FF7(R)における1ギルは一体いくらなのかちょっと真面目に考えてみた

ごきげんよう諸君。

この年末にFF7Rトロコンしたんですよ、トロコン。
FF7って僕が小学校低学年の頃に出た作品で、当時はストーリーとかギリギリ理解できる頃だったのもあって滅茶苦茶印象に残ってるんですよね。まあ一言で言えば世代ってやつ。
キッズだった僕はボーイッシュな子に対する憧れがあったのでユフィ派だったのですが、Rやって完全に覆された。ヒロインは間違いなくエアリス。
あれやってティファ派に付く奴、おっぱいしか見てないんちゃう?
(ちなみにFF10はリュック派→ユウナ派に改宗しました。)

まあさてそんな話はさておき、今日のテーマはゼニ。ギルの話や。

『FF7(R)における1ギルは一体いくらの価値なのか』

結構語り尽くされてるような気がしなくもない話題だけど、プレイしながらずっと気になっていたので自分の思考メモとして書き殴っていく。

ポーション基準論について

まず、世間でちょいちょい言われているポーション基準論。アレはダメだ。
『ポーション基準論』って言葉は今勝手に付けたのだけど

ゲーム内のポーションの価格がぁ~50ギルでぇ~
2007年に発売されたFF7ポーションが1缶191円だからぁ~
1ギル≒4円でぇす!

みたいな奴な。

まず、ゲーム内のポーションと日本で発売されたポーションが同一であるという前提が厳しい。
オリジナル版を基準にすると、ポーションの回復量は100。
(実はソルジャーではないとはいえ)ゲーム開始時点でそこらの神羅警備兵を遥かに凌駕する戦闘能力を持つクラウドの初期最大HPが300ちょっと。
つまり、ポーション一つで超人の体力を約30%回復できる。明らかにやべー薬だ。
こんなものが日本国内で普通に流通するとは思えない。19連勤デスマ明けにポーション3缶飲んで翌日BBQウェイウェイとか行ける?無理でしょ。
日本で発売されたポーションは様々な法律と大人の事情で、『ポーション風のナニカ』であると考えるのが現実的だろう。
なお、FF7Rでもポーションの回復量が350、クラウドの初期HPが1000ちょっとなので、このバランス感は概ね近しい。

よってポーション基準論は通用しないものとして、1ギルの価値について考えていく。
(以下、記憶が新しいので特に明言しない限りFF7Rを基準に書いていく。)

何か一つのモノだけを基準に物価を語るのは難しい

ギルの価値を考える上で、ポーションのおうにゲーム内のアイテム価格を軸に考えると楽ではあるのだが、いかんせんミッドガルは一歩街を出ればモンスターがうろつく世界。武器も身近な存在であり、現実世界のそれと同じ尺度で語る事は難しいだろう。

例えば日本国内で銃器の入手は困難だが、紛争地帯ではAK-47とかその類の自動小銃が1~2万円程度で流通しているという。じゃあこれが激安かと言うと、そこでは月の平均所得が2万円にも満たないこともザラにある。
現実の先進国同士でさえ収入・食料価格・住居価格のバランスに大きな隔たりがあるというのに、世界観すら違う中で物価を測るのは容易ではない。

そこで、FF7R本編において印象的だったシーンをいくつかピックアップし、そこでの金額の価値観を考えながら1ギルの価値を推測していきたい。

壱番魔晄炉爆破ミッションの報酬、2,000ギル

ゲーム序盤で印象的なのが、アバランチからクラウドに支払われた報酬だ。というかこの記事を書くきっかけになったがコレだ。

クラウドが助っ人として雇われ、参加したのは壱番魔晄炉に爆弾を仕掛け、爆破・破壊するミッション。
魔晄炉といえば、世界を牛耳る超大企業が管理する最重要施設。銃を持った警備兵が「おい、止まれ!」とか言いながらバンバン撃ってくるし、警備マシンも普通にレーザーとか飛ばしてくる。
これはもう日本の発電所を爆破するとかいう次元の話ではない。紛争地帯で敵拠点に潜入、破壊するとかそういう世界だ。

