7月30日開札結果 大阪地裁堺支部編

7月30日大阪地裁堺支部で開札が行われました。

今回入札シミュレーションを行ったのが4件です。

初の堺支部。入札数や落札者の落札金額はどうだったのでしょう?

ご一緒に見ていきましょう。


1.令和01年(ケ)第186号 堺市美原区北余部 
→入札想定額300万円
開札結果:3,800,001円 15件 個人

2.令和01年(ケ)第151号 堺市中区深井沢町 
→入札想定額223万円
開札結果:6,810,000円 18件 個人

3.令和01年(ケ)第81号 堺市中区深井中町 
→入札想定額240万円
開札結果:2,180,001円 1件 個人

4.平成31年(ケ)第73号 羽曳野市野々上五丁目 
→入札想定額300万円
開札結果:3,614,889円 8件 個人


上記のような結果となりました。

落札された方がすべて個人の方が落札となりました。
ただ、個人の場合は、不動産屋さんでも法人でなく、個人事業の方は個人となりますので、一般の個人の方が落札したかは定かではありません。


大阪地裁本庁や神戸地裁本庁と比べてみると、やはり堺は堺支部の特徴があるように感じますね。
相場やニーズなど色々と勿論ありますため、価格や参加者の数は違ってきます。

しかし、人気ある物件は自ずと札数が集まる。これはどこでも同じです。

ただ、人気ある物件への入札数から見えることもあります。

それでは、個別に見ていきましょう。

1.令和01年(ケ)第186号 堺市美原区北余部 
→入札想定額300万円
開札結果:3,800,001円 15件 個人

こちらの物件は、店舗として営業されている物件が競売になっていました。
所有者の親類も働いていて、一度購入を検討したけどもローンが通らず残念されたことも記載がありました。
そして、家賃は所有者に対してお金を貸していたこともあり、賃料を払わずに使用されていたとも記載されてましたね。

気になる点は、雨漏りでした。
それ以外は、内装も綺麗にされていて清潔感がある物件でした。

今回の入札数15件は全体から見ると多い札数です。
落札者は、現在の賃借人へ賃料交渉をしてそのまま貸し出す?
退去させて新たに賃借人を募集する。

いずれにせよ、賃貸物件として扱われるのではないかな?っと、感じます。

2.令和01年(ケ)第151号 堺市中区深井沢町 
→入札想定額223万円
開札結果:6,810,000円 18件 個人

こちらは唯一のマンションでの競売物件でした。
一般的なマンションではありましたが、いわゆる告知事項付きの物件として取り扱うべき物件でしたね。
また、建物の北側に墓地があるなど、一般的な売買をする上では難易度が高そうな物件の印象でした。
こちらもやはり、賃貸物件として募集されるのではないかと思われます。
落札された金額を見ても681万円です。

仮に賃料が5万円としたら?
60万÷681万×100=8.8%
決して高い利回りではないですが、ファミリータイプであることからニーズはあるようにも感じました。
3.令和01年(ケ)第81号 堺市中区深井中町 
→入札想定額240万円
開札結果:2,180,001円 1件 個人

こちらは入札の相談を弊社で頂いた物件でした。
最寄駅からは離れるものの、一戸建てとしては安いという感覚でした。
ただ、接道する道路が建築基準法上の道路扱いになっていなかったので、建て替えを考えると建売業者は参入しませんよね。
後は、こちらも投資用物件として保有して賃貸で貸し出されるのか?
はたまた、横に隣接する方へ売却されるのか?

選択肢は色々と考えられそうです。
少し家の中の改装が必要でしたので、改装をどこまでされるかで収益性は変わりそうですね。

想定額では見事落札でしたが、市場から見ると売却基準価額は高いという認識だったのでしょうね。
4.平成31年(ケ)第73号 羽曳野市野々上五丁目 
→入札想定額300万円
開札結果:3,614,889円 8件 個人

こちらは一般的な一戸建てのお家でした。
ただ、途中で増築をされていて違反建築物になってしまっている点が気になる点でした。
所有者が室内で生活されているため整理もされている印象のお家でした。

場所柄駐車場がないのがどうなのか?
気にはなっていましたが、それでも札数は8件入りましたので、売るのか貸すのか?
いずれにせよ、選択肢のある物件だったのではないかと思われます。
今回の堺支部の物件でもやはり「不売」がありました。

私も入札予測をする上で物件の資料を見ていくのですが、これを購入した後の出口戦略がイメージできない。そう感じる物件は、やはり「不売」になることを認識できました。

今回の堺支部全体の入札数を見ると、一番多く札数を集めたのは堺市北区にある戸建てでした。
昭和53年築の木造住宅です。
土地の広さも約20坪程度。間取りは4DKで車庫付き。

特にこれといった特徴はないのですが、こちらの物件が

売却基準価額:953万円
落札額:1616万円
こちらの金額で落札されていました。札数は19件で法人が落札していました。

唯一、気になったのは最寄駅です。

「なかもず」駅徒歩10分圏内です。

人気の高い駅で徒歩10分圏内だと売れ残る心配はないのか?
この辺は詳しく調べてみないとわかりません。

ただ、投資用不動産ではなく、恐らく、中古住宅として改装後、再販売されるものだと思いますがどうなのか?

8月に入り今月の開札は

大阪地裁本庁2回
神戸地裁本庁1回
神戸地裁尼崎支部1回
奈良地裁本庁1回
京都地裁本庁1回

お盆の前後で開札が行われます。
さぁ次はどんな開札結果が出るのか?目が離せません!

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?

現在下記のホームページでも競売投資のお話も書いています。

併せて読んで頂けたら幸いです。


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