新型コロナに関する現時点の私的解釈

この記事は、自分の知り合いのために書いているので、一次情報でもないので皆様ご参考になさらぬよう。一方で間違っていたら指摘いただけると私の知見がアップデートするのでツッコミは大歓迎でございます。参考文献にいくつか専門家によるURLが貼ってあります。この文章で何かを関心を持たれた方はどうぞ参考文献の方をお読みくださいませ。

現時点で未来永劫感染しないことには悲観的

マクロでは集団免疫を獲得することが当面の目標と言いますが、新型コロナウイルスがなくなることはありません。

長期的に人間が新型コロナウイルスに感染し、発症するか未発症のまま免疫を獲得する、もしくはお亡くなりになる人が一定数を超えると、社会的には収束したことになります。簡単に言うと、感染機会が訪れるたびに、この3つの分岐を永遠にループするイメージです。

1.自己免疫でウイルスに感染しない(体力や疾患、年齢等に依存する)
2.ウイルスに感染し、なんらかの形で克服し免疫を獲得する
3.ウイルスに感染し、お亡くなりになる

現在行われている行動自粛は、2か3になるスピードを遅くし、医療崩壊しないようにして、本来2で済む人がお亡くなりにならないようにしているということになります。

要は個人の視点では、遅かれ早かれ、どこかで感染して、どうにか立ち直るしかないということを示しています。

新型コロナウイルスに感染し、発症するとどうなるか

新型コロナウイルスに感染し、症状が発生すると、例え重篤化しなかったとしてもインフルエンザの比ではないキツさで熱が出たり苦しんだりするとのことで、できるだけ発症したくありません。

現時点で最大の勝ち組であり資産は、2を通じて免疫を獲得することなのですが、2になって元気になるか3になってお亡くなりになってしまうかはわかりません。

人工肺であるECMOを大量生産しろみたいな話も起きていますが、ECMOを使って治療するには大きな医療リソースを必要とする、高齢者で人工心肺を伴った形でICUに入ると半分がお亡くなりになるという話もあり、重篤化すると、かなり厳しいことになります。

また若くても肺が線維化してしまうことで(つまり固くなってしまうことで)、肺活量低下などの不可逆な肺機能低下も危惧されるなど、若いから安心などとは言ってられません。

新型コロナウイルス収束までの期間の見通し

以上のことから感染機会に遭遇した時に、できるだけ感染しないことを目指すことと、感染して苦しい思いをするにしても、できればワクチンが作られてから感染したいものです。ところがワクチンが実用化されて、比較的安全な形で、自分の手元に来るまでに、おそらく2年ぐらい時間がかかるのでは?という話があります。ワクチン自体は比較的遠くないうちに作られたとしても、まずはお亡くなりになりそうな方に投与されて、やっぱり、うまく行かずにお亡くなりになってしまう方や、副作用や後遺症が出る方などが出などして、ある程度の人間の犠牲を通じたナレッジを経由して、こなれていくプロセスが必要だとのこと。

ふぐの毒に当たって死なないように加工するスキルは、ふぐの毒に当たってお亡くなりになった方の犠牲なくしてはできなかったと思います。それと同じことがワクチン登場後の臨床実験を通じてしばらく続き、さまざまなニュースで報道されるミスやトラブルを経由して、ようやく世界中の人に投与可能なワクチンが実用化されるまでに、早くて2年ぐらいという見積もりだそうです。

つまり、最悪それまでの期間は、今の生活状態と折り合いをつけなくてはいけないということを示唆しています。家から出ないようにして、感染拡大を防ぎ、抑え込むことで、一旦のパンデミックを防ぐことは理屈上可能なようですが、世界中でそれをやらないと、結局海外からウイルスを持ち込まれてしまい、うまくいかないこと、そもそも鎖国して収束したとしても、完全にウイルスがなくなるわけではないので、1年ぐらい立つとまた出てきて、戦いは続くであろうという説が濃厚なので、ワクチンができるまでは脅威は続くというのが見立てです。

