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控除率と機械割

 皆さん、初めまして。赤坂テンパイと申します。
 職業はパチスロライターということになっていますが、原稿や収録がない平日は専らホールに赴いてガチガチに立ち回り、土日はパチスロで勝った金をJRAに横流しするというただのギャンブラーです。こちらのコラムではスロッターの人たちが少しでも競馬に興味を持っていただけるような中身にしたいと考えています。拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。

 自分のパチスロライターとしての立ち位置はいわゆる「ガチ系」といわれる部類。ギャンブルを生業としている自分にとってガチなのは当たり前なことであって、ガチ系って言われるのがあまり好きではないのですが、皆さんに知ってもらうにはいいフレーズなのかもしれません。

 自分はパチスロ、競馬の他にも麻雀やポーカーといった期待値が絡むギャンブルは全てこなすわけですが、すべてのギャンブルにおいて勝つために必要なことはまず「仕組みを知る」。これが一番大事だと考えています。仕組みを知らずにギャンブルをすると、システム、勝ち組に搾取されていくだけです。

 競馬というギャンブルはBETされた金額をすべて一纏めにし、その中からまずJRAが20%~30%(券種によって変化)を控除して利益を確保しています。これが「控除率」と呼ばれるものです。そして、残った80~70%を的中者で山分けするというパリミチュエル方式を採用しています。つまり、目隠しして何も考えずにBETし続けると張った金額の80~70%しか返ってこないということになります。
 これをパチスロに当てはめてみましょう。パチスロには客の勝ち負けを決められる「設定」というものがあり、基本的に6段階となっています。その設定それぞれに機械割と呼ばれるパーセンテージが決められており、これが競馬における控除率的な役割を果たしています。最低設定の1の機械割は機種ごとに異なりますが、最悪でも95%を下回ることはないでしょう。競馬は80~70%ですから、パチスロの方が圧倒的に負けにくいことが分かります。

 まあ、負けにフォーカスしても意味はありませんから、どうやったら勝てるのかを考えていきましょう。
 パチスロの勝ち方は大きく分けて「高設定に座る」「出るところだけ打つ」の2つに分けられます。前者はその名の通り高設定に座るだけ。設定は基本的に4以上に座れば機械割が100%を超え、最高設定の6になると現行機種では約113%になります。100%以上の台に座ることが出来れば、後はプレイすればするほど勝ちが増えていく状態になります。後者は特定の機種に搭載された「天井」と呼ばれる一定以上ハズレが続くと必ず大当りするという仕組みを利用した立ち回りで、天井に近ければ近いほど期待値は高くなります。競馬にはありえないパチスロならではの勝ち方と言えるでしょう。

問題はどちらも「自力ではどうすることも出来ない」ということ。ホール(パチ屋)側も慈善事業ではありませんから、基本的には低設定しかありません。ホールの中にある台の90%は低設定と思ってもらっていいでしょう。高設定を使うのは、赤字にしてでもお客さんにいい思いをしてもらい、リピーターになってもらいたい。つまり集客したいというのが狙いです。高設定を打ちたいと思っても必ずホールの意思が介在してくるわけです。自分ではどうしようもありません。
天井狙いにしても、そこまで打ってくれる他のお客さんがいてくれなくては成立しません。これもやはり自力ではどうしようもありません。
自分で出来ることは「いかに、いい状況のホールかどうかを見極めるか?」。つまりはホールを選ぶ能力こそがパチスロを勝つ上で一番必要なスキルといえます。高設定に座れるホール、天井近くまで回してくれるお客さんが多い。そんなホールに行けばおのずと勝ちは転がり込んできます。

では競馬はどうでしょうか。
(次回に続く)

【今週の推定設定6】
コラムと並行してこちらでは毎週自分が買いたい馬を1頭ピックアップして紹介していきます。自分の予想ファクターは総合的にいろいろ掻い摘んでいますが、少し騎手のウェイトが大きいかなとは思っています。

7月8日(土) 函館3R 7アズライトムーン 鮫島J

新馬戦はマイネルラウレアに僅差、次戦の勝ち馬はシャザーンとかなり強い馬と戦ってきており、3戦目はダートが適性外だったと考えて良さそう。ノーザンF産の休み明けで成長にも期待できます。

最も注目すべきは鞍上の鮫島J。若手の筆頭格で自分のイメージでは「馬場読み能力が高い」と考えています。とにかく馬場の良いところを走らせようとする意識が高く、開幕週ではとにかくインを突いてくる騎乗が多いです。しかし、実はこの馬場読みスキルは開催の後半、馬場が読みにくくなったころに真価を発揮するのです。函館開催も終盤。ここで、鮫島Jを配置出来たのはかなりのアドバンテージと考えます。

単勝10倍あれば設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
ツイッター @genkiakasaka

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