緻密に年月をかけて積み重ねた物語群  ターミナル


ここは何のページか

筆者であるFタカマサ個人がある程度把握している、長期的に緻密に積み上げられた作品をできるだけバラバラのジャンルで揃えて解説や整理をしていくためのページです。
2024年現在続いている(と思われているものも含む)作品という共通項もあり、その作品群の詳細は別の記事で記載しますが、このページにもその記事へのリンクを付け加えたりして随時更新していきます。

目的

このページの目的は、以下の三つがあります。

その1

とても長い期間同じ世界観で紡がれた物語や、それに関わる作品を簡単に紹介し、興味を持てれば詳細の記事を読めるように誘導することです。

その2

世界観が広くなりすぎて誰が誰と関係を持っていてどういう人物だったのか、いつどこで何があったのかのような、人と事象を整理をするためです。

その3

他作品からの参考や引用などをしやすくするためです。ライブラリ(書庫)ではなくターミナル(駅)としているのは一つ目の意味以外にも説明を簡略化するために違う路線から無理やり繋げるようなニュアンスがあります。


対象作品の共通する難しさと魅力

同じ世界観で(ほとんど)破綻することなく作品を作ることは至難の業です。
長期になれば作者本人がどの設定を最終版で世に出したのか、ライターが複数人いればその全員がその世界観のルールに従って、人物や時系列を整理して書かなければならない。作品が増えれば増えるほどそのルールによる縛りが大きくなっていき、難しくなる傾向がある。
しかし、そういう作品を高く評価し、購入する筆者のような人もおり、長く続いていることから確かに需要があるのだろう。
筆者は世界観が広く、設定が深く緻密であれば、ぶっちゃけ現実逃避する先として適していると思っている側面がある。

対象作品

1.『酒』『首』『血』『橋』『曜』『鮫』

いきなりタイトルではない見出しですが、こちらは以下の作品を漢字一文字で表したもので、前4つは筆者オリジナルの書き方ではなく、掲示板などで略称として書かれたりするものらしいです。後ろから二つ目はタイトルから持ってきたもので、最後の一つはイメージでこの漢字にしています。
『酒』:バッカーノ!(BACCANO!)
『首』:デュラララ!! (DURARARA!!)
『血』:ヴぁんぷ!
『橋』:越佐大橋シリーズ
『曜』:オツベルと笑う水曜日
『鮫』:シャークロアシリーズ
これらの作品は別の場所や時間が別ではあるものの、同じ世界観となっています。派生としてクロスオーバー作品や外伝作品が複数あり、それらも基本的には同じです。
作者が別ではありますが、『博多豚骨ラーメンズ』という作品も同じ世界観で展開されています。
また、作者が同じで、上記7作品とは別の世界観ではありますが、作者オリジナルの世界観となっている以下の4作品もあります。
『針』:世界の中心、針山さん
『屍』:デッドマウント・デスプレイ
『透』:ステルス交境曲
『運』:クロハと虹介
日本国内の群像劇作品といえばこの作者の作品と言えるほどだと筆者は勝手に思っております。
【主人公】群像劇
【舞台】『博多豚骨ラーメンズ』を含めた上部7作品はファンタジー要素はありつつも地球、下部の上部2作品は地球とファンタジー世界観の混合、下部の下から2番目はファンタジーな地球、最後は日本に軍隊アリがいる地球となっています。
【長さと厚みの指標】最初の作品:バッカーノ!(BACCANO!)は2003年2月10日刊行となっており、『博多豚骨ラーメンズ』を含めた7つの作品は2024年時点でおそらく文庫本72冊