2年間ぐらいは腹をくくって、生きるか死ぬかの戦いをしていかないといけないということだと思います。志村けんさんという日本人であれば誰でも知っているであろう方がお亡くなりになったことで、多くの人にとっても強烈な印象を認識するに至ったとは思いますが、そもそも志村けんさんが感染したタイミングは3月頭であり、今日昨日で起きている事実に対して、慌てたり、今更、悲観的に思っても仕方ありません。腹をくくって前向きに対策していきましょう。

なお、今後出てくるであろう検査方法も気になります。PCR検査は、そもそも新型コロナに対する検査法ではなく、ノロウイルスでも使われている検出方法で、ノロウイルスの段階では、集団感染を起こしている可能性がある飲食店等の調査に使われる検査法で、個人に対してほいほいやるものではないとされてきました。今は検査方法がないから、高コストな方法を使ってるだけで、検査の一般化に際してはインフルエンザのような簡易キットが不可欠です。

ところがおそらく症状発症後、高熱が4日間を超えると新型コロナの疑いがあるとのことで、インフルエンザとの区別がつきません。今なら2日程度でインフルエンザの判断ができるわけですが、似たような症状の新型コロナがあるせいで、分岐が発生したり、4日間待つ必要があるとなると、その間はかなり辛かったり、面倒くさいことになることが予想されます。

感染機会に遭遇した時に、感染を防ぐ手立て

感染機会とは、ウイルスに触れる機会のことを言ってます。手段は飛沫感染と言われています。ウイルスは乾燥に弱いので、くしゃみで2mぐらい飛んだり、地面に落ちたりするとその能力を失い感染はしなくなります(不活性化と言うそうです)。これが2mぐらい離れていれば感染しない根拠になります。また、マスクも一定の効力はあるようで、唾液等に包まれたウイルスの粒子をマスクの布のところでブロックしてしまうことで、口の中に摂取してしまうことをある程度は防ぐことができるので、マスクが意味がない言説もまた若干、大げさということになりそうです。

また、湿度が高い密閉空間においては、ウイルスが長く生きながらえること、唾液は鼻水、糞便、尿等に包まれたウイルスは、最大で3日ぐらい生きながらえるそうなので、間接的な飛沫感染のリスクが一番高そうな気がしています。

現時点で、夜の接客を伴う飲食店での感染を避けるようにと都からのお達しがありましたが、あれは要するにイタリアやスペインなどにおける行動様式にありそうな濃厚接触を避けるというのと似たような意味合いがあるのだと思います。おそらく消毒等がないままに、不特定多数の人間に対して、なんらかしらの身体の接触を伴った何かを避けろということなのでしょう。またその後、別のお店にはしごをしたり、アフターでバーなどに行くという特定のエリアに閉じた行動が顕著に目立ったことから、クラスターとして都からお達しが出たのだと思います。ひとまず、そこを抑えれば、という気持ちは理解できました。六本木の特定業種の飲食店も、今日から4/10ぐらいまでお休みになるお店が増えているようです。夜のお仕事の人たちにとっては、2週間は抑え込みにチャレンジして、挽回してほしいものですね。

一方で、都から配られた資料にある「夜のお仕事」=「特定業種に関連した事例」はあくまでも3割であり、「その他の孤発例」が7割もあって、その数のほうが広がっている方が気になります。つまり、都の対策などと言った全体最適視点におけるクラスタ感染の抑え込みに関しては、一旦、夜の仕事を潰せば良いという考え方なのでしょうが、個人の視点においては、その他の孤発例などにおける日常での感染経路は、それはそれで脅威で、対応していく必要があります。これは今、外出するとかしないとかはあまり関係ありません。この先にも生きていくのに必要となるスキルだと考えています。

