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自然が作るバイアス、人が作るバイアス

先週の土曜日の函館2R。自分の本命は1番タカラバディウスでした。前2走からは勝ち上がり多数、初ブリンカー、ダ1000~1200mに良績が集中している小林勝Jにスイッチ。斤量減が効いて逃げられるならアリかなあ…と、軽い気持ちで買いました。
スタートして前に出そうと手綱を動かしていましたが、結局は逃げ馬の後ろにつける形で直線へ。すると、逃げ馬が垂れてスルスルと上がっていくではありませんか。結果2着で入線し、相手も全て持っていたのでワイド2つ、馬連、3連複をゲットすることが出来ました

7月6日函館の3角で逃げ馬の後ろにいた馬の成績

 「風の影響でしょうか」

 そんなことをグリーンチャンネルの競馬中継から流れてきたので、一理あるなと思い、そこからは徹底してインのポケット狙いに切り替えました。その日の3角で逃げ馬の後ろにいた馬の成績はこちら。

12Rで4-2-2-4。馬券外だった馬もほとんどが人気以上に走っています。芝はもちろん、砂被りのマイナス面があるダートを含めてもこの結果ですから、この日はインのポケットが非常に恵まれていたと言えるでしょう。逃げ馬と外の馬がいい具合に風よけになってくれていたんでしょうね。
馬場コンディションや風といった要素が競馬には少なからず影響を及ぼすのですが、最初から見極めるのは非常に難しいです。しかし「人気薄が来た」という事実が一番手っ取り早くバイアスに気付けるポイントと言えます。この日で言うと2Rのタカラバディウスですね。上位人気の馬が来ても単純に「能力が違った」という可能性がありますが、人気薄が来たということは「能力以外の部分」で何かしらあったと考えるのが妥当です。それが今回は風だったと考えられるわけです。

 パチスロも競馬同様人気薄の動向でそのホール全体の傾向が探れることがあります。今のホールはとにかく新台入替のスピードが速く、そのスピードに耐えられた台(例:スマスロ北斗、ヴァルヴレイヴ、からくりサーカス、モンキーターン5、ジャグシリーズ)に設定は入っていても、その周りにはほとんど入っていないと考えるが普通です。逆を言うと、それ以外の機種に設定が入っている場合、何らかの仕掛けが施されている可能性が高くなります。それが「全台系」「末尾系」なのかはホール次第ということになりますが、メジャーじゃない機種の高設定が確認出来れば出す意識があると考えていいでしょう。

とりわけ、通常営業で確認出来た場合はずっとその機種を一定期間推していくというサインと捉えることが出来ます。ただ問題は実際に打ってみないと分からないことが多いということ。これが競馬との大きな違いでしょうか。競馬は自分がBETしていなくても結果が見えるのが大きいですね。

ちなみに、人気薄だけでなく人気サイドの動向もチェックしておくと、さらにホールの状況が見えてきます。メジャー機種に設定が入っていないホールは人気薄に入っているわけもなく、ホール全体で抜きに来ていると考えるのがベター。外見からわかるメジャー機種といえば…ジャグ系でしょうか。ジャグ系に高設定域の数値で比較的回されている台がないホールは他の台に入っているわけもないのです。

競馬は人間が意識してない自然のバイアスが発生することがありますが、パチスロは必ず人間の意識が働いて、どんな状況にも必ず理由があることを覚えておきましょう。

【今週の推定設定6】
土曜函館3R 4マサノカナリア(高杉J)

今年の新人では一枚抜けている高杉Jにスイッチ。高杉Jは芝短距離に強く、斤量差を活かして前目にポジションを取ってくる騎乗が多いので、この馬とは手が合うのでは。馬自身は新馬戦からハイレベルレースの経験が多く後一歩という成績が続いているが、今回のメンバーを見る限り楽な単騎逃げが叶いそうで勝ち負けに見える。2走前ハナを切った時くらいのオッズ、単勝8倍なら設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka


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