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創作活動を振り返る(その2)

子どもたちを寝かしつけて、ゆっくり1人でスマホをいじる時間。つらつらと駄文を書きたくなるときもあるんです。笑

そんなわけで、その2。(これまた気分が変わったら消すかもしれませんが、書こう書こうと思って1ヶ月経ちました。笑)

(前記事はこちら↓)

この記事だけ見ると、ずっと楽しく描き続けてたように見えるんですが、「もう何も描きたくない!」と思ってた時期が少しありました。

イラストを描いて販売するにあたって、権利関係のことを勉強しました。著作権、商標権、意匠権、特許権などなど…

「楽器」をモチーフにして描く、とはどういうことなのか?

「楽器」は普遍的に存在する、ありふれた道具のひとつ。絵に描いても誰の権利も侵害しません。

でも、参考にする実物、写真、イラスト…それは誰がつくったもの?

トラブルにならない、誰も困らない描き方って、どうすればいいの?

いろいろ調べました。

いろんな人がいろんなことを言っていました。

調べれば調べるほど分からなくなりました。

(たとえば商標権、商標とってる分野が違えば問題ないとか、その会社が出したものであるかのように使わなければ問題ないとされる一方で、ストックイラストではそもそもロゴがなくてもメーカーのわかるような製品を描くのはNGな場合も。権利の侵害でなくても、トラブルになる可能性はあるのでは?などいろいろ考えました。。。じゃあフリー素材の写真はどうなのよ、とか。マンガの中に登場させるのと、Tシャツのメインイラストとして使うのもまた違うよなぁ…とか。)

もう、自分で開発したもの以外、楽器も車も家も家電も、何も描けないじゃない!!(※そんなことはありませんが、それぐらい混乱しきっていました)

描くのが怖い!何描いても何かを侵害する気がする!!

じゃあオリジナルのネコだけ描いとく?

いや、それなら別にそもそもお絵描きしなくていいな…(楽器ができなくなっても音楽の世界と関わりたい意図があったため)

………やっぱり描くのやめるか!

と、なっていた時期があったんです。

でも、分からないからやめる!って、それも何か違うな…と思い、意を決して弁護士さんに相談させていただきました。

相談内容や回答はここに載せることはできませんが、ここでやっと一息ついて、よしまた描くか、と落ち着けるようになりました。

ネット上では、影響力のあるイラストレーターさんやデザイナーさん、企業さんでも、権利関係については、正しいとは限らないことや、とてもグレーなことを発信していることもあるのかなと思います。ついつい、それを「唯一の正解」に思ってしまいがちなんですよね。

どんな分野にも言えることですが、困ったら専門家に相談、専門書を読む、というのが必要かなと思いました。誰々さんが言っていたから、ではなくて、自分で一度調べなおすのが大切かなと思いました(人のせいにしない、必要以上に不安にならないためにも)。

(何かに不安になって検索魔になってるときって、情報源の信用とかより、自分にとって悪い情報のほうが「正解」っぽく見えて負のスパイラルに陥りやすいんですよね…。)

創作活動は楽しいけど、時に孤独。相談できる人を見つけておくことはとても大切だなと思いました。

私がここに書いてることも、素人の言うことなので鵜呑みにしないでいただければと思います^^;  

 


ちなみに今、楽器を描くときに私がやっていることは

•楽器の構造を調べる、パーツを理解する

•世界中のメーカーの楽器を見比べて、すべて(あるいは複数)のメーカーで共通している形のパーツだけを抜き出す(どんなにデフォルメしてもパーツにクセがある形を描くとメーカーが分かる)

•写実的なリアルイラストは描かない

•歴史の浅いものや、1〜2社しか作ってないもの、世界で1曲にしか使われてないようなもの、外見がデザイン性の高い電子楽器系は頼まれても描かない(私の作風はニッチ狙いが多いですが、ニッチすぎるものは怖いので描きません!)

•色なども塗料が特許を取っていないかなど、J-platで調べる

•不快感を与える表現はしない

などなどです。※これはあくまでも「法的な問題の有無に関わらず、とにかくトラブルを未然に防ぐために私が気をつけていること」です。これで足りているのか、はたまた過剰なのかは分かりません…。

※ちなみに、一部コラボグッズでメーカーがはっきりと分かるイラストも描いていますが、そちらはメーカーの楽器デザイナー様にご承諾いただきました。


この勉強のおかげで画力も上がってきたかなと思います(対象物への理解が深まったため)。

まだまだ誤った認識や足りない知識もあるでしょうし、法律が変わることもあるでしょうから、驕らず、不必要に恐れず、きちんと調べて相談して、これからも創作活動を続けていけたらいいなぁと思っています。



逆に権利侵害された話


①インスタグラムに載せたイラスト(クレジットは入れていました)を、海外の楽器奏者さんたちに無断でアイコンにされたことがありました。

アイコンを変えて欲しい旨をコメントすると変えてくれましたが、なんとなく自分がされるとは思ってなかったのでビックリでした。

それ以来インスタでは、英文で著作権に関する注意書きをつけるようにして、イラストに入れるクレジットも大きめにしました。


②TシャツトリニティやSUZURIで販売している商品画像を、中国の詐欺販売サイトに使われてしまいました。minneの作家さんもやられたと言っていたので、あのあたりに登録してるクリエイターさんは自動的にゴッソリみんなやられてるんじゃないでしょうか…

頻繁にURLを変えて、似たようなサイトを作っては潰しを繰り返してるらしく、どうしようもないので…noteに注意喚起を書いて、ホームページに貼りました。



気軽に誰でもクリエイターとしての活動を始められる時代ですが、気軽に続けるにはなかなか大変な世界でもありますよね。

それをきちんと知ったうえで、やっぱり楽しいので、まだまだ続けていきたいと思います。






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