で、このミッションの報酬はというと、2,000ギル。
ポーション基準論に沿えば、8,000円相当。

いくら拘束が1日(数時間)程度とはいえ、この危険度の任務でそんな安い訳がない。今日日、家庭教師の方がよっぽど貰ってるぞ。

【急募】壱番魔晄炉爆破スタッフ
壱番魔晄炉の爆破をお手伝いしてくださるスタッフを募集します。
日当8,000円。報酬は成功時のみお支払い。
警備員・警備マシンから発砲等を受ける可能性あり。怪我・死亡等については一切責任を負いません。決行日は採用後にお伝え致します。

いや、これ応募しないでしょ。

とはいえ彼らはスラムの住人であり、モンスターに囲まれている世界観。危険に対する意識を日本のそれで考えるのもまたお門違いなのだろう。

ここまで書いて「じゃあ傭兵ってどのくらい貰ってるんだ?」と思ってググったら待遇が良いと言われているフランス外人部隊ですら『経験に応じ年収500~1000万程度』という情報が出て来た。発展途上国の傭兵だとその国の物価や収入水準に応じて、危険度とは見合わない程に安いこともザラらしい。他に仕事がない、という面もあるのだろう。(信憑性は眉唾モノだが)

クラウドはソルジャークラス1st.(ということになっている)ので、戦闘面で言ったら最高のキャリアだ。戦闘のMBAだ。
なので報酬も当然アッパー付近であると考えられるが、今度はスラムの生活水準が果たしてどういうものなのか、と考える必要が出てくる。

スラムがあるミッドガル自体は豊かな街だ。少なくともプレートにおいては。
そこで、ミッドガル=アメリカ、プレート=中間層以上、スラム=貧困層と仮定して考えてみよう。
アメリカにおける貧困層の基準は『4人家族で年収22,000ドル以下』(※)らしい。日本円にしたら年収230万円くらいだ(※最新の基準ではないかもしれない)
また、複数の調査を見るとどうやら『アメリカでの生活費は日本よりも1~2割程度安い』ようだ。(あくまでもアメリカの平均。ニューヨークなどの大都市は圧倒的に高い。)
この基準で『スラムの生活』を日本に置き換えると『4人家族で世帯年収250万』といったところか。うん。キツい。

さて、話をミッドガルに戻す。
スラムの生活レベルや発展途上国における傭兵の待遇というものを考えると、最強クラスの傭兵であっても年収300~400万相当しか取れなくても不思議ではない。
・年収300~400万の傭兵を危険度高めのミッションに雇う。
・クラウド自身やバレットの態度を見るに、決して買い叩いている訳ではなさそう
という点を考慮すると、日当2,000ギル=2~4万円相当くらいと考えるとしっくり来る。つまり、1ギル=10~20円くらいだ。

ミッション終了後、クラウドはバレットに報酬の支払いを要求するがはぐらかされ、その後ティファから『今アバランチにはお金がない』と言われて渡されたのは500ギル。
5,000円~1万円くらい。かなりカツカツだが、スラムの話と考えると現実味がある。

浄水フィルターの利用料は月額200ギル

クラウドへの報酬が用意できなかったティファは翌朝、ジェシーが開発した『JSフィルター』の利用料を集金して金策する。今気づいたけど、これもしかしてJouSuiフィルターか。

この利用料は1箇所あたり月額200ギル。先ほどの『1ギル=10円~20円』を当てはめると、2,000円~4,000円くらい。『水の嫌な臭いが取れるって評判』らしい。仮にスラムの水道環境がよろしくなく、飲めたモンじゃない水が普通に飲めるようになるのならば妥当な金額だろう。
武器屋の店主は全然効果がないとゴネていたが、年収200万台の人が月2,000円~4,000円くらいの支払いを渋るというのもまあ理解できる。

ちなみにこのフィルター、ティファ曰く「この店(セブンスヘブン)よりずっとお金になる」とのこと。本編で集金していたのは3箇所だけだが、実際はもっと利用者が多いのだろう。
7番街スラムにおける普及率は不明だが、評判になるほどの知名度があるのならばスラムの広さから考えて100世帯ほどが使っていても不思議ではない。そうすると月に20,000ギル(20~40万円)の収入。だ。
固定費や仕入れ原価の掛かるバーよりも利益になる、という発言とも整合性が取れる。

