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感想を頂きました。摂食障害という日常。

HPに届いた感想です。

予告編を見た時から、早く全部見たいと思っていました。

上映会に行ってみたいという思いもありましたが、体調や予定の関係でなかなか行けなかったので、オンラインで見ることができて本当に良かったです。ありがとうございます。

摂食障害の歴史のようなものも取り扱われていて、勉強にもなりました。そのような内容を組み込もうという発想が素晴らしいと思いました。

昔から摂食障害のような病気があったにもかかわらず、いまだにわからないことが多いことから、これからも”原因、治療法もよくわからず苦しみ続けるのか…”という絶望感と悲しさ、医療に対して”なんとかしてくれよ”という思いました。

はじまりも、今の症状も様々だけと、みんな苦しんでるなと思いました。若い子も多くて、それでもしっかり言葉で思いを表現しようとしているのがすごいと思いました。拒食や過食嘔吐などで痩せている方の方が多く取り上げられているように感じました。

私は拒食からはじまり、今は主に非嘔吐過食なので、ガリガリな方達を少し羨ましく思ってしまいました。それぞれ辛いし、自分も拒食の辛さも知っているのに、痩せていていいなと思いました。

私は時々チューブで嘔吐をします。なので普通にチューブで吐いている姿を見て、”あー同じだなー。でもこれってやっぱり普通じゃないよなー。これを撮ってもらうのは私にはできないなー。”と思いました。

でもチューブで吐く人にとってはこの異常な行為が普通の行為であり、私も時々にあるにしろ、その異常な行為をしていること、それは本当はおかしいことであると確認できました。

チューブが折れるということには私も驚きました。それでもきっと私もやめられないんだろうなと思いました。

たくさん共感できるところが、あり当事者の声が詰まっていて、すばらしい映画だと思います。

しかしこれを見て、私ももっと痩せなきゃと思う方や、チューブや下剤、利尿剤に引っ張られてしまう方がいるのではないかと少し心配になりました。

知ってもらうためには必要な内容であると思いますが、うまく発信するのって難しいのだろうなと思いました。

このような映画を作ってくださってありがとうございます。

思いを拾い上げるには

いろんな感想をいただきます。どれもありがたくこの目に、この心に叩き込むようにしています(そのためにもこうしてnoteにあげたりSNSで拡散したりしています)。

この方の感想もとても考えさせられました。医療に対して”なんとかしてくれよ”という部分。例えば医療が何もしていない、ことはないのです(当たり前ですが…)

歴史を取り扱ったのには、そういう狙いもありました。摂食障害は古くから認知されていましたが、心の病として扱われるようになったのはごく最近ですし、まだまだ認知の少ない病気でもあります。

医療者向けのガイドラインが出来上がったのも、比較的最近の話です。※日本摂食障害協会が発行しているものです。協会自体の発足もごく最近です。

現在こちらの協会では様々な活動を通じて、より多くの人に適切な治療や、適切な環境が整うよう奮闘しています。
https://www.jafed.jp/

しかしなかなか難しいのもまた現状です。

先日、とある医者の方とお話ししたときは(※専門外の方ですが、関連ある分野の方です)、"我々にとっては認知の外にある出来事だった"と話されてました。

そこにはもちろん悪意も何もなく、認知の外。知らない世界だったのです。

これも一つの現状です。いまでも時々、ダイエットや母親との関係が摂食障害の原因だ、と言い切ってしまう人もいます。映画を見てもらえれば、必ずしもそうでないことはよくわかると思います(同時に関係性が高いことも事実だと言えます)。

ありのままを取り扱うこと

ご覧になった方はご存知でしょうし、この感想をご覧になった方も察しがつくかもしれませんが、この映画は"ありのまま"を映すことに力を入れました。

もっとドラマのように仕立てたり、発症から回復に至る流れにストーリーを描いたりも、できなくはないのです。しかし、それはこの"dieAter"がやるべきことではなかったかな、というのが回答です。

いまあるものでは補えいきれない"表現"が必要だったのではないかと思います。そのうえで、隠さないでおきたいこと、隠すべきこと、いろんな葛藤はありましたし、実際隠している部分(正確にはカットした部分)も、まだまだあります(これはいつか出していきたいと思います)。

しかし、バイアスをかけたくなかった。もちろん、作ったのは監督のわたしですから、監督バイアスがかかってはいるのですが。

何ができるかを見つめたかった

いま僕の見た摂食障害、というのがこの映画の中枢でしょう。そして、あなたはどう見る?という問いでもあります。これは、摂食障害だからとか、そういう話ではなく、僕の映画に対する考え方ですけどね。

映画(特にドキュメンタリーとなるとなおのこと)は、ある表現者の"とらえ方"を観てもらうものです。そのうえで、自分の"とらえ方"を考えてもらうものです。

いろんな思いの交錯する中、こうした映画ができたのですよね。ここに、こうして感想が届いたこと、というか届けてくれたことに改めて感謝です。

よろしければ一度鑑賞してみてください。

↓映画はこちらから↓
https://glutenfreeter.wixsite.com/fujimoto-a/dieater


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