第118回医師国家試験〜後輩に伝えたい体験談〜

こんにちは!ふぐです。

2024年2月3,4日に118回目の医師国家試験が行われました。私は福岡県の第一薬科大学で受験しました。今は就職までの時間を楽しく過ごしています!

後輩から「国試の話を聞かせていください!」と言っていただいたので、国家試験の一般論私の伝えたい体験談を書いていきたいと思います!!

読んでほしい順に⭐️をつけていますので、参考にしてください!!


第118回医師国家試験の時間割・内容・合格基準⭐️⭐️⭐️

時間割

時間割

1日目に順番にA,B,Cブロック、2日目にD,E,Fブロックを受験します。よく見たら、A,Dブロックは165分、C,Fブロックは150分と長いのに、B,Eブロックは95分と短いなどの違いがあります。

内容

問われる内容と問題数が違うため、時間が違います。

A,Dブロック=「一般・臨床問題」 (75点×2=150点満点)
各診療科の細かい医学知識
B,Eブロック=「必修」 (100点×2=200点満点)
医師として最低限の知識や倫理
C,Fブロック=「一般・臨床問題」(75点×2=150点満点)
総論的な医学知識+公衆衛生(医療制度の仕組みなど)

全ての問題が5択で、ほとんどの問題が一つの正解を選ぶ問題です。(2個、3個正解を選ぶ問題もちらほらあります。)

合格基準

以下の三つを満たすことです。

  1. 一般・臨床問題(つまりA,C,D,Fブロックの合計点)で受験者中上位約90%以内に入ること(偏差値で言えば32〜33程度)

  2. 必修(つまりB,Eブロックの合計点)が80%(160/200)以上であること

  3. 禁忌選択肢を3個以上選ばないこと(禁忌選択肢とは、仮にその処置を患者さんに行ったら死亡もしくは重大な後遺症を残す可能性がある選択肢)

1.の条件をクリアすることが多くの受験生にとっての関門となります。(2,3をのみを満たせずに不合格になる学生は稀だそうです。)

近年の国家試験の動向⭐️⭐️

結論から言うと、近年の国家試験で合格するために必要な一般・臨床問題の得点率(先ほどの合格基準1.)は上昇傾向です。

近年のボーダーの推移

現状の合格基準となった112回以降一般・臨床問題のボーダー(先程の合格基準1.)は上昇傾向で、117回では74.6%となっています。そしてなんと118回は77%とも言われています!
原因は二つあると思っていて、一つは医学生の先取り勉強が進んでいること、二つ目は予備校やiPadを使った効率的な勉強方法が確立されたことが挙げられると思います。

「90%受かるんだから受かるでしょう」と思う人が多いと思います。(私も受験前まではそうでした。)
しかし6年間で一つでも単位を落としたら留年という環境で育ち、周囲に合わせて行動する能力と危機管理能力、そして個人にとって最適な暗記法を身につけた人たちが争う上位90%の座です。

個人的には6年間で最も大変な試験でした。

私の勉強と模擬試験成績の推移

私の勉強

前提として、志望病院の中に筆記試験を課す病院があったので、5年の3月から6月まで回数別に過去問を解いていました。(結果的に113,114,115回の一般・臨床問題をやりました。問題数としては300×3=900問なので、ゆっくり解いたという感じです!!)
卒業試験中はみんな1周目問題を解いていっていましたが、私はそこまで手が回りませんでした。

卒業試験が終わり、11月下旬から国家試験の勉強に取り掛かりました。

しかし私は一問一問じっくりやるタイプだったので問題数をこなせず、勉強部屋の友人に遅れをとってしまいました。

そんな状態で模擬試験の時期に突入しました。

模擬試験

合計2回模擬試験を受験しました。
2023/12/10,11 メディックメディア医師国試模試(第2回)
2023/12/23,24 冬メック模試

メディックメディア医師国試模試(第2回) 2024/02/20時点
冬メック模試 2024/02/20時点

まず、模試自体にコメントすると、どちらの試験も本番よりも難問、奇問が多かった印象があります。全体的な難易度としては過去問と比べて同じくらい〜やや難だったと感じています。

私は受験した時点では問題演習が進んでおらず、一問一問が目新しく、解くのにすごい時間がかかった記憶があります。

そこで直前は「得点に直結する勉強」をするべきだと考え、解説は読み込まない、いちいちレジュメを確認しに行かない、など「やらないことリスト」を作って勉強しました。

模試が終わって本番までの1ヶ月間は大きく三つのことをしました。

  1. 回数別演習 115,116,117回を完璧にした。(3回分に関しては例外的に解説を読み込みこんだ)「また復習したい問題」に付箋を貼ったり、殴り書きメモを作成したりした。

  2. 直前講座 MEDIC MEDIAの直前講座を購入し、必要な講座だけ受講し、何度もそのレジュメを復習した。

  3. メモの復習 メモを何度も復習した。

国試といったら難しい試験に聞こえますが、実はいつもの試験勉強と同じで、やるべきことは有限です。
国試を作る先生は入れ替えはありますが基本的には前年度分を作成した先生と同じ先生です。そして、事前にどの領域から何問出題するかまで決まっています。そのため、直近数年分の過去問研究が最も得点に直結する勉強法だと言えます。

私自身、直前に過去問を効率的に勉強することで模試よりも良い結果を残すことができました。

私の結果⭐️

結論から言うと合格することができました!!!!!

MEDIC MEDIA社 講師速報 2024/02/20 0時40分時点

この講師速報というのは、センター試験のセンターリサーチと同じです。
予備校講師が出した答えを正答として採点します。
例年、国試の受験者は10000人と少しくらいなので、この講師速報にはほとんどの受験者が登録していると言えます。ほとんど全員の得点から合格基準1.のボーダー得点が導き出されます。(今年は77%と言われています。)

私個人としては一般・臨床問題で上位3%以内には入れたことはとても嬉しかったです!必修問題は基準はクリアできたのでオッケーです!!

受験しての感想

試験の難易度

今年の一般・臨床問題は易しくなったと感じました。

特に1日目のA問題とC問題は易しくなりました。2日目のD,F問題はやや簡単〜例年並みの難易度だと感じました。

一個上の先輩たちが受験された117回は簡単な問題と難問・奇問が混在していた印象でしたが、118回は難問が減り、奇問が消えた印象です。

今年のボーダーは77%程度と考えられており、これは昨年度から2%上がっています!

必修問題は難しくなった印象です。
特に1日目のB問題は難しく、直後の会場がざわついてました。私としてもA問題が例年より簡単なこともあって、その差にびっくりしました。二日目のE問題は帳尻合わせに簡単になるかと思いましたが、こちらは例年並みの難易度でした。完全に感想です。

最も大切だったこと

とにかく仲間が大切でした。

我々が合格する確率は受験前から高かったと思います。しかし直前は不安と興奮を混ぜたような心のざわつきが止まりませんでした。

メンタルの問題を乗り越えるために最も重要だったのは勉強部屋の友人や応援してくれる人たちの存在でした。真正面から書くのは恥ずかしいですが!!

尊敬できる仲間が隣で勉強している時間は忘れられません。ホテルやバスの手配、体調管理をしてくださる方々がいなければ乗り越えられません。そして、みんなが応援してくれている感覚は心強かったです。

応援本当にありがとうございました!!

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