見出し画像

【水素が未来を切り拓くツールの一つとなる】

・エネルギーキャリア
エネルギーの輸送や貯蔵を担う化学物質のこと。
→水素は体積当たりのエネルギー密度が天然ガスの3分の1程度と低い。

・水素の貯蔵
①圧縮水素
15~20MPaで圧縮して高圧ガス容器シリンダーに充填して、車両で輸送
②液化水素
-253℃まで冷却して、800倍に圧縮して、ローリーで輸送
③パイプライン
④有機ハイドライド
トルエンなどの方構造化合物を水素化することで、メチルシクロヘキサン(MCH)などの飽和環状化合物として水素を固定。
使用する場所で脱水素反応で回収。トルエンなどは循環して使用。
⑤アンモニア
⑥水素吸蔵合金
自己の体積の1000倍以上の水素を貯蔵できる金属。
(希土類系、マグネシウム系、チタン系など)

・水素はメタンやガソリンと比べて、危険性が高いというわけではない。
→密閉空間に水素が大量に漏れ出して、火種が存在する場合に限られる。
(降圧ガス保安法の対象)
・水素の特性
①拡散しやすい
②金属材料を脆化する。
③着火しやすい
④熱放射による被害は少ない
⑤爆風圧が大きい

・水素の製造方法
①化石燃料改質
天然ガスやナフサなどの化石燃料を改質して、水素を回収する。
(水蒸気改質法、部分酸化改質法、オートサーマル改質法)
例:メタンからの水素回収
CH4+H2O→CO+3H2(水蒸気改質反応)
→メタンと水蒸気を700~850℃、3~25気圧で反応させる。
CO+H2O→H2+CO2(シフト反応)
②副生成物の水素を回収
水酸化ナトリウムの製造(食塩電解工場)
エチレンやプロピレンの生産設備(ナフサ分離装置や襟店プラント:石油化学)
鉄鋼(石炭の乾留ガスなどに含まれる)
③水の電気分解
・アルカリ水電解法
水酸化カリウム溶液に電流を流して製造する(海外において実績あり)
・固体高分子形水電解法
陽イオン交換膜を用いて水素を製造。
④バイオマスから製造
⑤水の熱分解
2,000℃以上の高温化で水は水素と酸素に分解する。
→ISサイクルによる製造
水+ヨウ素+二硫化硫黄→ヨウ化水素+硫酸
ヨウ化水素を400℃まで加熱して、水素を回収。
硫酸を900℃まで加熱分解して、二硫化硫黄を回収する。
※介在物質であるヨウ素と二硫化硫黄を循環して利用できる。
※水の熱分解反応なので、簡単な反応!
⑥光触媒による水分解


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?