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マリのエコノミスト:単一通貨があればアフリカ諸国はより多くの貿易が可能になる

2023年6月13日 フランス翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授)

単一通貨はアフリカ諸国がより多くの貿易を可能にするだろう、とエコノミストは言う-12.06.2023、スプートニクアフリカ (sputniknews.africa)

マリの経済学者モディボ・マオ・マカルー氏はスプートニクに対し、
単一通貨の創設によりアフリカのより良い経済統合が可能になると語った。

東南部アフリカ市場共同体
Common Market for Eastern and Southern Africa COMESA
ザンビアの首都ルサカに事務局を置く

アフリカにとって大きな一歩。
単一通貨の創設の問題は、
ルサカで最近開催された東部・南部アフリカ共同市場(COMESA)首脳会議で提起された。
その実施により大陸諸国間の貿易が促進される可能性がある、
とマリの経済学者モディボ・マオ・マカルー氏はスプートニクに説明する。

この専門家は、
特にCOMESAの加盟国間では通貨が依然として貿易の主な障壁の1つであると指摘している。
COMESAは5億8000万人以上の国民を代表し、
合計7200億ドル以上の国内総生産を代表する市場である。

「地域統合は、国民が貿易時に使用される通貨について
心配する必要がなくなった場合にのみ完全に達成できます。
単一通貨はアフリカ諸国間の貿易と統合を促進し、
アフリカ諸国間でより多くの交換ができるようになります。」
とモディボ・マオ・マカルー氏は説明する。

ZLECAfとドルの壁

共通通貨の確立に至る前に、
アフリカ諸国はアフリカ大陸自由貿易地域(ZLECAf)に頼って
大陸間貿易を刺激することができるようになる。

アフリカ大陸 自 由 貿 易 圏(African Continental Free Trade Area:AfCFTA)は、
2021年1月からの開始が採択 され、
人口規模12億人、GDP3.4兆ドルの巨大な自 由 貿 易 圏 が 始 動 す る
AfCFTAは ア フ リ カ 連 合 (African Union:AU)が掲げる
アジェンダ2063 (Agenda 2063)の取組の一つであり、
AfCFTAによ り、アフリカ域内貿易の活性化、雇用機会の創出、貧 困削減、
そしてアフリカ大陸の持続可能な経済社会開発への寄与が期待される

2021年に発効するこのゾーンには、
アフリカ55カ国のうち54カ国が含まれる。
真の単一大陸市場の創出を目指すプロジェクトは、
モディボ・マオ・マカルー氏の姿勢を強調している。

「AfCFTAは、関税、非関税障壁の段階的な撤廃、
地域および大陸のバリューチェーンの発展を通じて
アフリカ内の商品貿易を促進することを目指している。
施行後5年以内に関税の90%以上を撤廃する必要がある」
加盟国間で取引される商品について」とエコノミストは回想する。

ZLECAfの貢献により、
2035年までに3,000万人が極度の貧困から救われる可能性がある、
と同氏は今も断言する。

アフリカ大陸の一部の国が現在ドルの限界に直面していることから、
アフリカの経済統合の改善はますます重要になっている。
ケニアのウィリアム・ルト大統領は、
ドルの独占のせいでケニアは輸出入が
ますます困難になっていると断言した。

「インフレ対策のための米国の金利上昇により、
中央銀行、特に純輸入国であるアフリカ諸国にとって
国際取引が困難になっている」とモディボ・マオ・マカルー氏は説明する。

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