結局は、水分を含んだり、飛沫がそのまま残りやすい場所が問題なのですから、町中を歩いていて、例えばこういうところが気になりました。

・マスクなしで飛沫が飛びやすい環境…バーカウンター、レストランやカフェのテーブルなどの飲食店
・不特定多数が利用するトイレ。トイレはノロウイルスの感染と同じ理屈でしょうし、高湿度かつ水を流すことでマイクロ飛沫が飛びやすい空間です。
・某牛丼チェーンの箸や爪楊枝入れ。エコの取り組みが、逆に感染源になりそう。
・スーパーの荷物をしまう台に置いてある、ふきん等
・ふきんと言えば、ラーメン屋などに置いてある共有のふきんも気になります。せんべろ系の飲み屋なども、そういうのは雑そう。
・マッサージ屋さんの顔を埋めるところ。

などなど。人間が何かを共有するところは漏れなく怪しいなと思うようになってしまいました。新型コロナは、エタノールや有機溶媒で感染性をなくすことができるそうなので、アルコール消毒スプレーや除菌シートで拭きながら近づくしか自衛の手段はなさそうです。必ず持ち運ぶしかなさそうですね。もちろん家に帰ってきた時やオフィスに到着した時の手洗い、うがいは忘れずに。マスクも一定の効果はあるので、要所要所ではし続けましょう。特に湿度の高い密閉空間ではマストアイテムです。路上のマスクは、あまりいらないと思います。路上はあくまでも花粉症対策でしょうね。花粉症は空気感染?!するので非常にタチが悪いです。

それでも、そのうち喉元過ぎて楽観ムードになった後、UberEatsなどの宅配手段からの飲食店を通じて集団感染や、ファミレスを通じての感染、給食を通じての感染などは起きると思います。これはノロウイルスと同じですし、多量の水分を含んだ食事は絶好の飛沫感染の手段とも言えます。家に閉じこもって鎖国していても宅配を通じて感染するのでは世話がありません。これが感染しないことが悲観的であると思う最大の理由です。

直近は、上記のような防御を続けることと、自己免疫による感染を防ぐという二本立てしか手立てがなさそうです。自己免疫による感染を防ぐためには、体力を弱らせないことに付きます。よくある精神論みたいになるのもイケてないですが、いずれにせよ体を大切にすることと、ストレス等で、あまり精神を病んだりしないということが大切だということでしょう。

ロックダウンは起きるのか?

東京都の会見の後、クラスター班の西浦教授は、「まだ指数関数的に増えているという状況にない」「ラッキーな点は東京の特徴で、夜の繁華街から3割の感染者が出ている」とおっしゃられていましたので、夜の繁華街だけ実質的なロックダウンをしてしまうことで、東京都全体のロックダウンの回避が可能なのかもしれません(それはそれで違和感あるけど)。とはいえ、症状を発症するまでに8日程度の遅れが発生することが特徴ですから、先々週の3連休もありましたし、もはや遅いということにならなければよいのですが。

最後に
とにかく、このしばらく2年ほどは、しっかりやっていかないといけないということを意識して生きてく必要がありそうです。夏とかもあんまり関係なさそうですよ。それより梅雨の季節が気になりますね。ノロウイルスにも現時点で有効なワクチンはありません。それでも多少は折り合いがついていると思います。ノロよりも重篤化する可能性の高い新型コロナは、やはりワクチンは欲しいですよね。ただ、そうは言っても、うまく折り合いをつけていくことは求められます。薬があるから安心というか楽ちんというものではなさそうです。生きるハードルが一つ上がったなぁという印象ではあります。悲観的にも楽観的にもならずに、ありのままを受け入れていくしかないという印象を持っています。ただ苦しい思いをするのは嫌だなぁ。

参考資料
緊急寄稿(1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察(白木公康)

「人造ウイルスが米国から来たとは科学的に考えにくい」新型コロナの免疫とワクチンの話をしよう(下)

【日本感染症学会】水際対策から感染蔓延期に移行するときの注意点

感染拡大を防ぐためのとてもわかりやすいアニメーション
https://twitter.com/Stanford/status/1242508882993459201


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