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競売入札シミュレーション 神戸地裁本庁編R2.9.1開札②

神戸地裁本庁入札期間
令和2年8月19日〜令和2年8月26日

入札期間でのお手続きが必要となります。ご注意ください。

さて、今回の物件は、神戸市内にあるファミリータイプのマンションです。

事件番号 令和01年(ケ)第212号
売却基準価額 3,430,000円
買受申出保証額 690,000円
買受可能価額 2,744,000円

種別:区分所有建物
物件番号:1
所在地:神戸市垂水区青山台七丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄骨鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):2階部分 70.07m2
間取り:3LDK 
バルコニー:南西向き
バルコニー面積:あり
管理費等:15,549円
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和63年7月
階:2階
総戸数:316

■ポイント■
★物件明細書より
・物件の占有状況等に関する特記事項より
【物件番号1】
本件所有者が占有している。
・その他買受の参考となる事項より
【物件番号1】
管理費等の滞納有。
外は特に気にするコメントはありませんでした。

★現況調査報告書より
・建物所有者が住居(空家)として使用している。
・管理費等の滞納有【約139万円令和2年3月調査時点】

※関係人の陳述等より
・マンション管理人
1.目的物件は空家状態です。目的物件内に残置動産がどの程度あるかはわかりません。

・管理会社担当者より
1.自治会費が別途月額150円必要。滞納有。
2.遅延損害金年利12.41%が付加される。
3.競売の落札者に請求予定。

※執行官の意見
1.目的物件は、他所から搬入されたのではないかと思われるほど雑多なもので溢れ、人の居住が窺われる事実は認められなかった。水道メーターは取り外され、電気も供給停止状態であった雑多な動産類で建物内部の損傷具合など正確な調査は充分にできなかった。

※間取り及び室内写真より
1.専用ポーチがあります。
2.間取りは3LDKで全居室採光が入るようです。
3.もともと生活家財道具があり、そこに荷物が増えている感じがします。
4.各居室に荷物の山が山積されているようです。
5.住宅ローンの支払いができずひっそりとした生活を送られていた様子が感じ取れます。

★評価書より
1.最寄駅から徒歩38分の場所にあります。約3000m。
2.総戸数が316戸
3.経済的残存耐用年数は約15年とされています。
4.駐車場は総台数が262台そのうち、32台が分譲になっているようです。
5.建物入り口はオートロックはないそうです。
6.マンション全体の修繕積立金の額は約3.8億円となっています。
7.基礎となる価格として約699万円が評価額として算出されています。
8.算定人の算出している賃料の目安が7.7万円/月。年間で92.4万円となっています。

【では、入札時のシミュレーションを見ていきましょう。】

計算式1【売却基準価額での計算】
92.4万円÷343万×100=26.93%(表面利回り)

計算式2【基礎価額での計算】
92.4万円÷699万×100=13.21%(表面利回り)

計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
92.4万円÷559万×100=16.52%(表面利回り)

上記のような数字となりました。

今回はファミリータイプのマンションなので、今回も買取再販事業者との競合を考えなければなりません。

今回は販売事例などが確認できていませんが、なんとなく見てみても、買取再販事業者には分が悪そうな気配です。

ただ、不動産投資の視点でみても魅力が低いです。

今回は不売の可能性もあるかな?

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?

現在下記のホームページでも競売投資のお話も書いています。

併せて読んで頂けたら幸いです。


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