社長とディナー

株式会社エメラルドホープの一次選考のやり直しを行うべく、心絆は食事会で行うという案を出した。霞那の同意を得て、今回は近くのレストランで夕ご飯を食べることになっている。果たして、霞那は一次選考を突破することはできるのか?

結緑 心絆「…改めて霞那ちゃん、今日は土曜日なのにわざわざ一次選考に参加してくれて本当にありがとう」
紫安 霞那「いえいえ!とんでもございません!心絆さんもお忙しいのに…」
結緑 心絆「大丈夫だよ!それに、社員たちが上手く連携してるから僕は見守り役…的な感じかな?僕の通常業務を終えればあとは社員の見回り役、みたいなものかな?」
紫安 霞那「そうなのですね?!」
結緑 心絆「うん、とゆーか紫安家のお嬢様なのに高級レストランじゃなくてなんだか申し訳ないよ…」
紫安 霞那「いえいえ!あたし、高級料理、あまり好きじゃないし…、むしろ、このような誰でも入れるようなレストランの方が好きです!!コンビニの食品もよく食べますよ?」
結緑 心絆「それは良かった!僕はもう、コンビニ食品三昧だな〜」
紫安 霞那「い、意外です!」
結緑 心絆「でしょ〜?選考といっても堅苦しくなくてもいいよ。霞那ちゃん、今日食事会して感じたけど…、本来ならば我が社の一次選考を突破してもいい…いや、それ以上に高い素晴らしいレベルだよ!」
紫安 霞那「…え!?」
結緑 心絆「一昨日、リクルーターさんから連絡いただいて…、君と面接した社員から評価シートというものを拝見してね…」
紫安 霞那「え!?あれは不採用じゃ…」
結緑 心絆「まぁまぁ、あれはもう面接じゃないよ…。なんかメモがいい加減というか…、なんだろ?メモを見る限り、君に嫉妬して最初から落とす気満々だったみたいだね…。それに、君の悪口で欄が埋まってたね…。誰にも相談しないで独断で不採用通知出したってさ…」
紫安 霞那「最初から落とすような面接だな…って思いました…」
結緑 心絆「うぅ、申し訳ないよ…。君の履歴書ね、すごく簡潔で読みやすい文章で、僕自身、何度も読み返していたよ!これは即採用したいレベル!!」
紫安 霞那「ひぇっ!?そこまで高評価されたの初めてですよ!!?」
結緑 心絆「やった!僕が最初に高評価した人物だ!!…にしても、こんな人を採用担当にした僕がどうかしてた!!一昨日はうちの社員がこんな馬鹿なことして大変申し訳ない!!!」
紫安 霞那「そんなそんな!!心絆さんは何も悪くありません!!それに、相手が上手いこと本性を隠して過ごしていたかもしれませんし…」
結緑 心絆「霞那ちゃん、フォローありがとう…!!もし、許されるならば…、最終選考、僕と話してほしい」
紫安 霞那「さ、最終選考!!?」
結緑 心絆「うん!先ほど申し上げた通り、君はもう一次選考を突破してもいいレベルだ!一次選考通過です!!」
紫安 霞那「わっ、あ、ありがとうございます!!!ぜひ参加させていただきたく存じます!!」
結緑 心絆「それは嬉しいよ!!今度、僕とその…、夕食で君が話していたんだけど、地元を盛り上がらせるイベントをしようというやつ、最終選考で聞かせてほしい。僕もできる限り話を聞いて…、こうすれば会社に貢献できるんじゃないかとかアドバイスも兼ねて面談しよう!最終選考とは言っても面談のようなものだからさ、肩肘張りすぎず挑んでほしい!」
紫安 霞那「はい!ありがとうございます!!」