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【Fラン大学で馴染めずセミぼっちへ編】辛い幼少期、感情なしぼっちFラン大学時代、1年間専門学校に入学。そして地獄の零細企業社会人へ(4)【ノンフィクションドキュメンタリー】

○前書き
起業を機にいままでの自分の人生を振り返ってみようと思って、経験してきた伝記的なものを作ろうと思いました。起業に至るまでの五年間奮闘した完全な自己満足のノンフィクションドキュメンタリーです。無職からの這い上がりの過程を誰かの希望になれば。

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◇登場人物
友人A:高校時代からの友人。運動も勉強も普通以上にこなせてコミュニケーション能力が高い。高校時代の親友。しかし本人に自覚はないがプライドが高く、能力が低い僕を見下す節がある。一緒に行動していてぐだると不機嫌な表情になる癖がある。

友人B:大学時代の友人。友人Aと一緒の学科で大学時代は終始共に友人Aと一緒に行動する。友達の中で唯一彼女持ち(彼女は美人)。コミュニケーション能力が高くリーダーシップ力もあり、後にFランを枠を超えて這い上がっていく野心家。コミュニケーション能力がない僕にいじりながらもよく接してくれた。

友人C:大学時代の友人。僕と同じ学科。僕が大学時代一番仲が良かった友人。まったりした性格で誰とでも対等に話してくれるので友人達から好かれていた印象。読書家。しかし、留年が決まると心が壊れていってしまう。

友人D:高校時代からの友人。僕と同じ学科。頭の回転が速く、よく機転が利く。僕によく厳しい事をいっていじってきたが、本人なりの優しさだと受け取っている。
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無事にFラン大学に入学することになりましたが、特別苦労をしたわけでもなかったのでうれしいとかの感情はなかったです。

そんな僕の気持と裏腹に、入学式は都市にある成人式をやるような大きいホールを貸し切っての盛大な催しでした。私立大学なので無駄に豪勢です。(一年間の学費は120万ほどだった記憶。学費を負担してくれた親には頭が上がりません)

僕が入った学科は情報とかメディアとかがつく、時代の流行りものを取り入れたような学科でした。特別ピンときた感じではなく、「まあなんかゲームとかクリエイティブなことができそう」とか安易な気持ちで決めました。

今ではトリックはわかりますが、当時頭が空っぽだった僕は学校が打ち出す"就職率92%!!"みたいな学校側のアピールに思考停止して、もう入るしかないと決めた感じです。(就職率の計算方法は、卒業生の就職希望者を母数にしたもの。退学や留年、ニートなどの生徒は母数から弾いているので率が高くなる仕組み。)

当時絶対に正社員になるために大学に入れと親たちに教育されてきた世代です。中学高校時代にしきりに年越し派遣村のニュースが流れていました。そのニュースは衝撃的で、"絶対に非正規や派遣社員にはなるな"と親に念を押されてきたのは僕だけではないはずです。

そして入学式が終わり、大型バスを複数台走らせて大学のキャンパスへ向かいます。その大学で一番大きい建物に案内されて、頂上階のホールで同学年の学科の生徒たちと懇親会が始まりました。

僕は同じ高校だった友人Dと話します。しかし、この時の選択により、僕のセミぼっち時代が幕を開けてしまいました。

大学入学時の数日は今後の学生生活に大きく影響を与えていく大切な時期です。僕はこの数日をすでに仲がいい旧友たちに時間を割いてしまいました。

その結果、新しい友達たちができた同じ学科の学生たちは大なり小なりグループを作っていきます。

懇親会でもすでにグループが出来上がりつつありました。そんな場の空気も今後の学生生活も考えず、僕は買ってもらったスーツのポケットに手を突っ込んで、こいつらとは違うんだアピールをして格好をつけていました。

そして懇親会が終わり数日たって授業が始まるころ、僕は誰ともつるまず(つるめず)一人で過ごすことが増えました。そのスタイルを四年時の研究室配属まで貫くことになってしまいます。

