よくできた老眼鏡みたいな運転アシストにやみつき。新型プリウスZのレビューメモ
新型プリウスが納車されたので乗り出し時期での感想をメモしておきます。一度書いたレビュー記事の修正版です。
プリウス Zグレードの黒で四輪駆動です。プラグインハイブリッドではなく普通のハイブリッド車の方です。どんな車かは下記のYoutube動画などがたくさんあるの引用させてもらいます。
20年ぶりの新車購入で、今どきの安全機能や自動運転的な機能の経験が乏しいので、それ別にプリウスじゃなくても!みたいなのも偉そうにレビューしてるかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
【ポジティブ】自動運転の未来は減速力次第!AIが思う速度に追いつくには?
将来自動運転を実現するにあたって、AIがこうしたいと思った速度に、なるべく早く追従できることはかなり重要。特に大切なのは減速能力。
加速は人間がビビるので、スムーズに走れれば十分だが、緊急時の減速性能は高いほうが安全である。加減速のパフォーマンスを高めるということは、運動性能が高くなることが求められる。テスラの0-100km/hが異様に速いのは、速度制御の応答性を上げるのに必要だったからではないだろうか。
そういう意味でハイブリッドの新型プリウスもそれなりに速い。そもそも0-100km/hの加速がそれなりに速いのはレビュー動画でも言われてますが、確かにではあります。
激しい加速はプラグインハイブリッド仕様じゃないとダメみたいなのでテスラみたいなのが欲しい人はプラグインハイブリッド仕様をご検討ください。
個人的には期待した以上には激しい加速はしてくれなかったけど、スポーツモードではキビキビは走ってくれます。実際、スポーツモードの方では、0-100km/hで7秒切るんですね。
【ポジティブ】「これって自動運転!?」新機能に魅了されたレーダークルーズコントロールの秘密
レーダークルーズコントロールという機能を使うと、前の車と一定の車間距離で、設定した最高速度の間で、前の車に追従してくれるようになります。さらに、レーントレーシングアシストというハンドルの制御をオンにしておくと、勝手にハンドル操作までしてくれます。
この2つを使うと、首都高のちょっとした道なら、実質的な自動運転アシスト状態になります。例えば、首都高の銀座周辺のクネクネしたところは、そこそこの速度の流れであれば、前の車にくっついておけば何もしなくても勝手にハンドル操作してくれて通り抜けてくれます。
車間距離はボタンでいくつかの段階で調整することができます。僕はもっとも近い設定にしていますが、感覚的に違和感が少ないです。また速度が遅くなった状態から加速が求められる時、や、逆に前の車のスピードが遅くなって減速しなくてはいけない時などの加減速の応答性は不安はないですし、ちょうどいい感じ。
状況によっては、ちょっと加速したいときは、自分で加速してあげれば、ブレーキを踏まない限りは、レーダークルーズコントロール機能が維持されますので、その後に前が詰まれば自動的に減速してくれるので、かなり運転が楽です。
首都高を走ってると、前に車がいなくて自分のペースで走れる時と、あまり速くは走ってない車が現れて、あー終わったーってタイミングがありますが、前に車が来たら、すぐにクルコンボタンを押して運転アシスト状態にしてしまうので、マジで楽ちん楽ちんです。
自動で減速してくれるから突っ込む心配が少ないってのは楽ちんです。渋滞ともなると何もしなくていいモードになるの、今どきの車ってホント便利ですね。
アクセルペダルがオルガン式になっているのも、この状態での足の置き場を意識したものではないかと思いました。最初はビビってブレーキに足を置いてて疲れましたが、慣れてきたら、アクセルペダルに足を置いておけばいいので楽になりました。
なお、自動的なハンドルアシストは、ハンドルに手をかけている必要性があります。そもそも自動運転じゃないから過信するなよってマニュアルに書いてあるんですが、新型プリウスは、走るという意思表明をしているドライバーを支える支援機能がついているという感じです。
将来、完全自動運転ができそうな時代が来ても、人間の意思が優先するアシストモードは存在すると思っていて、その場合は人間とAIとがハイブリッドに運転に取り組みことになると思います。現状のプリウスでも、その礎のようなものが、このレーダークルーズモードでは感じられますね。
【ポジティブ】スポーティな運転体験が実現! スポーツモードでステアリングの反動が変わる理由
ドライブモードをスポーツにセットすると、アクセルに対する応答性がさらに上がって走りやすくなりますが、その際に、ステアリングの反動も固くなりスポーティな味わいになります。
