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Webサービスのエンジニア、事業に興味がないとスキル向上も行き詰まる話

中途採用で面接の時にはサービスに積極的に携わりたいと言っていたのに、いざ入社すると受け身姿勢な仕事になってしまい、積極的にサービス向上には関わらなかったり、自分自身から問題意識を持てないと周りからは思われてしまうケースがあります。

仮説としては、

1.前職がクライアントワークだったり、与えられる仕事に対してアクティブに関わるというよりは、受け身的に仕事をする姿勢が板についてしまっている中途採用のケース

2.どうやったらサービスに興味を持ったら良いかわからないケース。当人はやってるつもりだけど周りからできているとは見なされない。考え方が足りないとか、考える方法がわからないとか、考えてる量が圧倒的に少ないようなケース

などが考えられます。一定、そこそこの規模のサービスになったりすると、自分自身が関与しているドメインが狭く見えてしまったり、もしくは大きなレバレッジを生み出す余裕がないと思ってしまうケースも受け身体質になってしまうきっかけかもしれません。

自分でWebサービスやアプリを作ると、自分の興味関心が成長の全てになってくるのですが、これはこれで当たっているサービスじゃないとやる気が出なかったりして大変です。考える力ってのは、一朝一夕には得られないものだと自分自身でも思うところはあります。

こういうことを解決するために必要な能力は、どういう能力なのか言語化できないのですが、少なくとも新しいものを生み出す時には、アントレプレナーシップ(起業家精神)などと呼ばれる主体性が求められるケースがあり、サービスに対して主体的に、積極的に関わっていくこと自体が特殊能力のひとつなのかもしれないなぁと思ったり思わなかったりします。

ただ、一つだけ言えることは、Webサービスにおいて、新しい技術を適用させることや、構造やロジックを改善するにあたっては、そのサービスがどのような状態にあって、ユーザーさんに対してどういう課題があるかを理解していないと、何を改善したらいいかもわからないはずなのです。

1年後2年後にどういう問題が起きるか?という未来予測もまた、現状のサービスにおける問題点の延長線上にあります。

つまり自社のサービスに積極的に関与している人であればあるほど、未来に対するリスクを感じ、どうにかそれを改善していかないといけないと、課題感を持っているハズで、だからこそ新しい技術が適用できないか?と考えたり、探したりして、結果的に技術力を向上させていくことができます。

そうでなければ、結局、周りに言われたことを受け身的にやっていくだけの仕事の関わり方になってしまいます。ふわっと仕事していて、今の労働環境が幸せであるとか、ぬるま湯だと思っているのであれば、そもそも見えるべきものが見えてないだけかもしれません。

また積極的に課題感を持ってくれる人が優先的に、新しい役割を得たり、出世するわけですから、美味しい技術改善の機会などは、そのような人が持っていってしまう。この思考、関心の競争に負けることで、技術習得の機会を自ら生み出すことができないということになってしまいます。

もちろん、大きな課題解決の時には、潜在的な技術力を持ってる人はプロジェクトメンバーの一員として招集されるでしょうが、成長意識が高ければ高い人ほど、自分で決めてる感もなく、物足りない状態になり、結局、自分の首を締めてしまうことになり、他の会社に機会を求めて転職をしてしまったり、でも、問題の根本が自分にある場合は、多分、また同じことを新しい職場で繰り返してしまうという惜しい人ができあがってしまうのかもしれません。

この課題に対して、組織側から人に対して興味をもたせるってのは簡単なことではありません。今どきのマネジメントの範囲にはあまり入ってないと思っていて、せいぜい情報公開の機会の公平性などを整備するぐらいが関の山で、基本的に公開されている情報を元に関心を持っていくのは、本人次第になってしまいます。昭和のパワハラ的に人をリードしていた時代と違って、コンプライアンス優先時代は本当に残酷だと思います。

ちなみに大きな改善に対する問題意識を持てる人は、問題点をストーリーとして語れる人だなと思っています。ストーリーを紡ぐには、細かい点をちゃんと見ていないと作れないので、まずはそういうところからやってみてはいかがでしょうか。


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