木材の強度測定
木材製材の等級は、強度と目視で大別されます。
目視は質の良い木材で問題ないですが強度は分かりません。
なので携帯木材診断計で計測してみました。
携帯木材診断計は打音解析法といい、非破壊検査として固有周波数をもとに強度判断するのでバラツキは大きいです。
木材を木槌で3回打ち、固有周波数で曲げヤング係数を計測します。
ヤング係数は変形のしにくさE=σ/εの数式で表されますが、木材に関しては曲げヤング係数を判断します。すなわち曲げに対する変形しにくい材料を判断。
木材の曲げヤング係数で高いのは国産でいえばアカマツ・カラマツ(E100以上)が主要構造部の梁材として使用されます。
古民家でみる梁の多くはこの2種類です。
しかし、柱材は強度と靱性がある方が有利なので杉材を扱います。
先人達は材料の見極めが卓越した技量をもっていたのです。
風除-sekka-で使用するスギの製材は、乾燥度が高く含水率15%以下であり、曲げヤング係数を計測すると一般的なスギE70-90よりも高いE110程度になりました。
曲げヤング係数は断面や長さに比例しやすい特徴もあります。
ばらつき補正をかけてもE90程度の部材であり非常に高い数値となりました。
北国・雪国で育つ針葉樹の曲げヤング係数は大きいことが言えます。