BGP-OSPF-RIP-EIGRP:それぞれの意味を解説
ダイナミック・ルーティングには、IGP(Interior Gateway Protocol)という内部ゲートウェイプロトコルと、EGP(Exterior Gateway Protocol)という外部ゲートウェイプロトコルの2種類がある。
BGPとは
パス属性アルゴリズムによる経路制御
ASとは、Autonomous Systemの略で、共通ポリシーを持つルーターやネットワークの集合体を意味する。そのASを区別・識別するために、各ルーターにユニークなAS番号が割り当てられた。
ASパス(AS_PATH)とは、そのパス(経路)上すべてのAS番号を記したリストである。
BGPはまさにASパに基づいて最適ルートを決めるルーティングプロトコルである。最も短いASパス(AS数が最も少ない)を最適ルートだと見なして、経路の優先順位を決めるというのはBGPの仕組みである。
OSPFとは
SPF(コスト値)アルゴリズムによる経路制御
コスト値の算出は上記の公式に示す通り、10Mbpsのコスト値が10、1Gbps(1000Mbps)のコスト値が1と見なす。
ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が11。ルートAを最適ルートだと見なす。
RIPとは?その仕組みについて
ホップ数重視のRIPはIGP(内部ゲートウェイプロトコル)として使用される。最短パスを選出するために、通信経路上のホップ数を計算する必要がある。ホップ数の合計が最も小さいルートは最適ルートとして指定される。
注:ホップ数とは通信経路上に存在する転送・中継設備の数。
上記の図に示す通り、ルーターを通るたびにホップ数は「+1」加算され、ルーティングテーブルにもその数値が反映される。
ルートAの合計ホップ数が4、ルートBの合計ホップ数が2。ルートBを最適ルートと見なす。
ただし、ホップ数は最大15まで、15台を超えると通信できなくなる。
EIGRPとは
EIGRPはOSPFと同じくネイバー関係の締結が必要である。ネイバー関係
の確定により、経路情報のやいとり、パケット通信、構成の変更に伴う通知などの情報交換が実行できるようになる。
EIGRPのメトリック計算
EIGRPメトリックの計算式:
メトリック=[K1*BW + K2*BW / (256-LOAD) + K3*DLY] * 256
さらに、五つの要素に対して、重要性の度合いを示す係数をそれぞれの要素にかける。EIGRPの場合、係数K1=K3=1、係数K2=K4=K5=0になる。
すると、デフォルトのEIGRPメトリックの計算式:
メトリック=(BW+DLY)* 256
注意すべきなのは、ここの帯域幅が経路上の最小値を取る。そして、遅延は宛先までパス全体の累積値を利用する。
例えば、同じ経路上に100Mbpsと1000Mbpsの帯域幅が同時に存在すれば、100Mbpsを利用する。
帯域幅1000Mbps、遅延3000μsの場合、該当ルートのEIGRPメトリックは:[10000000/100000 + 3000/10] * 256=102400
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