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2020~2021ベティス選手総評価

【シーズン成績】
■リーグ戦:38試合17勝10分11敗50得点50失点 6位
(前半戦8勝2分9敗24得点32失点/後半戦9勝8分2敗26得点18失点)
(HOME:10勝5分4敗27得点21失点/AWAY:7勝5分7敗23得点29失点)
■カップ戦:ベスト8敗退〈PK戦で敗退/1-4〉
(5試合4勝1敗11得点3失点)

監督 マヌエル・ペジェグリーニ
・豪華なメンバーを揃えながら15位に終わった昨季の挽回のシーズン。名将は見事にチームをEL進出に導いた。チームの総得点の1/3が途中出場からの選手と采配は素晴らしかった。前半戦の大量失点した守備を立て直し後半戦の失点数を18に減らした。総得点に物足りなさは感じるがセティエン1期以上の結果を残したシーズンだった。

GK ①ジョエル・ロブレス 評価B(前半戦評価D/後半戦評価A)
■リーグ戦:18試合〈18先発〉26失点
(前半戦10試合〈10先発〉16失点/後半戦8試合〈8先発〉9失点/イエローカード×2)
■カップ戦:4試合〈4先発〉3失点
・昨シーズンはポジションを争うライバルもいなくレギュラーとして33試合に出場したが、今季はブラボというライバルが現れ出場は18試合に留まった。ブラボが離脱していた19節から27節までは前半戦の大量失点が嘘のように素晴らしいパフォーマンスを披露した。冬にはルイ・シウバ(グラナダ)の獲得が内定したとの噂があがり来季の去就が気になるところ。

GK ㉕クラウディオ・ブラボ 評価B(前半戦評価C/後半戦評価A)
■リーグ戦:20試合〈20先発〉24失点
(前半戦9試合〈9先発〉16失点/後半戦11試合〈11先発〉9失点/イエローカード×2)
■カップ戦:1試合〈1先発〉0失点
・ジョエルには無い足元の技術、ビッグクラブでレギュラーを張った経験で第1キーパーに。離脱の多さがB評価の要因だが、復帰した28節からは前半戦以上のパフォーマンスで数多くのチームの危機を救っており、それは数字にも表れている。4月で38歳になったが来季もこのパフォーマンスを維持できるか。

DF ②マルティン・モントーヤ 評価C(前半戦評価D/後半戦評価C)
■リーグ戦:5試合〈2先発〉0得点0アシスト
(前半戦4試合〈2先発〉/後半戦1試合〈0先発〉/レッドカード×1)
■カップ戦:3試合〈3先発〉1アシスト
・エメルソンのバックアッパーとして獲得したが、家族のコロナ陽性や自身もコロナに感染し公式戦の出場は8試合に留まってしまった。出場した試合ではキレの良さや球際の強さを見せたがエメルソンには及ばなかった。

DF ⑤マルク・バルトラ 評価C(前半戦評価C/後半戦評価C)
■リーグ戦:19試合〈19先発〉0得点1アシスト
(前半戦13試合〈13先発〉0アシスト/後半戦6試合〈6先発〉1アシスト/イエローカード×3)〉
■カップ戦:0試合0得点
・15節のレバンテ戦から踵の負傷と胆嚢の問題で長期離脱。後半戦の出場6試合では6失点。内3失点に絡んだが総合的なプレー内容は前半戦以上だった。マンディが退団濃厚なため来季は加入季以上の活躍が期待される。

DF ⑥ビクトル・ルイス 評価B(前半戦評価C/後半戦評価B)
■リーグ戦:27試合〈24先発〉2得点0アシスト
(前半戦12試合〈9先発〉0得点/後半戦15試合〈15先発〉2得点/イエローカード×8)
■カップ戦:3試合〈2先発〉0得点0アシスト/イエローカード×1
・バルトラの離脱が長引き想定以上の出場機会をゲット。ミスも多かったが徐々に減っていきマンディとのコンビはかなり安定していた。最終節でのゴールは自力でEL進出を決めた最高の逆転弾となった。

