イッテツくん(伊集院一徹)│FLY_002
インタビューとイラストは、ぼくのルーツとツール。
イッテツくん(伊集院一徹|編集者・イラストレーター)1988年生まれ。自分にしっくり来る生き方を探して、「脱藩学」、「魅力を引き出す質問学」を受講。卒業後、自分のルーツである、「絵を描く楽しさ」を武器に、イラストレーターの活動を始める。現在、似顔絵、キャラクターデザイン、グラフィックレコードなど、活躍の舞台を広げ続ける若手のホープ。今回はイッテツくんに、なりたい自分に辿り着いた軌跡を振り返ってもらいました。
Q.自由大学を受講した経緯(いきさつ)を教えて?
2013年10月から、渋谷で働きはじめたのですが、仕事が自分の肌に合わず、5ヵ月で退職したんですね。それで、深く落ち込んでいたんだけど、でも辞めた時に、「今度はやりたいことをトコトンやろう」って決めていて。
そんな中、「自分のなりたい大人を考える時間が持てる」講義だった「脱藩学」を知って、「おお!」と思って受講しました。
Q.脱藩学を受けて、気付いたことは?
脱藩学では、自分のルーツを辿る、深い自己紹介をするのですが、それでぼく自身、ピースボードに乗っていた時に似顔絵を描いていた体験を振り返ることができたんです。やっぱり、絵を描くことが楽しかったし、したいことだった。
自己紹介も紙芝居にしてみたら、「もっと聞かせて」と言ってもらえて。絵を描くことで人を喜ばすことができることを再確認できました。
Q.絵はコミュニケーションツールになるんですね。
あとは、わかりにくいことをわかりやすくするためのツールとしても、絵を使うことができます。
「魅力を引き出す質問学」を受講している時に、グラフィックレコードを描いたんですね。例えば、第1回目は初対面同士なので、顔の特徴をさらっと描いておいて、後でグループで共有するとか。来ていなかった人にも、わかりやすく内容を共有することができて、とても喜んでもらえたんですよ。
Q.イラストを描く傍ら、編集者としての仕事もしていますよね?
もともと編集とイラストを仕事にしたかったので、出版社に再就職したんです。フリースクールや通信制学校を紹介する媒体を手がけている会社で、まだ入ったばかりですが、やりたいことを実現できる会社かなって思えています。
Q.イッテツくん自身で実践しているプロジェクトはありますか?
「誰だってミラクルストーリーな今」というインタビュー企画をしています。毎回、インタビューをお願いする人に、自分のご両親と話してもらうのですが、ふだん聞くことのない、おじいちゃんやおばあちゃんの話をテーマにしてご両親と話してもらうんですね。
すると、おじいちゃんおばあちゃんの生き方と自分自身の生き方が重なる瞬間があって、そんなルーツを辿った過程をぼく自身に話してもらい、それをテキストとイラストで表現するプロジェクトをしています。
どんな人にだって、奇跡のような繋がりがあることを一緒に探していくようなプロジェクトなんです。
【取材後記】イッテツくんは今や、ラジオのワンコーナーでイラストを描いたり、あるソーシャルデザインのプロジェクトでイラストを担当する等、ぐんぐん活躍のフィールドを広げている人。どんどん世界が広がっているただ中にいる今、そのキッカケを振り返ってもらいました。イッテツくん自身、ルーツを辿ることで世界を広げた人だから、自分のプロジェクトも誰かにルーツを辿ってもらう企画なんだろうなぁ。ルーツと今の自分の関連性ってミステリアスですね。
(取材・文: #新井優佑 )
[関連サイト]
・東京FMラジオイラスト:我が輩は犬である
・誰だってミラクルストーリーな今
FLY(フライ)は、自由大学の卒業生が登場するインタビューコーナー。自由大学に通い、新しく見つけた自分の姿。卒業して、踏み出した一歩は小さくても確かな手応えをもって、新しい日常の扉を押し広げます。卒業生&受講生が体験した、自分らしい転換期の話をお届けします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?