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日本は鎖国的か否かについての一考察 後篇

前回の続きをツラツラと。

前回は歴史において日本は鎖国的か否かを考えてみた。今回は果たして現在の日本は海外からのグローバル人材を活用できているか。そして日本国としてそれを活用する意思があるのかどうか。これを考察していきたいと思う。

海外からの労働者で良きにつけ悪きにつけというか悪い話題が多い技能実習生。海外からの実習生を呼んで日本で技能を学んでもらうという建前の元、日本人が就業したがらない仕事についてもらうもの。この辺は色々改善しないと将来に禍根を残すと思うが別の話。あとは、最近増えているのが隣国からの就業者。昔に比べるとコンビニとか飲食とかの店員ではなく営業スタッフとして外回りしている人をちょいちょい見かけるようになった。また、インド人なんかも江戸川区で増えていますね。主に貿易やIT系のお仕事。友人の話だと金融業でもちょいちょいいるみたいです。推測するに日本の大学に進学してそのまま日本で就業するタイプでしょうか。特別にできる人間を除いて日本の就労環境は必ずしも悪いと思わないので、一獲千金を目指すとか図抜けた能力がある人はアメリカなどにわたって母国の就業が大変な場合は日本に来るという感じか。現在の日本においては海外からの労働力は労働力の補充という意味で当てにしているのがメインで技術革新の火種になるという意味ではまだ少数なのだろう。

さて、スターター企業の多いと言われるアメリカやイスラエルでは人材の流入が激しい。前者はアメリカンドリーム、一獲千金を夢見てアメリカで一旗揚げようという人間がどんどん移民してくる。世界の先進国ならではであろう。また、イスラエルもユダヤ教による紐帯で世界各国から人口が流入してくる。このエントロピーの激しさが先進的なサービスや商品を生み出しているのだろう。これはこの二国に限った話では無く、世界で文明が飛躍的に発展する時には文明と文明との接触が契機になるという例はいくらでも探すことができるだろう。

さて現在の日本は経済成長が停滞しているとはいえ、有数の先進国である(不満は色々あるだろうが)。発展と安定はトレードオフ、安定と衰退はコンパチビリティだとするならば、日本が世界に冠足る先進国になるためには現在の安定を手放す必要があるかもしれない。アメリカに比べてフロンティアスピリットが必要なく、イスラエルのように四方の外敵に供えて国力を強化する必要性に欠けるこの国において果たしてそれを日本国民は飲むのであろうか。


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