

結局ポシャッたサイトの記事の原稿が出てきたので掲載する。2、3年前のものだが危惧していたことがある程度現実に。

以下再掲分

リアリティショーに出演していた女子プロレスラーの件以降、にわかにネット上での誹謗中傷が注目されるようになりました。

女性ジャーナリストが自身を風刺した風刺画作家に対する誹謗中傷に関する提訴したこと、或いは弁護士事務所による誹謗中傷に対する対応サービスなどの動きがここ数日で起きています。先の女子プロレスラーの件をあきらかに意識しているようです。

そもそも、いわゆるインフルエンサー(SNS等ネットの有名人)が訴訟をちらつかせる、或いは実際に訴訟を起こすというのは数年前から見受けられます。あの不幸な事件を抜きにしてもこの動き自体は時代の流れなのかもしれません。

ただ、人の死を切っ掛けに、ましてや遺族はしばらくそっとしておいてほしいという意思を無視しているようにも思える動きは私にとって面白くないものがあります。提訴するのもその対応サービスを始めるのも別に悪いことではありませんがそこに触れない、想起させない位の配慮はするべきだったのではないかと思いました。

ネット上の誹謗中傷は某巨大掲示板が全盛だった頃からありました。もっともその時代は浅いネット利用者とディープな利用者とのすみわけがある意味出来ていましたし、少なくとも世論を動かすような話はあまり見受けられませんでした、リアルの事件と連動した場合は別として。(とはいえ、殺人容疑者として誹謗中傷されていた芸能人もいましたが)

明らかにネット上の誹謗中傷的なものが取り上げられるようになったのはSNSが日常生活に入り込んで以降ではないでしょうか。巨大掲示板やブログメディアがネットの中心だった時代にはただの炎上芸で炎上したインフルエンサーもそれを糧にPVを稼ぎ名前を売っていた訳です。ところがSNS時代の炎上は炎上芸の範疇にとどまらず炎上芸のつもりがありとあらゆるものを焼き払う災害になったのでしょう。

10年ぐらい前のネットリテラシーでは個人情報をネットに掲載しないというものがありました。特に匿名掲示板のような不特定多数が見るものでは。

SNSによる発信に対する反応は好意的なものばかりではありません。

行きすぎの誹謗中傷はともかくとして軽度の単一では誹謗中傷にあたらないツイートやコメントでも積み重なると、当人には大ダメージになることがあるという意見もあり、なかなかさじ加減は難しいと思います。いずれにせよ白黒はっきりさせるのが難しい問題であり世の中事態がそもそもそんなに簡単に白黒つけることのできるものだらけでもないと思う自分としてはこの流れは率直に怖いと思うのです。

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