見出し画像

アニメ化が控えている魔法少女育成計画restartのコミカライズ版感想(単行本~未収録話)

 月刊コンプエースにて2016年6月号~2017年4月号まで掲載し、現在は休載中となっているコミカライズ版restartについて。この6年間、アナウンスも音沙汰もなさすぎて触れていいのか若干戸惑いはあるものの、アニメ化が控えている今時期だからこそ再読して1話から未収録話までの感想を書き連ねる。

庚江と護視点の第一話

 庚江と護の出会い、落書きされている護、クラスメイト描写など原作にはない段階でのオリジナル視点始まり。幼少期でも熊のぬいぐるみを抱えているお嬢がかわいい。1コマ目のぬいぐるみ達に向き合うお嬢には、護と顔を合わせる前の遊び相手にこの大量のぬいぐるみ達も含まれていたんだろうかと考えさせられる(幼少期に兄がたまに遊びに付き合っていたら嬉しい)。
 原作のエピローグでも護は落書きされていることを踏まえると、最後の描写を最初に持ってきた、或いは「最初と最後が同じやつ」になる予定だったかは不明。絵面的に落書き顔での墓参りENDは余韻に響くという判断でもしかしたら最後は落書きなしだったかもしれない。
 庚江と護、変身前ラズリーヌと氷岡忍、更にはフレイミィのビジュアルが初公開という原作ファンにとって嬉しい人間態描写&デザイン公開も然ることながら、コミカライズ版restartは絵柄が好みなのがよかった。

 節々で魔法少女を可愛いと思う分、こういった重いシーンでのギャップもまた印象深い。このコマ第八話(後述)の次に好きです。

コミカライズ版マジカルデイジー

 視点とアカネ戦が削られ、登場してすぐに脱落する人物になっているのは素直に残念なポイント。とはいえ原作通りに描いた第一話と視点を変えて第一話から主要人物が死亡する作品だと示す内容のどちらが漫画媒体に向いているのかとかコミカライズにはコミカライズの都合と事情があるはずとか考え出すと一概に否定はできず、残念とは書いたけれど深くは気にしてない。
 最近朗読劇でも描写されたファンサ力の高さを見て、やっぱりデイジーの最期は本人の地の文に書かれている通りのファンサ精神が仇になったと改めてしみじみ。アニメだと漫画のように視点を変えるのか、デイジーを主軸に物語を動かすのか、どういう始まりで第一話を描くのかは楽しみな所。冒頭でハロー★デイジー流れないかな。

確認不足を気にしているジェノサイ子

 ジェノサイ子は間接的な死因が「ボカロ使って曲作ってたから(質問に肯定した)」と数ある作品の中でも類を見ない理由で死んだばかりに留まらず、死体を利用されたり、のっこちゃんから「絶対に安全なスーツの中という場所から発せられる発言は、どこか上から見下ろしていたように思えた」と人物評されたりと自分の中では結構不遇な人物と捉えているため、オリジナル描写としてデイジーの死は自分の確認不足が原因ではと気にかけている様子が見えたのはアリな補完だと思った。
 少し話は変わるけど年齢不詳のキークとメルヴィルとリオネッタを除くとジェノサイ子がrestartで一番の年長者(27~28歳)だと最近になって気付きました。意外の一言に尽きる。

ラズリーヌの尻尾

 驚いたり怒ったりした時に尻尾がぶわ~って膨らんでるの好き。

第六話:二大怪獣大決戦

 この回以降から単行本未収録。漫画は十脚戦車プフレVSチェルナー戦が省略されているけどアニメでは是非ド派手に対決してほしい。コックピットに搭乗したお嬢の「それでは決闘開始といこうか」が好きなんですよね。そこだけロボアニメみたいな感じだと尚良い。

話の本筋とは別に

 謎イベントをこなすお嬢、しばらく単独行動だったシャドゲに話しかけるラズリーヌ、揃って文句をいう那子とリオネッタ、類人猿クランテイルを見て驚くラズリーヌとディティック・ベル等々、話の本筋とは別に端々及び合間の想像が広がる味わい深いコマも印象に残ってる。絵柄を除くコミカライズ版restartが好きな理由の大きな所以の一つ。IQの差が一番大きいであろうお嬢とチェルナーの会話シーンも地味に好き。

スノーホワイトVSフレイミィ

 戦闘の全容を知りたい人は2016年12月号を要チェック。アニメのOPでチラッとこの戦闘場面写して今スノーホワイトこんな感じになってるの!?って初見の人達びっくりさせてほしい。コミカライズ版の感想なのに度々アニメに連想するの申し訳ない。今はrestartアニメを楽しみに生きている状態なのでついアニメのことを考えてしまう。
 この回の4ヵ月後くらいにマルイノ先生がツイッターでフレイミィの絵を載せていたの懐かしい思い出。

第八話

 特に好きな回。人間態ラズリーヌと氷岡忍が出るわ喋るわ可愛いわで二人が好きな者としては堪らなく良い回だった。ギャル~ってオトマノペ中々に先進的だと思う。二代目にしか許されない二代目ピースも可愛い。何気にこの回で初めて野々原紀子の後ろ姿が写っているのも目を惹いた。

魔王城到達

 第九話~第十話でグレドラ戦準備&戦闘、第十一話の図書館エリア通過から魔王城に到達し、ここから!という場面での休載、続きが未だにないのが惜しまれる。コミカライズにF2PにアニメにQUEENSと供給が重なりに重なって情緒が忙しかった頃が懐かしい。朗読劇が終わった今は待ちの期間で、F2P質問ベストバウト帝レジゲーム化の彼是を気にしつつ、一番気になるのはまほいくという作品自体が次巻で終わるのかどうかという点だけど、ずっと気にしていたら心がもたないため一先ずはrestartアニメ楽しみの気持ちで生き繋ごうと思ってる。雀魂とコラボするくらいにはビックタイトルになってほしい。
 今となってはあまりにアナウンスも音沙汰もなさすぎて若干触れ辛いコミカライズ版restartですが、原作小説とはまた違った漫画特有の趣があり、デイジー然り一部の戦闘然りクランっちって台詞然り描写がなくなったり削られたり呼称間違えがあることに対しては多少なりとも不満があるものの、前述した通り良いところは良い好きな所は好きなので、総合的な評価として好きなコミカライズでした。願わくばまたいつかF2P共々連載再開することを願ってる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?