自動でステアリングもアシストしてくれるわけですから、要するにスポーツな挙動もコンピュータの意のままに操られてるんだなと。スポーティな味合いをUX(ユーザ体験)として定義すると、なるほど、コンピュータによるフォースフィードバックによってもたらされるのかと考えると、味わい深いですね。もはやグランツーリスモのハンドルコントローラを彷彿とさせられます。
【ネガティブ目】メーターはやっぱり見にくい 笑
やっぱり下馬評通りメーターは見にくいです。スピードメーターは困らないのですが、ハンドルに隠れてレーダークルーズコントロールの設定値が見にくい。僕の体が小さいせいもあるので、椅子の座面の高さを上げています。
クルーズコントロールは最大速度がその時その時で変わるので、ちゃんとチェックしないと加速しなかったりするし、設定スピードが早すぎるとボトムの速度ラインが想定以上に高くて、前の車がいなくなった後の加速にビビったりするので、頻繁に設定値は見たいんですよね。その時にちょっと苦労してますね。いっそナビ画面の方に出してほしかった。
【ポジティブ目】12.3インチのディスプレイオーディオ(ナビ画面)について
12.3インチのディスプレイオーディオには、CarPlayが実装されていますが、これって結局、iOSってことですか?詳しい人いたら教えてほしいのですが、初期起動するカーナビ画面ってのは、CarPlayの画面においては「トヨタ」ってアプリのように見えます。つまり、そういうiOSデバイスであるというのがトヨタ製ナビの正体なんですかね?
CarPlayは手元のiPhoneとがっつり連携してくれますので、LINEの通知が見えたり、zoomでの音声会話ができたり、Youtube musicのプレイリストや再生リストからおすすめしてくれたり、それぞれのアプリが存在しています。
この通信は、iPhoneの通信なのかな?CarPlayってのは、iPhoneのApple Watch連携みたいなもので、iPhoneのウイジェットとして動作してるものなのでしょうか?Webでアプリの作り方の記事を探すと、XcodeのCarPlay シミュレータの上にアプリがあるようだし、Apple WatchのWatch OS連携みたいに自分で作ったアプリをインストールできたりするのかな?!
ちなみに、2度ほどディスプレイオーディオがブラックアウトして落ちました。その後、再起動はしてくれるのですが、iPhoneとの通信が切れてしまい、CarPlayをつなぎ直す必要がありまして(iPhoneのwifiボタンを押すとリセットされる)、運転中にこれやられるとちょっと悲しいです。
しかも一発目に落ちたのが、とある埼玉の峠道を走っていて、登るところから降りるところまで1台もすれ違わないぐらい寂れた林道で、ちょっとマックスでビビってたタイミングだったので、ほんと怖かったです。ドラレコの映像を見られません。
【ネガティブ目】エンジン音が好きじゃない
ネガティブレビューの方ですが、とりあえず唯一レベルかつ最高に気に入らない点として、エンジン音が好きじゃないです。ロードノイズも大きいんですが、どうせ僕は常に音楽を流してるので、そこまで気にならず。それよりはエンジン音のトップラインの精一杯感とかがイマイチすぎます。
ガサツでトップラインが伸びない4気筒エンジンって感じで、、、そもそもディーラーで納車されるときに説明聞きながら案外エンジンの音が大きいなと思ってましたが、運転してみても、加速する時のエンジン音とかもあんまり気持ちよくないですね。加速もエンジン音とともに伸びやかに伸びるという感じでもないので、音だけがうるさいって感じがあります。
ハイブリッド車におけるエンジンは発電機でもありますから、これがハイブリッド車ってことなのかな。
プリウスの注文が殺到することがわかってたので、一切、実車もカタログも見ずに、Youtube動画レビューだけを見て注文した組なので、この辺は確認しておきたかったなー。そうしてたら、もしかしたら買わなかったかも。
【ネガティブ目】プリウスZに付いてるスマホのワイヤレス充電器はクソ熱い!w
Zグレードにしかついてないワイヤレス充電器、使い勝手がいいと言われていましたが、充電してると熱いです。新車レビューの頃は寒かったので、そこまででもなかったかもしれませんが、今は熱いw
iPhone 14 Proなんですが放熱が逃げられないからこもってしまってる印象ですね。熱はバッテリーの寿命につながってきそうなので、ここは明快にネガティブですね。機能は便利なんですが。
ディスプレイオーディオが落ちたって話を書きましたが、もしかしたら、iPhoneが熱暴走していたのかも!?とはなんとなく思ったりするぐらいiPhoneが熱くなっていました。