2.ディル=リフィーナ

こちらの見出しはタイトルではなく、世界観の名前となっています。
大事な注意点なのですが、こちらは2024年時点で最新作の『百千の定にかわたれし剋』を除き最初からR18のゲームです。
(『百千の定にかわたれし剋』はアペンドでR18にすることができます。)
制作会社名はエウクレイア、ブランド名はエウシュリーです。
ゲームシステムは『RPG』、『見下ろし2Dアクション』、『ローグライク』、『グリッドSRPG(四角形、六角形、キャラロスト有り無し、高さ概念有り無し)』、『地域制圧SRPG(戦闘が編成のみのものと半リアルタイム)』と、全てノベルゲーで構成された作品は1つもなく、多種多様なものとなっています。
正直R18要素の部分以外がメインでは?と思えるほどそこだけでも結構語れる作品群となっております。と言いつつもR18要素も魅力的で、作品に必要な要素です。
ストーリー部分はほとんどがマルチエンディングで、主人公の選択によって展開や結末が変わりますが、その作品より後の時代を描いた作品では正史と定義された展開が存在し、その結末を迎えた状態で物語が始まります。
(他作品への影響が少なく、正史不明となっている作品もあります。)
【主人公】主人公はナンバリングやシリーズで同じ場合がありますが、基本的には別です。ほとんどが男性主人公で、数名だけ女性主人公がいます。
【舞台】一部を除き基本的にはファンタジー世界観
【長さと厚みの指標】初代の戦女神は1999年1月29日に発売となり、2024年時点で22作品

3.Z/X -Zillions of enemy X-

3つ目にしてようやく見出しがタイトル名の作品ですが、初見では読めないと思います。
後ろ側のZillions of enemy Xは、ジリオンズ オブ エネミーエックスと読み、
意味は何億もの敵 Xで、それを省略してZ/X(ゼクス)と呼びます。
この作品はカードゲームです。
物語はカードゲームの公式ホームページを中心に、カードのフレーバーテキスト、商品として販売されているCDや異なる世界を描いたアニメ、コミカライズ、ゲームを通じて物語を楽しむ作品となっています。
【主人公】2024年時点で公式ホームページに掲載されているプロフィールや作品上での行動が読めるプレイヤーが28名で多少分類できますが、大枠で主人公の扱いとなると思われます。他、世界観の象徴となる巫女が6名、アイドルが8名、色々な意志を持って主に主人公と敵対する悪役の数名がゲームシステム上では同じプレイヤーという役割となっています。そして、主人公達は基本的に現代人であるプレイヤーと、未来から来たパートナーと呼ばれる存在のタッグで行動しています。(最近は例外が多くなりましたが。)
【舞台】色々な方向へ滅ぶ予定の地球、クトゥルフ系異世界、
そろそろ滅ぶ未来の地球
【長さと厚みの指標】2012年4月28日に最初のフリーカードが展開され、ブースターとエクストラのパック種類合わせておおよそ100種発売。
【その他】主人公にはそれぞれメインとなるイラストレーターがいますが、その内の一人は『2.ディル=リフィーナ』の作品で10年携わっていた人です。現在は『2.ディル=リフィーナ』の制作会社であるエウクレイア社から退職されていますが、外注として請け負うことはあるようです。

4.弥栄堂/塚原重義

弥栄堂は塚原重義というアニメーション監督のブランド名(Webページ名)です。
かなり独特なアニメ作品を作成しています。
どの作品がどのくらい別の作品と関わっているのかはまだ調べている段階です。
長期的に制作しているようですが、制作コストが高い媒体のアニメであることと、制作する人数が少ない影響でまだガッツリと世界観展開はされていないように感じます。個人的に2024年に公開された映画2作品が両方とも気に入り、映画のパンフレットの情報から今後も展開していくように思えたので、こちらに記載しています。
【主人公】各作品ごとに一人
【舞台】和風スチームパンクな世界観
【長さと厚みの指標】2002年頃1作目作成開始、短編作品13作品、映画2作品
【その他】映画、クラメルカガリは『1.『酒』『首』『血』『橋』『曜』『鮫』』の作者がシナリオ作成を行っています。

5.Memories Off

こちらは初代作品名であり、シリーズ名です。
一部を除いてノベルゲーとなっています。
制作会社は年代毎に変わっており、KID、サイバーフロント、5pb. 、MAGES.となっています。
読み方はメモリーズオフ。シンスメモリーズという別シリーズのようなものもありますが、実質外伝みたいなものです。
【主人公】ファンディスク系統は同じその基となっている主人公が継続となりますが、それ以外は毎回異なります。1作品だけ女性主人公で男性を攻略するとなっていますが、それ以外は男性主人公で、女性主人公を攻略します。
『2.ディル=リフィーナ』と同様に過去の主人公の影響がその後の作品の主人公の行動に影響する部分は恐らく正史のようなものが存在するが、確か作者はそれを否定していたような。確証が無い。
【舞台】神奈川県江ノ島付近
【長さと厚みの指標】1999年9月30日に1作目が発売され、2024年までに外伝含めて20作品ほど発売や展開されています。
【その他】最初の開発元が作成したいくつかのゲームとは相互的に関係があるような無いような。We Are*、infinity/integralシリーズにそういう要素があったような気がします。infinity/integralシリーズはSTEINS;GATEを筆頭として有名な科学ADVシリーズの先駆けのような作品で、Memories Offの遠い親戚のようなものと筆者は認識しています。