DF ⑫シジネイ 評価D(前半戦評価D/後半戦評価D)
■リーグ戦:11試合〈7先発〉0得点0アシスト
(前半戦7試合〈5先発〉0得点0アシスト/後半戦4試合〈2先発〉0得点0アシスト/イエローカード×1)
■カップ戦:4試合〈3先発〉0得点0アシスト
・今季はかなり苦しんだ。前半戦のビルバオ戦では4失点、カップ戦のビルバオ戦では後半アディショナルタイムにマークしていたラウール・ガルシアに決められるなど戦犯という印象が強かった。今季での退団が濃厚。

DF ⑮アレックス・モレーノ 評価C(前半戦評価C/後半戦評価C)
■リーグ戦:23試合〈20先発〉0得点2アシスト
(前半戦14試合〈13先発〉0得点1アシスト/後半戦9試合〈7先発〉0得点1アシスト/イエローカード×4)
■カップ戦:2試合〈2先発〉0得点0アシスト
・ミランダと平等に出場し、追いかける展開や点を取りたい時などに出場することが多い。オーバーラップのタイミングや抜け出しのスピードはミランダよりいい物を持っているが守備時は狙われることが多く現地ベティコからは批判されている。

DF ㉒エメルソン 評価S(前半戦評価A/後半戦評価S)
■リーグ戦:34試合〈34先発〉1得点4アシスト
(前半戦15試合〈15先発〉0得点1アシスト/後半戦19試合〈19先発〉1得点3アシスト/イエローカード×9/レッドカード×1)
■カップ戦:4試合〈2先発〉1得点0アシスト
・今季ベティスの最多出場時間を記録し、代えの利かない存在であることを示した。今季は昨季よりスライディングやインターセプトのタイミングなどが向上し守備面でも貢献した。ビッグクラブも狙うブラジルの次世代サイドバックはこれからどのように出世していくのか。

DF ㉓アイサ・マンディ 評価A(前半戦評価B/後半戦評価A)
■リーグ戦:28試合〈27先発〉3得点
(前半戦13試合〈12試合〉3得点/後半戦15試合〈先発15〉0得点/イエローカード×5/レッドカード×2)
■カップ戦:3試合〈3先発〉0得点0アシスト
・ビジャレアル移籍が決まったとの報道が出るまでは素晴らしいパフォーマンスを披露。ペジェグリーニからの信頼も厚く後半戦を2敗に抑えEL進出に貢献した。来季彼がいないと考えると不安が募る。

DF ㉝ファン・ミランダ 評価B(前半戦評価C/後半戦評価A)
■リーグ戦:22試合〈18先発〉1得点2アシスト
(前半戦9試合〈6先発〉1得点1アシスト/後半戦13試合〈12先発〉0得点1アシスト/イエローカード×4)
■カップ戦:2試合〈2先発〉1得点0アシスト
・序盤は出番を得られなかったが、徐々に出場機会を増やし後半戦は先発も増えた。モレーノよりも守備意識が高く安定を求めるときに使われている印象。本人もベティコな為ファンからも愛されている。来季もベティスでプレーする姿が見られるといいが、果たしてバルセロナとの契約はどうなるのか。

MF ④ポール・アコク 評価C(前半戦評価C/後半戦評価C)
■リーグ戦:9試合〈4先発〉0得点0アシスト
(前半戦5試合〈1先発〉0得点0アシスト/後半戦4試合〈3先発〉0得点0アシスト/イエローカード×3/レッドカード×1)
■カップ戦:3試合〈3先発〉0得点1アシスト
・今季、ペジェグリーニの要望でカンテラから昇格してきた。意外と細かいタッチをする選手でトラップの置き所が上手い。Wカルバーリョと同時に出ていると見間違えることが多い。トップチーム初先発での試合でレッドカードを受けた。

