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みんなで作る漫才の教科書

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「みんなで作る漫才の教科書」とは,テーマ別に分類した「漫才論」にみなさんから「質問」「意見」「反論」などをいただいて,それに答えるという形式で教科書を作っていこうというプロジェク…
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#漫才論

漫才論| ¹³¹「正統派漫才が好きで漫才がうまく, 普段の二人の会話はおもしろいのに漫才のウケはいまいち」という漫才師なら, 普段の会話を漫才に"昇華"できればM-1準決勝は狙える

今回のM-1の結果を受けて一番恐れているのは,「漫才はうまいのに漫才のウケが悪い漫才師」が奇抜な方向に走ることです。漫才のウケが悪いと「漫才スタイル」を見直したくなるのは当然のことです。それほど「漫才がうまくない」コンビであれば,いろいろなスタイルを試すことによって何かを見つけられるかもしれません しかし,明らかに漫才が「うまい」とすればそれは,「二人とも漫才の才能がある」ということです。二人とも「しゃべり」も「掛け合い」もうまい漫才師はそこまで多くありません。この武器を最

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漫才論| ⁹⁶「ボケ」と「ツッコミ」って同じものなの❓

「『ボケ』と『「ツッコミ』というのは"正反対"の性質のもの」と思っている方もおられるかもしれませんが,必ずしもそうではありません。フットボールアワーの後藤輝基さんも,「ツッコミ論」や「ツッコミの進化」についてのインタビューの中でこのように語っています そこで今回は,「ボケのフレーズがどのようにツッコミにもなり得るか」について,2005年のM-1グランプリで披露されたチュートリアルの「バーベキュー」というネタのカバー漫才台本の中から,銀シャリバージョン,笑い飯バージョン,おぼ

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漫才論| ¹²⁴「ボケの時代」「ツッコミの時代」って何❓-お笑い第1世代から第7世代にかけての「漫才スタイル」の分類-

「ボケの時代」や「ツッコミの時代」というのは,「ボケで笑いが起こるのか,ツッコミで笑いが起こるのか」という話だと思います。「ボケとツッコミ」のセットで笑いが起こるのは普通の漫才ですが,それ以外にどんなパターンがあるのか分類することによって,「ボケの時代」や「ツッコミの時代」があったのかを検証してみました。分類は以下の5パターンです 一般的に言われている「お笑い第1世代からお笑い第7世代」のくくりにできるだけ合わせて分類していますが,結成年や活動時期に合わせて多少調整していま

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漫才論| ¹⁵⁴ダウンタウンの影響で生まれた「ボケとツッコミは分けるべき」という固定観念はついに終わりを迎えるのか❓

ダウンタウンは別に「ボケとツッコミは分けるべき」と主張したわけではありませんし,ダウンタウンの場合はたまたま「ボケ気質とツッコミ気質のコンビだった」だけですが,彼らの漫才がその後の漫才師に尋常ではないほど大きな影響を与えた結果,「ボケとツッコミを分けるのはあたりまえ」になりました ダウンタウンによってもたらされた数えきれないほどの「良い影響」もありますが,同時に「悪い影響」というものもあり,「ボケとツッコミは分けるべき」という固定観念があったからこそつぶれていったコンビもい

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漫才論| ¹⁵⁵M-1という「競技漫才」に風穴をあけたモグライダーのやり方の"メリット"だけを活かした漫才スタイルとは❓

モグライダーのネタの作り方はかなり独特です。芝さんは「ネタ作り」についてこのように語っています 「競技漫才」においては特に,ほとんどの漫才師が「いかにミスをしないか」を突き詰めている中,モグライダーははなから「ともしげさんのミスありき」というスタイルです。もちろん,「ともしげさん」という独特の存在ゆえに,結果的にこの形になったわけですが,このスタイルには「いかにミスをしないか」というやり方とは違う"強み"があります 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部を

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漫才論| ¹²⁸ダウンタウンから始まりM-1によって確立された漫才における"多様性"の時代

この記事は,「お笑い第1世代から第7世代にかけての『漫才スタイル』の分類」の解説的な内容ですので,まずはこちらの記事をご覧ください 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部をお読みになりたい場合は,マガジンで購入したほうがお得です [(100円記事×68本)+(教科書20テーマ×¥100)=¥8,800→¥3,800] ダウタウンがやっていたのは "誰でもできそう"な漫才お笑い第1世代と第2世代の漫才をみて,「自分にもできそう」と思う人はそこまで多くないと思

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漫才論| ⁷⁵ハマカーンから学ぶ 「自分たちに合った"漫才スタイル"を確立する方法」