友人Dはいつの間にかしれっと他のグループに入っていました。そして一人になった僕を「はやくしないと本当に一人で過ごすことになるよ」っと冷ややかに笑いながら忠告をしてきました。友人Dはそういう奴です。

僕もあせりましたが、既存のグループにしれっと入るのは難易度が高く、無理でした。そんな僕を不憫に思ったのかわかりませんが、友人Dが友人Cを後日紹介してくれました。

友人Cは身長が高く、僕も身長が高かったことから共通認識が生まれ、出会って開幕早々会話が盛り上がりました。穏やかなな性格だった友人Cに心を開くことができ、僕は友人Dのおかげで初めて同じ学科で友達ができました。

ぼっちになるメリットとデメリット

友人Cと仲良くなったとはいえ、友人DもCも違うグループに属していて、たまに三人で会ったら一緒に行動する。といった感じでした。でもなんとか完全なぼっちは避けられました。

ぼっちは寂しく、話し相手がいないのでデメリットだらけだと思われますが、僕はメリットもあると思っています。

*メリット

*依存心がなくなり、自立心が強くなる。
*グループに属していないので、グループの負の感情に流されない。
*自由に行動できる。人に合わせる必要はない。

*デメリット

*学校生活が詰みやすくなる。
*授業のノートを取れなかったら詰む。
*助けてくれる友達がいない。
*昼食時がつらい。キョロ充(集団ではぼっちを見下すが、自分が一人になるとキョロキョロと仲間を探す奴、リア充の腰巾着や陰キャグループのリーダー役だったりする)がうざい。
*明らかに情報弱者になり、学校生活全般の立ち回りが悪くなる。

明らかにデメリットの方が深刻ですが、ぼっち時代のおかげで自分の力で努力、解決をするといった考えが身についていったと思います。この考え方はいまの個人事業主にも適した考え方だと思います。

ちなみになぜか新聞で便所飯の情報を知った母親に、ガチで便所飯の心配をされました。地味にきつかったです。便所飯は一度もしてしません。堂々とぼっち飯をしていました。(誰かしらか、トイレにパンの袋が捨ててあったと聞いたので、悲しくも便所飯をする人は存在していたようです。)

話を戻しますが、普通の授業を受けながらも工学部だったので実験系の必修授業をこなし、なんとか一人でも頑張りました。実験のおかげで忍耐力と問題解決能力がつきました。何個か必修単位を落としましたが...(実験レポートはぼっち最大の難所で、ぼっちに関わらずこの実験がきつすぎて知らない間に退学者や留年者を続出させていました)

大学内では基本ぼっち。無気力で過ごし、帰って家でまとめサイトを見るのがルーティーンでした。

しかし、今思い返してみると、大学時代は全くつまらなかったわけではなかったです。すごく充実していたとは言えませんが、自分なりに力をつけて、友人と遊び、行動も起こして成長していたと思います。友人Cと一緒に旅行サークルに入って旅行を沢山したりしていました。(しかし大学時代、劣等感を煽るまとめサイトを見すぎてコンプレックスが強くなる)

たまに違う学科の友人Aと大学で仲良くなったBと一緒にカラオケに行ったり、友人Bの家で飲み会をしたりして、大学生らしいことも経験していました。深夜のオールのカラオケ、眠気と戦いながら酒を飲み、心地がいいメロディーを聞いて、早朝家路につく。恋人は出来ることはありませんでしたが、友人Bのおかげで色々経験値を積めました。

でも、大学生時代、僕はアルバイトをほとんどしていなかった事を後悔しています。それは後々の地獄の零細企業編につながってくるのですが、僕はまだ心の奥底で自分の才能を信じた万能感を持っていたのです。

アルバイト、ボランティア活動、なんでもいいですが、社会との接点を学生時代に築き、失敗経験をつみ社会性、コミュニケーション、対人関係を培うことを避けていたため、僕はいきなり社会に出て、そして人生で最も辛い壁にぶち当たる経験をすることになります。

次の記事はFラン大学の卒業後、友人達の進路と一年間の専門学校入学について書きます。



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