6.Domina Games

こちらは会社名となります。
基本的にストーリーは配布や公式HPを除き、全てボードゲームのコンポーネントかその付属品で展開されております。
『3.Z/X -Zillions of enemy X-』のようにコンポーネントのカードにフレーバーテキストがあったり、主人公ごとの特色がゲームシステムや可能な行動に影響したりする作品があったりします。また、『2.ディル=リフィーナ』のように、後の時代を描いた作品では正史とされる結末を迎えた状態で物語が始まります。ただし、作者曰く「作品によって存在する複数のエンディングはプレイヤーによって変えられる歴史であり、様々なありえた世界を想像して楽しめるものとしている」(意訳)となっており、もしかしたら正史という概念が無いのかもしれません。
【主人公】ボードゲームの作品ごとに異なりますが、比較的女性が多いです。恐らく次に多いのが性別不詳。
【舞台】天界、地獄、人間界、不思議な空間で展開されるファンタジー世界
【長さと厚みの指標】開始は2014年頃で2024年時点で24作品です。ほとんどの作品が一つの世界観で展開されていることは判明していますが、現時点で一部同じ世界である確証が無い作品があります。

7.信長の忍び

こちらは初代作品名であり、シリーズ名です。
コミックで展開されている作品です。
筆者的には戦国時代のモンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイルという認識です。
(モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイルとはアーサー王伝説の喜劇映画で、時代考証がしっかりとしている特徴がある作品かつ、後の世に色々影響を与えた作品の一つです。)
さっくりと戦国のメイン部分のあらすじをコメディタッチで理解できる優れものです。
【主人公】戦国時代を生きる者達(身分以外にも考え方、生き方が全員異なる)
【舞台】戦国時代
【長さと厚みの指標】開始は2008年頃で、2024年時点でシリーズが38巻ほど。

8.スターオーシャン

こちらはシリーズ名となります。
対極となる文明未発達の星の住民と、宇宙船で渡航できるほどの文明を持った人たちが邂逅し、その地域で発生している出来事を基本的には現地の文明レベルで解決をする作品です。
【主人公】作品ごとに異なる青年
【舞台】文明が未発達のファンタジー文明な星と、一部星の海を渡れる文明、別次元
【長さと厚みの指標】1996年7月19日に初代が発売され、2024年までにナンバリングが6、外伝が1作品、ソーシャルゲームが1作品

9.散爆

こちらは会社名となります。
読み方はサンボーン。
筆者としては過去の出来事から株式会社Yostarとは相容れない魂の双子というイメージを持っており、株式会社Yostarよりもプレイヤーに刺さりにくい作品を制作し、けれども製作者が作成した一つの世界観に固執して進めていく会社と見ています。
両方とも役割は異なりますが、中華のゲーム会社です。中華ではACG(日本のアニメ・コミック・ゲーム文化)を1995年あたりから徐々に浸透してきた文化があり、そこに参入した会社となっています。
株式会社Yostarを裏切る形で決別し、その結果色々と歪が発生したのか、期間に対し作品数が少なかったり、ローカライズ能力も低く感じます。
ですが、筆者個人としては1つの世界観で10年ほど続けているのは高く評価しています。
また、ローカライズ能力の低さから、日本での世界観把握難易度が上がっているように感じるため、整理してまとめていこうと思った次第です。
【主人公】買い切りのパン屋作戦を除き、姿が固定されていない。
【舞台】遺跡から発掘した物質のせいでだいぶ荒廃した地球
【長さと厚みの指標】会社としての開始は2015年で、ソーシャルゲーム2作品、買い切りのゲームが1作品(この買い切りは会社設立前の同人作品が原作で、2013年の作品をリメイクしたもの)、展開予定のソーシャルゲームが1作品。