MF ⑧ナビル・フェキル 評価A(前半戦評価C/後半戦評価S)
■リーグ戦:33試合〈33先発〉5得点5アシスト
(前半戦:17試合〈17先発〉1得点(1PK)4アシスト/後半戦:16試合〈16先発〉4得点1アシスト/イエローカード×5/レッドカード×1)
■カップ戦:3試合〈2先発〉0得点0アシスト
・数字以上の活躍をしたシーズンだった。ルビの時より攻撃的なポジショニングを取るようになり、カナレスとの役割もより差別化された。レバンテ戦の4人を振り切りキーパーの股を抜いたゴールは今季のベティスのベストゴール候補だろう。来季の去就にも注目。

MF ⑩セルヒオ・カナレス 評価A(前半戦評価A/後半戦評価A)
■リーグ戦:31試合〈28先発〉8得点5アシスト
(前半戦:13試合〈12先発〉6得点(2PK)3アシスト/後半戦:18試合〈16先発〉2得点2アシスト/イエローカード×4)
■カップ戦:3試合〈3先発〉2得点0アシスト
・終盤に調子を落としたが、8ゴールはキャリアハイ。今季は1列下がったポジションでも使われ、昨季よりもゲームを作る役割を任された。また飛び出しなどでフェキルとの連携の良さも見せ、攻撃を牽引した。EUROは落選したがその悔しさを来季ELで晴らしてほしい。

MF ⑭ウィリアン・カルバーリョ 評価C(前半戦評価B/後半戦評価C)
■リーグ戦:27試合〈12先発〉2得点0アシスト
(前半戦14試合〈10先発〉2得点0アシスト/後半戦13試合〈2先発〉0得点0アシスト/イエローカード×4/レッドカード×1)
■カップ戦:2試合〈1先発〉0得点0アシスト
・今季序盤はGロドリゲスとの補完性が完璧でレギュラーを張っていたが、徐々にボロが出てきてモレーノと同じで追いかける展開や点が欲しい時に出場する事が多かった。後半戦はカードを貰う事が多く退場しないか心配だった。

MF ⑱アンドレス・グアルダード 評価B(前半戦評価C/後半戦評価A)
■リーグ戦:24試合〈17先発〉1得点0アシスト
(前半戦7試合〈5先発〉0得点0アシスト/後半戦17試合〈12先発〉1得点0アシスト/イエローカード×3)
■カップ戦:2試合〈0先発〉0得点0アシスト
・序盤は出遅れたがWカルバーリョからレギュラーを奪い後半戦は先発を増やした。今季はカナレスが1列下で使われることが多く、左サイドハーフでプレーすることもあったがやっぱりボランチが1番という印象。昨季よりロングパスの精度が素晴らしかった。

MF ㉑ギド・ロドリゲス 評価S(前半戦評価A/後半戦評価S)
■リーグ戦:35試合〈34先発〉1得点0アシスト
(前半戦18試合〈18先発〉1得点/後半戦17試合〈16先発〉0得点/イエローカード×9)
■カップ戦:2試合〈2先発〉0得点
・今季のチームMVPと言っても過言ではない活躍。相手が嫌がるところに顔を出し攻撃をシャットダウンする能力は世界トップクラスと言ってもいいだろう。課題だったビルドアップ面もシーズンが進むにつれ難無くこなすようになり、今やビッグクラブも狙う注目株。

MF ㉘ロドリ 評価B(前半戦評価C/後半戦評価B)
■リーグ戦:15試合〈5先発〉0得点0アシスト
(前半戦7試合〈2先発〉0得点0アシスト/後半戦8試合〈3先発〉0得点0アシスト)
■カップ戦:4試合(2先発)1得点1アシスト
・B所属ながら15試合に出場したベティスの次世代スター候補。数字には出なかったが試合の流れを変えることが多く、期待以上の活躍をしてくれた。来季は今季以上にトップチームでの出番があると思うが数字を残すことができるか。

FW ⑦ファンミ 評価C(前半戦評価D/後半戦評価B)
■リーグ戦:16試合〈5先発〉2得点0アシスト
(前半戦6試合〈2先発〉0得点0アシスト/後半戦10試合〈3先発〉2得点0アシスト/イエローカード×1)
■カップ戦:3試合〈2先発〉2得点1アシスト
・リーグ戦の後半戦はロレンよりも出場機会を得ることができたが、2得点に終わった。しかしカップ戦ではベスト8進出に貢献。ビルバオ戦で84分に先制弾を決めこのまま逃げ切れれば評価も変わっただろうが、ラウール・ガルシアに全てを打ち砕かれた。

