シンタという太陽、シンタという台風

※まいまいまいごえん
ゲーム版5話、漫画版13話までのネタバレ有

拙い文・考察ですがよろしくお願いいたします


太陽

彼のお面にあしらわれた模様、太陽。
私は彼にとってのそれを「理想像」と解釈しました。太陽そのものが彼なのではなく、彼が目指す姿こそが太陽であると思いました。

勿論彼は周囲を照らすような明るさを持っていますし、その明るさで目を焦がすこともあります。まさに彼らしいですね。過去の回想や心理描写より、恐らく根からこんな性格なのでしょう、と思いました。

ではなぜ本来の彼ではなく彼の理想像として解釈したのか、自分なりの理由を書き出していきます。

刹那的な光

彼は「ひとりじゃなにもできない」ことがコンプレックスなのでしょう。端的に言えば、彼は不器用だし弱虫です。それでも理想を貫きたい原動力が、太陽のように無限に湧き出るエネルギーにある……のでしょうか。太陽は、言い換えれば恒久的存在。
作中でシンタは刹那的存在として描かれることが多く読み取れます。

ひとりぼっち

そしてここからは推測が多く含まれる持論になりますが、彼の原動力は太陽のような内在的なエネルギーではなく、周囲に依存しているものだと解釈しました。彼が組んだ「ヒーロー戦隊」が、恐らくそれです。漫画版では顕著に現れていますが、彼の表情は脱落のたびに曇っていきます。ひとりぼっちが苦手な彼の周りにいた友達が理不尽に去っていくものですから、年齢相応ですし当たり前なのですが。
また前回の記事でも言いましたが指摘(にしては辛辣なもの)を食らうたびに表情が明らかに険しくなります。彼は案外とても図太い、というわけでもないし根からの自信過剰でもありません。
彼の弱点は、ひとりぼっちであることそのものと、「ひとりぼっちが苦手なことを改めて痛感させられること」もあると思いました。
彼は周囲を引っ張っていくリーダー(?)でもありますしそうあろうとしています。ですがそこには彼の弱点を隠そうとする根源的な恐怖から免れるための手段であることも揶揄されているのではないでしょうか?
彼はそういったコンプレックス、すなわちひとりぼっちに弱いことが本編で多く触れられていると私は思いました。

彼は、そんなコンプレックスも恐怖も隠すくらい、明るく振る舞っています。
ですが。
太陽は、上っ面だけじゃない、内側から燃えるエネルギーを持ちます。上っ面だけじゃないんです。

まさに、彼の持つ理想像なのでは?
上っ面だけ、ひとりぼっちが怖い、それを薄々自覚している彼にとっての憧れとして最高の対象が太陽であり、当にそれを自己に投影しようとしているのが「太陽としての」シンタなのだろう、と思いました。

台風

わたしは漫画版13話まで彼のことを「太陽」だと思ってました。でも太陽とは少し違うような、そんな気もしていました。

ユズリハの台詞を見て、それが腑に落ちた気がします。そうなんですよ。台風って、目の部分だけ晴れているんです。それこそ明るく。それでいて刹那的で、周囲を思いっきり巻き込むような。

ですが、彼自身がそうなりたいのかどうか、彼の自認は”そう”なのかと言われたら違うでしょう。その点においては無自覚です。

ジョハリの窓

さて、ジョハリの窓というものをご存知でしょうか。

※フリー素材を使用

こんな感じのやつです。

シンタにとっての「太陽」が、自己が意識するイメージだと仮定すると、開放の窓のあたり(にあってほしい)でしょうか。
となると、「台風」は、おそらく彼自身もよくわかっていない(だからこそハヤテに対しても複雑な感情を抱いていると言うべきか)盲点の窓のあたりにあるのでしょう。

他の所も掘り下げると、おそらく漫画版2話のぴよちゃんは秘密の窓です。他の子にはお見通しのようですが本人からしたらそうでありたいでしょう。

では、未知の窓には?

あとがき

拙い文章・考察になってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございます。
今後の展開に期待が高まっていきますので、これからもまいまいまいごえんというコンテンツを楽しみたいと思いました。

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