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【AI】ChatGPTさんに二次創作小説を喰わせて感想をもらって遊んだ話

概要

ChatGPT」はOpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボットです(Wikipediaより)。
非常に自然な言語が駆使され、ユーザーと対話ができるすぐれたAIさんで、短めの二次小説を貼り付けると、いろいろ面白い反応を返してくれると聞き、自作を投げてちょっと遊んでもらいました。
どんなことを答えてもらえるのか、どういう質問で答えはどう変わるのか、文字数はどのくらいまでいけるのか、実際にChatGPTを相手にそれをするにはどうすればいいのか、というような話をしています。

【注意】私が女性向けソシャゲ「スタンドマイヒーローズ」の男女CPの二次小説を書くオタクなので、この記事内で例に挙げるのはスタマイネタとなります。でもスタマイを知らなくても問題なし。リンクはしておきますが小説本文は省略しています。

ChatGPTの始め方

スマホアプリではない

ChatGPTはスマホアプリではありません。
アプリをインストールする目的でストアで検索すると、本家にそっくりな名前やアイコンを使用した有象無象のチャットボットアプリがわんさか出てきますが、似ているものは全て偽物です。

ChatGPTのアイコン。ストアには名前・アイコンが似たアプリがいっぱい

本物のChatGPTは、スマホアプリではなく、PCにインストールして使うプログラムでもなく、ブラウザ上で動くソフトで、ストアには存在しません(導入のつまづきポイント)。
ChatGPTのAIと対話するには、ChromeなどのPCブラウザ、またはスマホのブラウザ(AndroidならChrome、iOSならSafari)でOpenAIのサイト内からアカウントを作成する必要があります。

アカウントの作り方

Introducing ChatGPT」をブラウザで開きます。あとは「Try ChatGPT」からアカウントを作り、日本語で話しかければOKです。

詳しいことはすでに公開されている充実した記事がたくさんあるので、わからないことがある場合はそちらをご参照ください。
おすすめ記事はこちら⇩

禁止事項や文字制限など

ChatGPTには利用規約で禁止事項が定められています。
当記事の作成時に最新の情報で、わかりやすい記事は2023/3/28付けのGigazineのこちら⇩

「性的なコンテンツの生成」は禁止されており、同様に「性的なコンテンツの感想を求める」のも「倫理規定に反する」として回答してもらえませんでした。
「自作の二次創作小説の本文を使ってAIと対話する」という目的に限定すれば、R-18表現に関することを除けばあまり禁止事項に引っかかりそうなことはないように思います。

申し訳ありませんが、このような内容は、弊社の倫理規定に反するため、感想を述べることはできません。性的な表現を含む二次創作物は、すべての読者に適切でない場合があり、プラットフォーム上で公開することは推奨されません。適切な読者層を特定し、コンテンツに適した場所で公開することが重要です。

性的な表現が含まれる小説の一部の感想を求めたときにChatGPTから返される表示

なお、入力には文字数の制限があります。明確にはわからないものの、2,000字未満はまずOKで、3,200字は長すぎって怒られました。私が試した限りでは、エラーが出なかった最大文字数は2,500字です。

何を書けばいいのか&どう答えられるか

①本文のみベタ貼りした場合

私が最初にChatGPTに感想を聞いたという話を見かけたときに、「これはどういうふうに質問をしたのか」とお聞きしたら「ただ小説の本文をべたっと貼っただけ」というお答えでした。
自分の二次創作小説も同様に、まず本文のみコピペして入力してみたのですが、返ってきたのは「これは小説です」「あらすじ」「感想(文章から受ける印象)」「このコンテンツがもたらすであろう影響」という構成の文章でした。

⇧の二次創作小説の本文のみを投げたとき、返ってきたのは具体的にはこれでした。
感想というより、投げかけた文章の分析結果といった印象を受けます。


②感想がほしい

「分析」が返ってくるのもなかなか興味深いのですが、少し物足りないというか、もっと感想っぽいことをたくさん聞きたい。ていうかあわよくば褒められたりしたい。いや、ダメなところがあるなら教えてもらいたい気もする。
それなら訊き方を工夫すれば結果も変わるかもしれないと考え、本文の前に「いくつかの情報と聞きたいこと」を追加して同様に試してみることにします。

まずは「これは○○(原作タイトル)の誰々を描いた二次創作小説」「作者は私」「ペンネームは○○」「タイトルは『△△』」「感想を聞かせてください」と冒頭に情報を追加してから本文を貼りました。

すごい! 完全に感想だし、しかも褒めてくれてる! 「今後も楽しみにしています」で締められているあたり、作者(私)が楽しく創作を続けられるように配慮されてるというか、すげー忖度を感じる!!

③欠点を教えてもらう

じゃあ違う訊き方をした場合はどうなるのか。同じ作品を使って、まずは欠点を教えてもらうことにする。

すごい! だいたい合ってると思う! でも描写が平凡って、さっきは褒めてくれてたとこじゃん!? まあでもそういう見方もできるよね……
やはり、「感想を求める」ときには基本的には褒めて応援までセットでしてくれるけど、「欠点を挙げてもらう」ときにはシビアに見てくれるということがわかる。
ただ、同じこと(風景や人物の描写)について褒めることもできれば、それを平凡とみなして欠点の一つとして挙げることもできるわけで…… どちらが正しいとかではなく、どちらも言われて「そういうとこあるかもね」と感じましたね。
だから褒められてあまり浮かれすぎたり、欠点を指摘されて真に受けて「改善しなければいけない点だ」と思い込みすぎるのも良くないのかなと思います。

④良い点を教えてもらう

欠点があるなら良い点も挙げてくれるに違いない。聞いてみました。

欠点は箇条書きだったことを考えると、良い点を挙げる(褒める)ことはAIにとってちょっとだけ難易度が高く、欠点よりは答えにくいのかなという印象を受けますね。
あと「良い点を教えて」と「感想を聞かせて」だと、どちらかというと「感想」を求めたほうが満足度が高いものが返ってくるように思います。応援してくれるし……

おまけ:一次創作でもやってみた

二次創作の場合、登場人物の設定が詳しく書かれていなくても「既知の共通認識」として読者と共有されているという特徴があります。
そのため、人間相手であれば「神楽亜貴さんは自己中心的で共感を得にくいんじゃなくて、ツンデレだから塩でもいいんだよ」的な微妙な事情までわかったうえで読んでもらえると考えてもいいわけです。
しかしAIであるChatGPTに、それほど規模の大きくないジャンルのファンと同じように「キャラ設定を把握して答えてくれ」と要求するのは、あまりに高望みだと考えられます。
その点一次創作なら書いてあることが全てで、あとは読者の想像に委ねられるわけですから、AIさんはどちらかというと一次創作に関することのほうが得意なんじゃないかなと思ったりしました。
大昔に書いてた一次創作SSがいくつか残っていたので、ChatGPTに食べてもらいました。結果のみ貼っておきます。

①感想がほしい


②欠点を教えてもらう


③良い点を教えてもらう