【フラット】アドバンスドパーキングは便利だけど、まだまだ
とりあえず借りてる機械式駐車場が狭すぎて、周囲の障害物が近すぎてアドバンスドパーキング機能には断られました。
また高速のパーキングエリアで試してみましたが、何回か成功して感動した一方、一度、変な挙動をして失敗したのもあります。(人間がビビってブレーキ踏んだのかもしれません)
アドバンスドパーキングの挙動には、まだ余力があって、若干大味な車庫入れかなとも思ったりします。人間がやった方が狭いところは攻められますね。でも、人力の車庫入れでもカメラで自分の位置がわかるので、とても便利です。補助で狭い車庫入れでも、まっすぐ止められるという感動があります。
人力だけではできないことができてる感を感じると嬉しいですね。
【まとめ書き直し : 気に入った点と気に入らない点】
この車、どことなくフロントが、どことなくサザビーというか、かつての70スープラに似ている点があり、結果として周囲の見通しの悪さ、そして、このボディ形状が故に実現されているコックピット感は雰囲気がとてもよいです。
明確に、このフロントが好きですね。テールのデザインはあんまり好きじゃないですが、黒プリウスのサイドのフェンダーのふくらみは躍動感を感じられそうで、CR-Xばりに地を這ってる感がありそうなので、是非とも他の人の車が走ってるところを後ろから見てみたいです。もっと街中で増えないかな。かつ、テールは何かエアロパーツで補強できないかな。
— えふしん (@fshin2000) March 21, 2023
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一方で、これはこういうデザインの裏腹で、三角窓のピラーの存在もそうなんだけど、峠道のような狭い林道や駅前のような混沌とした場所で、視認性の低さが気になるところはありました。
一部のプロの評論家にも指摘されていた、このデザインでは見にくいじゃないか!という指摘も正しいなぁと思う反面、明らかにそういう風にデザインされている車だよなぁとも思うわけで、トータルとしてはスポーツカー感の多幸感はあります。運転には気をつけましょう。
そういう意味では、うっかり老人がプリウスロケットを演出するのは先代までの話なのかなと思っていて、車としては対テスラ model 3 あたりをターゲットにできるような運動性能を持っており、うっかり老人が事故を起こすというよりは、普通に老若男女、スポーツカーとしてスピード出し過ぎの事故を起こす人が出てくるという印象でもあります。
一方で、やっぱりエンジン音がガサツ。あとブレーキにシャープさがない。この辺は、いろんな人のレビューを見てるとハイブリッドあるあるのような感じなのかも。そこが気になると「ハイブリッドにしてはよくできてる」みたいな視点もあるような気がしました。
はじめてハイブリッド車を買ってみて、経済性や利便性、加速などは優れているものの、ガソリン車はガソリン車で歴史的な魅力があるんだなぁと再認識している今日このごろって感じですね。来年、メルセデスのEクラスが日本に入ってきたら、ちょっとガソリン車を考え直そうかなって印象ではあります。
なお、老人が乗りにくいからプリウスロケットにならないと書きましたが、僕自身がまあまあ年をとってきて、若い頃より車の運転が辛くなってきた面はありまして、そういう側面から運転支援機能があるのはとても助かります。
特に一日仕事をした後の目の疲れやすさ、ドライアイがひどくなってきて運転が辛い時があるのですが、高速道路で目が疲れてしょぼしょぼする時には、プロドライバーが運転している速度の遅いトラックの後ろを自動追従させるのが実は一番、安全なわけです。そういう意味では、この年齢が乗るのは老眼鏡をつけるが如く人間を支援してくれる、こういう車にしてくおくべきなんだろうなって強く思いますね。
最後が爺さんっぽい発言になってしまった。
そういう意味では、やっぱりプリウスっぽいですか?w
でもAIの未来には老人も社会で活躍し続けられる支援という文脈もあると思いますので、まあ、アリなんじゃないでしょうかね。技術の進化は仕事を奪うだけじゃなくて、人間を支援して、これまでできなかったことをできるようになるというという視点は、大切なことです。
ちなみに僕の世代って、それこそ学生時代にバブルでスープラとかソアラに憧れていた世代で、かつ、年齢的にも遠近両用メガネを使う世代だと思うんですが、この記事って、トヨタの企画者の思うがままじゃないですよね?
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