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43銀型角交換四間飛車#2~概略前編~

このノートは、角交換振り飛車について考察をしてくシリーズの第二回目である。どうせ長くなるので、複数に分割して投稿することにした。

 第二回目は、43銀型四間飛車に組むまでの道のりについて考察を重ねていきたいと思う。書いていて長ったらしいので以降は43銀型KKSと省略することにする。まずは下のチャート図をご覧いただきたい。

☆組むまでの道のり

チャート

基本図というのは、下の図の自陣側の形である。(敵陣側は省略)以降、基本図の一言を見たらこの形を想像していただけるとスムーズだ。この68飛車67銀48玉の形に組むことを本記事での目標としたい。

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さて、チャート図の解説に移っていこう。

①66歩

これは43銀型KKSに組むことは出来ない。そりゃそうだ。角交換は拒否されてしまったのだ。
しかし、66歩と閉じた形は後手からの有力な戦法はいくつもある。
矢倉や相振りなどは居飛車系の将棋になるので悪くはないだろう。また、角道を閉じてあるので石田流も個人的には良いと思う。まあ何にせよ、43銀型角交換四間飛車というタイトルからは外れるので、割愛させていただく。

②飛車先2連

これも43銀型KKSに組むのは難しい。

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とはいえ、このように25歩のタイミングで一度32金と入れることで、1手だけ76歩を待てるタイミングがある。ここで24歩から飛車先を交換して横歩を取る手に関しては、別途記事を設けて解説しようと思う。48銀などと交換しない手であれば、33角と飛車先を受けてまた一局の将棋である。角換わりを44歩で拒否するか受けるかはこちらが選べる。

③横歩を取る変化

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どこかのタイミングで角交換をした後に、(角交換は居飛車が明示されてればいつしても良い)24歩と飛車先を交換しに行く手がある。43銀まで入っていれば同歩同飛車の際に23歩と抑えてなんでもないのだが、43銀が入っていないタイミングで飛車先交換が出来るタイミングが存在する(ことがある)ので、34飛車と横歩を取れる変化は起こりうる。横歩を取らせても十分に戦えるのだが、また別の形になるので43銀型KKSとは言えないだろう。別記事にて解説することにする。

④筋違い角

人類の敵である。(私はサメだけど)この場合も43銀型KKSに組むのは難しい。

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通常の筋違い角との違いはこちらから角交換しているという点だ。対応策はいろいろあるだろうが、一例を別記事にて解説する。

⑤それ以外

43銀型KKSに組むことが出来る!100点満点で完璧だ。

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ここまでに後手に必要な手は34歩、88角成、32金、42銀、44歩、43銀、42飛車の7手だ。先手は8手(うち1手は88同銀だし、飛車先は突くのだろうが)使っているので、先手の陣形は特定はできない。しょうがないね。
なお、この7手のうち、角交換のタイミングだが、48銀や26歩、32金など居飛車が明示されたタイミングならいつでも良い。(逆に明示されてないと相振りになる可能性もあり、これは研究量が増えて大変だ)

後編では、色々な形が考えられる先手の陣形に合わせた戦い方を紹介していくことになるだろう。また、個別に解説するとしたものについても適宜書いていきたいと思う。

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