『片腕が銃の男のねぐら』の情報料は300ギル

集金も終わってなんでも屋クエストを終えた後、クラウドはバレットの居所を探る怪しげな男達(コルネオの手下)と遭遇し、そこで情報料の交渉に対するやりとりが行われる。

「500でどうだ?」
「200」
「300だ」
「まあいい」

いくらクラウドがいちスラムの住人として扱われてるとは言え、比較的羽振りの良いであろうコルネオの手下が必死に探している情報を3,000円で、というのは安すぎる気もする。
ここだけを切り取ると、『1ギル15~20円くらい』あるいはもっと上で見ても良さそうだ。
なお、彼らはこのタイミングでは事を荒立てたくない筈なので、高い金言って後で難癖付けてor脅して払わない、という方法は避けるだろう。つまり300ギルというのは情報料として妥当な金額である筈だ。(いずれにせよボコボコにされる訳だが。)

怪しげな『極上の揉み』3,000ギル

5番街ウォールマーケットには、リメイクオリジナルキャラクターのマムが営む『手もみ屋』なる店が登場する。お客様の疲れをもみもみと手と手の濃厚なスキンシップで解消する店だ。
ウォールマーケットという街の特性も相まって、明言しないながらもまあ『そういう店』っぽい雰囲気が出ている。
ストーリー上、必ずこの店で揉まれる必要があるのだが、この時3つのコースから選ぶことができる。

100ギル:ごぶごぶ揉み
1,000ギル:普通の揉み
3,000ギル:極上の揉み

100ギルの『ごぶごぶ揉み』は、後の会話から推測するに『五分五分揉み』で、良い効果が出るか悪い効果が出るか五分五分。施術も明らかに雑であり、力任せのような印象。結果としてクラウドは手に力が入らなくなっている。
1,000ギルの『普通の揉み』は、5本の指をまとめて適当に施術される。雑ながら、「悪くない」とまあまあ満足そうだ。
3,000ギルの『極上の揉み』は、1本1本丁寧に施術され、終わった後に呆然とする程のものだ。何故かは分からないけど、とても色っぽい演出がある。

これを、ここまで仮定されたレンジ『1ギル=15~20円』に置き換えると…

雑に力任せ(お試し?):1,500~2,000円
まあまあ普通に満足:15,000~20,000円
極上の体験:45,000~60,000円

うん、まあまあなるほど納得できる金額だ。うむ。

地下格闘技場の特別トーナメント『コルネオ杯』の優勝賞金100万ギル

揉み揉みされた後にストーリー上参加することになる、地下格闘技場の『コルネオ杯』。この優勝賞金は100万ギルだ。
この大会は、ストーリー的にもそうだが司会役や周囲の会話からも、通常のトーナメントとは違う特別な試合であることが汲める。
エアリスの衣装を用意するために『ざっと100万ギル(=1500万~2000万円)』…と考えると違和感を覚えるが、『コルネオというスラムを牛耳る富豪がスポンサーに付いた、最大級のエンターテイメント。しかも命を賭した闘い。その優勝賞金が1500万~2000万』と考えるとまあ不思議な額ではない。

まとめ

印象的だった金額はざっとこのくらい。

クラウドの爆破ミッション報酬:2,000ギル
JSフィルターの利用料:月額200ギル
コルネオ手下への情報料:300ギル
極上の揉み:3,000ギル
コルネオ杯優勝賞金:100万ギル

これらの数字を基に、『1ギル=15~20円』くらいじゃね?というのがこの記事の結論。当てはめると以下のようになる。

クラウドの爆破ミッション報酬:3万~4万円
JSフィルターの利用料:月額3,000~4,000円
コルネオ手下への情報料:4,500円~6,000円
極上の揉み:45,000~60,000円
コルネオ杯優勝賞金:1500万~2000万円

真面目に書いてるようでほとんど肌感覚なので、異論反論お待ちしております。あと『これは○○ギルだったけど』って情報も是非。

おわり。

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