不動産競売 入札編|調査②現地調査
さて、裁判所での調査が終わりましたら次のステップは現地調査です。
現地調査は何をするのか?
1.最寄駅周辺を散策
2.物件までの道のりを歩く
3.物件までの道中に何があるのかを見て歩く
4.物件までの時間を図る
5.物件の周辺を見て回る
6.物件の外観をよく見る
※土地、戸建て、マンションによって見るところも変わります。
7.マンションの場合
バルコニーが見える方からお部屋の位置を確認する。
※陽当りや居住中かなどをチェックします。
8.管理人と話す。
私が競売実務で行っている中でピックアップしました。
ご本人が買うことを前提としているので転売するための不動産会社の目線での細かなところは割愛しています。
順番に見ていきますと
1~4については物件に行くまでにできることです。
駅前の開発具合はどうなのか?
街並みは綺麗か否か?
ご自分が興味ある街並みであれば他の方も興味を抱かれます。逆に関心がなければ同じように興味を抱かない人がいてると言うことです。
次に5~6です。
物件自体や近隣を見て回ります。
明らかに見てるぞ!って歩いていると不審者にも見えかねませんのでご注意くださいね。
見るポイントは隣接する建物はどんな家か?
新しい家なのか?古い家なのか?
管理、清掃されている家なのか?そうでないのか?
物件自体だと外観が傷んでいないかどうかなどもチェックしましょう。
少し専門的なお話になると、
戸建ての場合、お家のことももちろん大事ですが、それが面している道路もかなり重要です。
最低でも道路の幅は4mが必要です。
車が通れない所に立っているお家は将来建替えできない場合や、建替えするためには道路を拡張するため自分の敷地を道路提供する必要が出てきます。
これも3点セットの中に書かれていますのでチェックしましょう。
お分かりだと思いますが、建替えする時に道路提供をした場合、お家を建て替える際の敷地の面積が狭くなるので、同じ大きさのお家は立ちません。
次にマンション特有のお話ですが、
お部屋の陽当りや近隣の建物は実際に住むとなると大切な要素ですよね。
実際に部屋の中に入らないと見えない景色がありますが、バルコニーに日差しが差し込んでいるかどうかは十分確認ができます。
また管理人さんにお会いして話すのはマンションの事などご自身が興味あることを聞いていきます。
私の場合は、落札してから転売をすることが目的でしたので、転売するにあたってマイナスになるようなことがないかを中心にお話を伺っていました。
室内に住まわれる方の情報は個人情報なので教えて下さらないです。
また、皆さんよくご存じかと思いますが、マンションの敷地に入ると他人所有の土地に入ることになるので、不法侵入?と言われると抵触する恐れもあります。
なので、私の場合は必ず管理人さんに会いに行って、物件を見に来た理由を話して、聞きたいことを聞いてから管理人さんに諸事情を伝えた後に敷地内に入らせて頂いています。
そんなことをしなくても誰からも声をかけられることはほぼないですが、しっかりとした筋が通った対応をしておくと、落札した時にもお会いしに行くので、管理人さんも覚えてくださったりします。
そうなるとお話も進めやすくなるという利点があります。
いかがでしたでしょう?
現地調査。単に物件がどこにあるのか?どんな外観の家なのか?
それだけを見ていては何の意味もありません。
何度も言いますが、「競売」は落札した後はすべて自分の責任です。
リスクをどれだけ最小限にできるのか?それが重要です。
現地調査ができたら、
私の場合は、市役所等へ行って3点セットに記載されている情報に間違いないかどうかを自分自身で確かめに行きます。
そして、近隣の不動産会社さんへ相場の相談へ行きます。
最近の近隣の事例はどうか?
人気あるのかどうか?など、この辺は同業者だからこそ教えて頂けることもあります。
一般の方でしたら、
ポータルサイトを利用して現在売出されている近隣の事例などをみるか、
お知り合いの不動産会社さんへ相談してみるか?になるでしょう。
この続きは次のステップ「入札する金額を決める」でご紹介していきます。
※筆者の紹介
前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。
勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。
やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?
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