故郷
という広告がある。
私は生まれも育ちも京都。去年の春に東京に出てきて、約一年。
初めて故郷が出来ました。
東京は、本当にどこに行っても人が居ます。
小さなお店にも、嘘みたいに人が入っていて、
私はよく映画のロケみたいだ、と例えます。
久しぶりに京都に帰った際、バスをおりた瞬間に、
夜の街が静まり返っている事に気づいて、
そうだ久しぶりに一人になった、と驚きました。
京都の街をあるくと、物が物としてそこに佇んでいる事を感じます。
何年も建っている家、走る電車、生えている木々
すべてが生々しく、どっしりと目の前に存在しているのを感じます。
何年も変わりなく佇む家や、季節に移ろう木々を見ていると、
今流れている時間とか、季節が、そこに存在している事を感じて、
自分が、今、ここに居るんだな、というのをひしひしと感じます。
でも、ずっとそこに居ると、すごくさみしくなってしまうので、
わたしはそこそこに家に帰る。
きっとどこに住もうときもちよくて、
でもどこでもすっごくさみしくなるもんだろうな、と感じます。
東京に出たから、自分に故郷が出来て、
故郷というのは、良い物だなぁと、感じているのでした。
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