競売入札シミュレーション 大阪地裁本庁R2.6.17開札①

今回取り上げるのは下記の競売物件です。

大阪地裁本庁管轄で開札日は6月17日です。
入札期間は6月3日~10日までの間に入札が必要です。


事件番号 令和02年(ケ)第33号
売却基準価額 5,500,000円
買受申出保証額 1,100,000円
買受可能価額 4,400,000円

所在地:吹田市山田西四丁目491番地1
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):6階部分 50.79m2
間取り:3DK(バルコニーあり)
管理費等:21,120円
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和48年9月
階:6階
総戸数:42

では、3点セットを見ていきましょう。

■ポイント■

・所有者が占有
・滞納金あり
・所有者が住居として使用・占有と認めた(執行官の意見書)
・中住戸(マンションの中部屋)
・バルコニー南西
・経年劣化の傷みはあるものの室内は整理されている様子が伺える。
・家族で住んでいる印象がある。
・段ボールが見受けられるので引っ越し準備している可能性がある。
※落札時には退去していない可能性がある。
・昭和48年の建築
・検査済み証あり
・全体の修繕積立金約2350万円
※全体の戸数が少ないのと築年数の古さを考えてもしっかりと貯めている印象がある。


以上を踏まえて入札額を考えます。

過去の成約事例をみると
一番直近では不動産会社が売主で全面改装をされて1290万円で成約されています。

現在の販売事例では1798万円が同様に不動産会社が売主で全面改装されて販売されています。

現在販売されているお部屋の方が約10㎡ほど広いタイプのようです。そして角部屋タイプです。

なので、過去の物件よりも改装費をかけてさらに建物内の差別化で価格を設定している可能性が高いです。
この金額につられて再販設定をするとやけどする可能性が高いです。

また、入札後の再販を考えると築年数の古さが気になります。

恐らくご自身が住みたいと考える方でこの築年数だとこぞって入札される方は少ないかもしれませんね。

ですが、一応買取再販される不動産会社の目線と一般の方が購入する場合の目線で入札金額をシミュレーションしていきます。


私が考える再販価格は1280万円です。

これを逆算してみていきます。

1.不動産会社の目線の入札額

830万円です。
※別途リフォーム代、名義変更代、滞納金代、不動産取得税、固定資産税等、売却時の仲介手数料の原価は別途で計算しています。そちらを差し引いて利益が200万円程度になる計算です。

2.一般の方の目線の入札額

850~900万円です。
※別途リフォーム代300万円、諸経費50万円、滞納金30万円。合計380万円。

1280万円-380万円=900万円。

なので850~900万円の間で予測しました。

それでは6月17日の開札発表を今後見ていきましょう♪

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?


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