ハマカーンといえば今や,神田さんがボケで浜谷さんがツッコミ(のような状態)のコンビですが,元々は浜谷さんがボケで神田さんがツッコミ,ボケとツッコミが完全に分かれているオーソドックスなスタイルの漫才をしていました 「だんだんと漫才スタイルが変化する」というのはよくあることですが,ハマカーンの変化の仕方はとても興味深く,その変遷と最終的にどこに辿り着いたのかを知ることは,漫才スタイルで迷っているコンビにとってかなり参考になると思います 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円

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漫才論| ⁹⁴「人志松本のすべらない話」から見えてくる未来の漫才の"形"とは❓

M-1の影響で,漫才の新しい「スタイル」や「システム」を編み出そうとするコンビが増えましたが,新しい「スタイル」や「システム」はどこまでも追求するべきものではないと思います。というより,どこまでも追求できるものではないと思います。つまり,いつか限界がくるということです 誰もやったことがない"新しい"漫才スタイルを追求し続けなければいけないとすれば,結構地獄です(新しい「スタイル」や「システム」を追求するとどうなるかについてはこちらの記事で書きました) 新しいシステムを追求

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漫才論| ¹³³漫才の最中にお客さんにも話しかけたほうがいいの❓

漫才というのは「二人の会話」と思っておられる方も多いかもしれませんが,うまい漫才師は大抵,相方だけでなくお客さんにも話しかけます。ただ,最近では二人だけで話す漫才が増えてきているので,「『お客さんに話しかける』というのがどういうことかよく分からない」という方もおられますし,漫才師の中にも,「お客さんに話しかけるのがかなり苦手」という方もいます 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部をお読みになりたい場合は,マガジンで購入したほうがお得です [(100円記事×

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漫才論| ⁶漫才はハイテンションではじめるべき❓

漫才師といえば,「どーもーーーー‼️」と元気よく登場し,ハイテンションで漫才をはじめるというイメージがあるかもしれません。特に若手の場合,静かに登場し,静かに漫才をはじめようものなら,「若いのに元気がない」と言われたりします。でも,「若者はこうあるべき」という若者をひとまとめにした意見が,全若者に当てはまるとは思えません。では,漫才はどんなテンションではじめるべきなのでしょうか? 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部をお読みになりたい場合は,マガジンで購入

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漫才論| ¹⁴⁹「漫才における"リアル"」を表現できる漫才師がM-1を制する時代がくる❓

「ハプニング」を見て自然と思わず笑ってしまうのは,それが「"作られた物"ではなく"リアル"なリアクションであり,"リアル"な笑いだからである」という点についてはこちらの記事で書きました 今回のテーマである「漫才における"リアル"」というのは,「二人で会話をしている」という部分の話です。まるで台本がないかのような「"リアル"な会話」としてみせる「腕」があれば,「作り込まれた笑い」だけでなく,「ハプニングを見て自然と思わず笑ってしまうような"リアル"な笑い」を生み出すことも可能

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漫才論| ¹⁵⁰「漫才の"嘘"」って何❓漫才中についてはいけない5つの"嘘"

「『漫才における"リアル"』を表現できる漫才師がM-1を制する時代がくる❓」という記事の中でも少し触れている「漫才の"嘘"」について,もう少しくわしく書いてみたいと思います "嘘"という言葉を使って表現するなら,「漫才は全部"嘘"」です。台本があり,練習もしていて,相手が何を言うか全部知っているのに,「そんなものはないし,何も知らないし,今出てきて二人で初めてする話です」という体でみせるのが漫才だからです 漫才というのは基本,「『全部"嘘"』を『全部"本当"』にみせる」と

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漫才論| ¹⁴²自然体で漫才をする方法④ 「"緊張"が原因で不自然になってしまう場合, 練習量でカバーできるのか」

「"漫才師っぽい"話し方をしようとしてわざとらしくなってしまうケース」についてはこちらの記事で書きました 今回は,「緊張」が原因で自然体の漫才ができない場合についてです 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部をお読みになりたい場合は,マガジンで購入したほうがお得です [(100円記事×68本)+(教科書20テーマ×¥100)=¥8,800→¥3,800]

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漫才論| ⁷⁶いくら練習しても"自然なツッコミ"ができない最大の原因とは❓

ツッコミができるかどうかには,「育った環境」や「慣れ」が大いに関係していると思います。子供の頃から「ボケてツッコむのがあたりまえ」という環境で育てば,自然とできるようになる可能性が高いです では,そういう環境で育っておらず,自然にツッコむことができない人の場合,努力してツッコミの「技術」を身につけることはできるのでしょうか? もちろんできると思いますが,ツッコミを「技術」として身につけようとすると,それなりにできるようにはなっても「わざとらしいツッコミ」になってしまうこと

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