ミルクボーイ「麻原彰晃」

「どうも〜、ミルクボーイです、お願いします〜!ありがとうございます〜!あ〜、ありがとうございます〜、ね!今、ビートマニアのアペンドディスクをいただきましたけどもね、こんなんナンボあってもいいですからね」

「いきなりですけどウチのオカンがね、好きな新興宗教の教祖がいるらしいんやけどその名前を忘れたらしくてね」

「好きな教祖の名前を忘れてもうて、どうなってんねんそれ」

「いろいろ聞くねんけど全然わからへんねん」

「わからへんの?ほな俺がオカンの好きな新興宗教の教祖いっしょに考えてあげるからどんな特徴を言うてたか教えてみてよ」

「長髪で髭を蓄えていて地下鉄にサリンを撒いてめちゃくちゃ人を殺したらしいねん」

「…麻原彰晃やないか、その特徴は完全にオウム真理教の麻原彰晃やん、すぐにわかったやないか」

「わからへんねんな」

「何がわからへんの?」

「俺も麻原彰晃と思ってんけどな、オカンが言うには、その教祖は空中浮揚ができるらしいねん」

「あ〜、ほな麻原彰晃と違うか〜、麻原彰晃は空中浮揚なんて出来へんもんね、あれは胡座をかいてその場でバウンドしてるだけやからね、あれなら足の痛みに耐えられる根性とフィジカルさえあれば誰でも出来んのよ、だいたい本当に空中浮揚が出来たら絞首刑にされても死なへんからね、麻原彰晃と違うやないか、ほなもっと他に何か言うてなかったか〜?」

「その教祖の名前を連呼するだけのテーマソングが頭から離れないらしいねん」

「ほな麻原彰晃やないか!しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこー♪って未だに頭から離れないんやから、90年代の音楽シーンはほとんどオウム真理教と小室ファミリーが担ってたんやからね、麻原彰晃ってそういうもんやねんから、麻原彰晃で決まりや!」

「わからへんねん」

「何がわかれへんのよ」

「オカンが言うには、その新興宗教の教祖は目がまったく見えないらしいねん」

「ほな麻原彰晃とちゃうやないか!麻原は左目の視力はほとんどないけど右目の視力は1.0やねんから、だいたい麻原は宮沢りえのヌード写真集『Santa Fe』を信者に買いに行かせてたんやから、目が見えないと辻褄が合わへんねん、俺はあれはとにかく「目が見えない」と言っておけば面倒くさいことから逃れられると思って嘘をついていたと睨んでんねん、俺騙したらたいしたもんよ、ほなもっと他に言うてなかったか〜?」

「関係性でいうとアーチャリーの父親らしいねん」

「ほな麻原彰晃やないか!アーチャリーと言ったら麻原彰晃の三女やないか!麻原彰晃で決まりや!」

「わからへんねんな」

「何がわからへんねん」

「俺も麻原や思ってんけどな、オカンが言うには、事件を起こしたあと正々堂々と自首しにきたらしいねん」

「ほな麻原彰晃とちゃうやないか!麻原彰晃は第6サティアンの2階天井部分にある隠し部屋に現金960万円を持って隠れてたんやからね、RPGで宝箱を開けると出てきて倒すとめちゃくちゃゴールドがもらえるモンスターみたいな状態になるほど往生際が悪かったんやから、もっと他に何か言うてなかったか〜?」

「死刑が執行されたあと、東京拘置所から3台の車両を同時に出発させることによってどの車両がその教祖の遺体を運んでいるかわからないようにカモフラージュして火葬場まで搬送したらしいねん」

「ほな麻原彰晃やないか!その遺体の運び方は完全に麻原彰晃やないか!死刑執行後、どの火葬場へ行くかわからないように3台の車両を同時に出発させて偽装していたのにあらかじめマスコミがみんな府中の火葬場に待機していてバレバレやったんやから、麻原彰晃で決まりや!」

「わからんねん」

「何がわからんの!?」

「オカンが言うには、その教祖は本名で活動しているらしいねん」

「ほな麻原彰晃ちゃうやないか!麻原彰晃には松本智津夫という本名があるからね、本名が普通すぎてしょぼいから偽名で麻原彰晃を名乗っているかと思ったら松本智津夫っていう名前もけっこうカッコイイねんから、お笑いでも宗教でも松本っていう名字はカリスマ性がすごいのよ、そういう意味では地下鉄サリン事件も松本サリン事件なのよ、ほなもっと他に何か言うてなかったか〜?」

「マハーマーヤの夫らしいねん」

「ほな麻原彰晃やないか!マハーマーヤは麻原彰晃の奥さんやないか!麻原彰晃や!」

「わからへんねん」

「何がわかれへんのよ」

「オカンが言うには、衆議院議員選挙に出馬してトップ当選を果たしたらしいねん」

「ほな麻原彰晃とちゃうやないか!麻原彰晃は1990年の衆議院議員選挙に真理党から教団幹部合わせて25名で出馬して25名全員落選したんやからね、麻原自身にも1783票しか入らなくて「票の操作がなされている」という名言を残したんやから、本当に票の操作がされてるのなんてIZ*ONEのオーディションくらいなのよ、麻原彰晃とちゃうやないか!え、なんで絶対に麻原彰晃なのに麻原彰晃ちゃうの?もっと他に何か言うてなかったか〜?」

「意識堕落天の宗教上の王の生まれ変わりらしいねん」

「ほな麻原彰晃やないか!意識堕落天の宗教上の王の生まれ変わりはもう麻原彰晃やないか!オカン家系図わかってる?オカン麻原彰晃の家系図わかってるか?麻原彰晃の奥さんがマハーマーヤで三女がアーチャリー、アーチャリーの姉で長女がドゥルガー、次女がカーリー、アーチャリーの妹の四女が松本聡香でその元後見人が江川紹子、麻原の弟子のマイトレーヤが上祐史浩で、同じく弟子のマンジュシュリー・ミトラが村井秀夫、その村井秀夫をマスコミの前で刺殺したのが山口組系羽根組の構成員・徐裕行で、オウム真理教特別手配被疑者でスマンガラが高橋克也、走る爆弾娘と呼ばれたのが菊池直子、2011年の大晦日に警察へ出頭して2012年の元旦に逮捕されたのが平田信、一連の裁判で麻原の私選弁護人を務めたのが横山弁護士で、麻原の前世が徳川家光、麻原の前世の妻が宮沢りえで、現世の宮沢りえの夫が森田剛やないか!麻原彰晃で決まりや!」

「わかれへんねん」

「わからへんことない!オカンが好きな教祖は麻原彰晃や!」

「オカンが言うには、麻原彰晃ではないらしいねん」

「ほな麻原彰晃とちゃうやないか!オカンが麻原彰晃ではないと言えば麻原彰晃ちゃうがな!先言えよ!俺が一連のオウム事件の総括をしてる間どう思ててん?」

「申し訳ない」

「ホンマにわかれへんやんこれ!どうなってんねんもう!」

「オトンが言うには」

「オトン!」

「グレート義太夫ちゃうかって」

「義太夫さんヘッドギアつけてへんやろ、もうええわ」

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