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口コミはビジネスライティングの形を踏襲すべきか否か

直近で投稿した口コミのテイストが、いつもと違ってしまった。(1)書く環境がちがっていた、(2)時間が限られていた、(3)とある本の影響をうけてしまった、など複合的な要因。

(1)や(2)については、時間に余裕のある時に腰を据えて書けば解決する。(3)のとある本に関して、書評を別記事で書く予定。ビジネスライティングの本である。ざっくり内容を説明すると、わかりやすいビジネス文書とは、結論を先に述べその理由を3つほどあとから提示し、そしてその理由それぞれにも3つほどエピソードを書くという、ピラミッド構造。

忙しい上司を説得するには良いだろう。だが、口コミでその手法を適用したら、ちょっと違うものができあがってしまった。

まずやることは、OPQ分析で読み手の問題を定義し、その問題に書き手が回答するというところから始まる。

口コミの読者は男性客。その読者である男性客はどんな疑問を持っているか。おそらく「キャストさんを指名するべきか、見送るべきか」ということだろう。ひとまずそれを疑問とし、それに私が答える。その答えは常に「指名するべき」となる。

次に「指名するべき」の根拠となる理由を3つ述べる。3つの理由それぞれにエピソードを3つほどぶら下げる。よってエピソードは計9つほど書くことになる。

そんな感じで書き上げてみたものの、あとから読み返せば、なんとも無味乾燥なことか。ひどいものだ。

私はただの客でしかないのに、「〇〇さんはおすすめです」なんて書いている自分に、あとから気持ち悪さを感じてしまった。

というのは、おすすめなら独り占めしたいはず。なのに「おすすめです」とは、利益相反そのものだから。

それに、何か見返りがあるのかとか、業者ではないかとか、変な邪推されてしまう。

とにかく自然ではないのだ。

不自然さは、読者に容易に見抜かれてしまい、その瞬間から、信用を失っていく。

口コミは「興奮した客がその興奮を抑えきれないから書いている」というテンションが似合っていると思う。バカ正直な人柄が展開されるほど、自然さがでる。そして、割引という小銭欲しさで書いている感も頭隠して尻隠さずな感じで出せば、なおよい。

その興奮を書き連ねた文書で、読み手が書き手のことを「バカだなぁ」って思ってくれるぐらいがいい。

私の書く長文は「興奮を抑えきれずつい長文になってしまったバカな客」という感じで受け取ってくれているのなら良いし、実際その通りであるから否定もしない。無駄なエピソードが入り混じって内容がわかりずらくなっても全然問題がなかったのだ。

絵文字多用のガラケー時代なオジサンメール文体で「イタイオジサン」感をそのまんま出してる口コミもたくさん見かけるが、あれも興奮とバカっぽさを文章で表現した結果だろう。

以上、今回は、「わかりやすくしようと無理に短くまとめようとしてみたら逆効果だった」というお話。猛省中。


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