X.現実

『1.『酒』『首』『血』『橋』『曜』『鮫』』のバッカーノ!ではアニメ版の最終話タイトルが『物語に終わりがあってはならないことをキャロルは悟った』であり、これは誰かの人生という物語は別の誰かの人生という物語に影響して、その物語は決して終わることは無く、紡がれていくものであるということだと筆者は勝手に思っています。しかし、その人生、物語は基本的に万人受けはしないもので、極稀に万人が面白いと思うものが発生するのだと思います。
そして、その物語がたまたま作品にできそうなほど面白ければそれは何かしらの媒体で作品となり、例を挙げるなら『7.信長の忍び』等の戦国ものが該当します。
つまり何が言いたいのかというと、現実こそが終わりのない群像劇であり、公開された情報で、面白く、多数かつ多種多様な人間達の関係性や、誰かの人生を記載していく予定ということです。
【主人公】現在に至るまでに面白かったり強烈な人生を歩んだ人物
【舞台】現実
【長さと厚みの指標】人の歴史

このページの趣旨に合致するが語らない作品

色々理由はあり、現時点で語る予定が無い作品群。
今後ターミナルⅡというページで記載するかもしれないし、しないかもしれない一覧です。

Fateシリーズ:『1.『酒』『首』『血』『橋』『曜』『鮫』』の作者も派生作品の一つを作成しており、筆者自身も好きな作品です。
しかし、『X.現実』を除く上記の全ての作品で言えることですが、知名度が高く、作品のファン達がその情報をリアルタイムでまとめていたりする作品であるため、情報の一部を参考にすることはあっても、記事を書く必要性が少ないと感じでおり、現在のところ記載予定はありません。

ポケットモンスタースペシャル:ポケモンシリーズは主にゲーム本編、アニメ、漫画で展開されていますが、主人公が他作品と交流が少ないゲーム本編や、サトシリセット現象と呼ばれる規模の大きい破綻のような現象がポケットモンスタースペシャルでは(たぶん)発生していません。そのため筆者は好んでおり、Fateシリーズのようにファンが情報をまとめている気配もあまり無いので整理する候補には挙げていました。しかし、10章から12章、14章から16章の部分の他章への影響が少ないという点から一旦保留とさせていただいています。(もちろん関わりの少ない章の前の章との関係も把握はしているつもりです。)

絶体絶命都市シリーズ:基本的に群像劇であるのは2で、シリーズ通して繋がり自体がある点も評価ポイントが高いです。しかし、作品数や物語の展開パターン(タイトル通り災害がテーマなので仕方ないですが)という点で一旦保留としています。

軌跡シリーズ:筆者としてはとても良い世界観だとは感じつつも、プレステ媒体オンリーの時代が長かったため、起動したりセットアップの影響もあって買ってはいますが遊べていない作品となってしまっています。
文明レベルとしては『2.ディル=リフィーナ』よりも発達していて、けれども『4.弥栄堂/塚原重義』ほどスチームパンクに寄っていないイメージです。

ファイアーエムブレムシリーズ:ここで記載した作品群の中で一番古い1990年から展開されているシリーズで、筆者は2012年に発売された覚醒から遊びはじめ、過去作のGBA、DS作品などや新作をプレイしてきました。
この作品を知り、遊び始めた経緯はSRPGというジャンルやファンタジー世界が舞台であること以外全く別の作品である『ルミナスアーク』というシリーズが途絶この年代で途絶え、似た作品を遊びたいと思ったためでした。
2024年現在まで作品が展開されている点、遊んだ長さから記事として書けなくはないのですが、舞台となる世界が多い点と、おおよそFateシリーズ同様、ファンが多く記事にする必要性が薄いため一旦保留としています。
補足ですが『2.ディル=リフィーナ』の幻燐の姫将軍2はこの作品の影響をシステム面で多く受けており、とても似ていたりします。R18作品となっていますが、ファンの年齢層も比較的高い認識のため、これをお読みになっており、このシステム系統に飢えていておりましたら調べてみるのも一つかもしれません。

ブレイブルーシリーズ/ギルティギアシリーズ:両方は異なる世界観ではありますが、同じアークシステムワークス株式会社の作品です。好きな世界観ではあるのですが、筆者が格ゲーが苦手故に理解度があまり進んでいない為、一旦保留となっています。
遊ぶ回数は少ないですが、よく使用するキャラクターはブレイブルーはマイ=ナツメ、ギルティギアはシン=キスクです。

ガンヴォルトシリーズ:初代などの作品が難しくて現在保留中です。ついでにブラスターマスターゼロも3が難しくて断念しています。


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