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競売入札シミュレーション 神戸地裁本庁R2.7.21開札②

神戸地裁本庁の競売物件を見ていきます。

入札期間は令和2年7月8日~7月15日まで
開札期日は令和2年7月21日となっています。

さて今回取り上げる物件は、

事件番号 令和01年(ケ)第189号
売却基準価額 2,680,000円
買受申出保証額 540,000円
買受可能価額 2,144,000円

種別:土地
物件番号:3
所在地:三木市自由が丘本町三丁目
地目(登記):宅地
土地面積(登記):146.63m2
用途地域:第一種低層住居専用地域
建ぺい率:50%
容積率:100%
種別:建物
物件番号:4
所在地:三木市自由が丘本町三丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):木造瓦葺2階建
床面積(登記):
1階:72.74m2
2階:29.44m2
間取り:
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和53年6月

こちらの物件です。

■ポイント■
★物件明細書より
物件の占有状況等に関する特記事項より
【物件番号4】
・本件建物一階北側和室部分を、本件共有者【C】が占有している。
・その余の部分を、本件共有者【A】が占有している。

★現況調査報告書より
・本件土地と隣接地との間には、境界を示すと思われる境界標等は見受けられなかった。
・接面道路は幅員約4mの建築基準法42条1項5号の道路に面している。
・本件建物は、関係人の陳述及び立入調査の結果、本件共有者【C】が1階北側の和室を仕事場として使用して占有し、同【A】がその外の部分を居住して占有していると思われる。

※関係人の陳述等より
【A】のコメント
・本件建物には、私が一人で住んでいます。1階北側の和室は【C】が自分の仕事場として使っている。
・1階台所の流しの上の方でたまに水がポトリと落ちてくることがある。

【C】のコメント
・本件建物には【A】が一人で住んでいる。私は1階北側の和室内を仕事で使っている。住んでいない。
・【A】【C】は本物件の共有者。賃貸借契約などはなく、金銭の授受もない。
・隣接地との間で境界でもめ事はない。

※間取り及び室内写真より
1.駐車スペースがあります。
2.間取りは5K?1階は台所と和室が二部屋、洋室が一部屋。2階は和室と洋室が各一部屋になっています。
3.室内には家財道具が多く見受けられます。以前ご家族で住んでいた時の荷物が大半ではないかと思います。
4.室内の設備は恐らく建築時の時からの設備かと思います。

★評価書より
1.最寄駅から徒歩9分の場所にあります。約650m。
2.その他の規制として、外壁後退1m、絶対高さ制限10m等があるようです。
3.接面状況は北東側で約4m私道(建築基準法第42条1項5号)
4.ライフラインは上下水道、ガス配管があるようです。
5.経済的残存耐用年数は記載がありません。耐用年数はほぼ満了しているとのコメントがあります。
6.基礎となる価格として土地385万円、建物61万円。合計446万円が評価額として算出されています。
7.家賃について現在募集されているのは近隣で築浅が8万円でした。駐車場もついて徒歩10分圏内でもありますので、賃料6万円として設定します。年間だと72万円となります。

【では、入札時のシミュレーションを見ていきましょう。】

計算式1【売却基準価額での計算】
72万円÷268万円×100=26.86%(表面利回り)

計算式2【基礎価額での計算】
72万円÷446万円×100=16.14%(表面利回り)

計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
72万円÷356万円×100=20.22%(表面利回り)

上記のような結果となりました。

レインズでの事例等を見ると計算式2の金額が市場価格のようなイメージがあります。新築でも2000万円以下の物件があるため、思う以上に金額は伸びないかもしれません。

それらを加味してみると300万円が天井かな?そんな感じがしました。

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?

現在下記のホームページでも競売投資のお話も書いています。

併せて読んで頂けたら幸いです。





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