8月20日開札結果 京都地裁本庁編

8月20日京都地裁本庁で開札が行われました。

今回入札シミュレーションを行ったのが6件です。


さてさてどのような開札結果になったのか?


1.令和01年(ケ)第246号 木津川市加茂町大野内畑 
→入札想定額224万円
開札結果:1,811,600円 4件 法人

2.令和01年(ケ)第241号 京都市北区紫竹上緑町 
→入札想定額232万円
開札結果:2,516,420円 7件 法人

3.令和01年(ヌ)第99号 船井郡京丹波町下山 
→入札想定額246万円 
開札結果:1,980,000円 2件 法人

4.平成31年(ケ)第63号 京都市伏見区桃山南大島町 
→入札想定額578万円
開札結果:9,120,000円 6件 法人

5. 令和01年(ヌ)第73号 京都市山科区日ノ岡坂脇町
→入札想定額0万円
開札結果:420,000円 1件 法人

6. 平成31年(ヌ)第27号 京都市右京区梅津尻溝町
→入札想定額516万円
開札結果:不売


上記のような結果となりました。

今回予測建てした物件には法人のみの落札となりました。全般的に落札件数の割合を見ても法人の落札が目立った開札となりました。
これは今後の再販物件として不動産会社が動いているのか?
はたまた、一般の法人が何かしらの目的で落札しているのか?

それでは個別で見ていきましょう
1.令和01年(ケ)第246号 木津川市加茂町大野内畑 
→入札想定額224万円
開札結果:1,811,600円 4件 法人

1.所有者が使用。
2.4DKの戸建てです。
3.想定家賃5万円/月・年間60万円。
4.落札額から見る表面利回り33.11%。
2.令和01年(ケ)第241号 京都市北区紫竹上緑町 
→入札想定額232万円
開札結果:2,516,420円 7件 法人

1.所有者が空家で占有。
2.1Rのマンション。
3.想定家賃3.3万円/月・年間39.6万円。
4.落札額での表面利回り15.73%。
※滞納金約83万円あり。滞納金を含めて計算すると表面利回りは、11.85%
3.令和01年(ヌ)第99号 船井郡京丹波町下山 
→入札想定額246万円 
開札結果:1,980,000円 2件 法人

1.所有者が使用。最先の賃借権の賃借物件が同敷地内にあり
2.5LDK戸建て。他に店舗2件
3.家賃3.5万円/月・年間42万円。
4.落札額から見る表面利回り21.21%。
※主たる建物を賃料4万円として加算すると7.5万/月。年間90万円。この場合の表面利回りは、45.45%
4.平成31年(ケ)第63号 京都市伏見区桃山南大島町 
→入札想定額578万円
開札結果:9,120,000円 6件 法人

1.所有者が空家で占有。
2.3DKの戸建て。
3.想定家賃4万円/月・年間48万円。
4.落札額から見る表面利回り5.26%。
5. 令和01年(ヌ)第73号 京都市山科区日ノ岡坂脇町
→入札想定額0万円
開札結果:420,000円 1件 法人

1.所有者が空家で占有している。
2.1Kのマンション。
※こちらは入札が入るのか?のみで取り上げておりました。
落札者は恐らく申立て債権者であろうと推測。
6. 平成31年(ヌ)第27号 京都市右京区梅津尻溝町
→入札想定額516万円
開札結果:不売

1.所有者が空家で所有。
2.店舗(飲食店向き)
3.想定家賃20万円/月・年間240万円。
4.滞納金約237万
※買受可能価額で落札できていたら80.8万円でしたので、
表面利回りは、240万÷312万(滞納含む)×100=76.92%
以上の開札結果となりました。
1~3については、概ね、入札予測として立てている金額に近い金額での落札でした。
4番の戸建ては買取再販事業者が落札されたと思われます。
5番の1Rについては、予想通り債権者のみの入札となりました。
今回の総括
6物件の入札シミュレーションをしてみて、6番目の店舗は不売という結果となりました。
3点セットでは飲食店として利用できる店舗でしたので、もしかすると、今回のコロナの影響を鑑みて所有するのはどうかと思われて入札を見送った感じがしまsね。

毎月のランニングコストも4万円弱するので、1年間借り手が付かないと年間で50万円弱が出ていきます。
また、滞納金も200万円越えで、旨味も少なく、ボランティアになってしまう可能性があったかもしれません。

単純に表面利回りの計算では76%という驚愕の数字が出てますが、それとは裏腹にリスクが隠れているのは否めません。
次回では札が入るのか?引き続き動向を見ていきます。

また、今回の一番人気の物件は
京都市右京区梅津後藤町にある戸建てでした。札数は25件です。
落札者は数少ない個人が落札者となっています。
立派なお住まいで6LDKの間取りです。土地も264.47㎡(約80坪)の邸宅でした。

収益性の物件として捉えるならば、前回の落札から概ね似たような感じで落札が推移されている感じがします。

※注意しましょう!
現在、入札する添付書類が増えています。

「陳述書」です。

奈良地裁本庁の開札結果でもお伝えしました通り、書類に不備があると入札権利が失われます。

せっかく調査して、振込して、提出する入札書です。

くれぐれも書き間違い、書き損じ、書き忘れなどがないように注意してください。

これから入札検討される方は、「陳述書」の添付気を付けて下さいね。

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?

現在下記のホームページでも競売投資のお話も書いています。

併せて読んで頂けたら幸いです。


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