FW ⑨ボルハ・イグレシアス 評価A(前半戦評価D/後半戦評価S)
■リーグ戦:28試合〈15先発〉11得点
(前半戦13試合〈4先発〉1得点/後半戦15試合〈11先発〉10得点〈PK5〉/イエローカード×2)
■カップ戦:4試合〈2先発〉2得点
・今季前半戦の時点で1得点と期待を裏切り、今季も獲得したことを後悔すると思われていた。しかしカップ戦ソシエダ戦で覚醒。後半戦だけで公式戦19試合12得点と嬉しい誤算。PKを外すことが多いベティスでPKを百発百中で仕留めることができるのも高評価だ。来季は得点王争いに期待。

FW ⑪クリスティアン・テージョ 評価B(前半戦評価A/後半戦評価C)
■リーグ戦:29試合〈12先発〉5得点3アシスト
(前半戦15試合〈8先発〉4得点1アシスト/後半戦14試合〈4先発〉1得点2アシスト)
■カップ戦:3試合〈1先発〉0得点0アシスト
・今季は開幕戦の後半ATの先制弾、30節のアトレティコ戦の同点弾など大事なところで決めてくれる存在だった。昨季は鳴りを潜めていた縦突破も今季は見られるようになった。出場時間の割にはしっかり仕事をこなしてくれる印象。

FW ⑯ロレン・モロン 評価D(前半戦評価D/後半戦評価D)
■リーグ戦:26試合〈9先発〉1得点0アシスト
(前半戦13試合〈4先発〉1得点0アシスト/後半戦13試合〈5先発〉0得点0アシスト/イエローカード×3)
■カップ戦:0試合0得点0アシスト
・昨季のコロナ中断期間明けから続く不調から抜け切れず、わずか1得点で終わった。8月には自身もコロナに感染し不調が続く原因になった。下がり過ぎてきてしまう癖があり肝心なところで居ないという事が稀にある。来季のベティスに居場所はあるか。

FW ⑰ホアキン・サンチェス 評価B(前半戦評価C/後半戦評価B)
■リーグ戦:27試合〈16先発〉2得点5アシスト
(前半戦13試合〈10先発〉0得点2アシスト/後半戦14試合〈6試合〉2得点3アシスト/イエローカード×2)
■カップ戦:2試合(0先発)0得点1アシスト
・大事なところで仕事をやってのけるレジェンド。20節ソシエダ戦の後半ATの同点弾がなければ後半戦の快進撃は無かったかもしれない。クロスも未だに健在で今季はチーム2位タイの5アシストを記録。7月で40歳になるが契約を更新し来季もプリメーラでプレー。

FW ⑳ディエゴ・ライネス 評価B
■リーグ戦:21試合〈8先発〉0得点2アシスト
(前半戦10試合〈3先発〉0得点1アシスト/後半戦11試合〈5先発〉0得点1アシスト/イエローカード×5)
■カップ戦:3試合〈3先発〉0得点1アシスト
・今季はルイバルの台頭で出場機会はそこまで伸びなかったが、途中出場で流れを変える事が多かった。本格ブレイクはまたもお預けだが、覚醒の兆しは見せている。来季はラスパルマスからロベルが帰ってきてサイドのポジション争いも激化するがレギュラーの座を獲得できるか注目。

FW ㉔アイトール・ルイバル 評価B(前半戦評価B/後半戦評価B)
■リーグ戦:28試合〈21先発〉2得点2アシスト
(前半戦13試合〈9先発〉1得点1アシスト/後半戦15試合〈12先発〉1得点1アシスト/イエローカード×2)
■カップ戦:1試合〈1先発〉0得点0アシスト
・レガネスでの武者修行を終え成長して帰ってきた。今季は右WGの1stチョイスとして21試合に先発。積極性が買われてペジェグリーニから高評価。左サイドで起用されると良さが消えてしまう。来季はライバルも増える為今季以上の活躍が期待される。

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