自分たちを手際よく解体する者たち
私は死にたいと思いたくない生物。だからこそ命の尊さと常に向き合うため、生物の解剖、屠殺、殺処分、戦争、災害の本や動画を常に観ている。
先日ゴキブリの脳を取りだす動画を観ていたらそのコメント欄に「効率よく自分たちを解体できる生物がいるって怖くね?」というコメントを見つけた。この言葉がとても引っかかり調べたり考えたりしていた。コメントの趣旨は恐らく自分とは異なる生物が自分たちの解体の仕方を知っている事実が怖いというものだと思う。そう思った時人間は他の動物により効率よく解体されることは恐らくないと思う自分になんとも言えない恐怖感を覚えた。人間はこれまで様々な生物を解体し知恵を得てきた。その文化の発展は人間が中心であるからなし得たものであって、人間以外の生物がこれを行った時自分たちもその立場になるとどの程度の人が考えているだろうか。ゴキブリも人間を敵だとは思っていたとしても段取りよく解体される、つまり解体に関して経験豊富であるとは当然思ってもいないだろう。昆虫に痛覚や感情はないだろうと言われるが、ゴキブリが私だったらと考えた時なんとも言えない恐ろしさがある。もし仮に人間を沢山解体し効率よく解体する技術を身につけた生物がいるのだとしたら自分自身命を奪われかねない。命だけではなく自分の形を歪まれ形を失った状態で生を失うことになる。人間が人間を解体する技術を身につけていくことは自分たち人間が絶滅する1種の伏線なのではないかとさえ思い詰めてしまうこともある。私は自分で責任を持てるようになったらドナー登録しようと思うし、ドナーは素晴らしいことだと思う。それとはまた別に、人間を意味もなく解体する生物が現れた時自分たちはどうやって生き延びれば良いのか。そんなしょうもないことを考えて私は生を失いそうだ。
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