見出し画像

ファン投票の票数から考察する宝塚記念

 今週の注目レースはなんといっても宝塚記念ですが、グランプリレースは基本的にファン投票の上位から出走する権利がもらえます。ファン投票があるということはその馬が持つ能力とは別に人気がどれだけあるのかというのが明確に数値がされるということでもありますので、今回はファン投票の数値をもとに出走馬のオッズを考察してみましょう。

宝塚記念のファン投票数とシェア率

 トータルの投票数は約285万票でそのうち今年の出走馬のトータル獲得票数は約83万票。それをもとに各馬のシェア率、20%の控除率差し引いた単勝オッズはご覧の数値となります。出走馬に投票した人は勝ち負け関係なしにその馬の馬券を買うことが多いでしょうし、総投票数の約30%を占めているのでオッズにそこそこの影響を与えることになりそうです。ここから浮動票の約202万票がなだれ込んでくるわけですが、これがどこに投票されるのかがかが大事になってきます。この票は確実に勝ち負けを重視して買われたものですからね。これが真のオッズと言っても過言ではないでしょう。

 実際にチェックする場合はファン投票限定のオッズと現実のオッズを比べてみて下がり幅が大きければ大きいほど、勝ち負け重視で買われているということになります。ただし、あまりにも乖離が大きい単勝50倍強の馬については度外視した方が良さそう。ヤマニンサンパの単勝オッズが7000倍なんてありえませんからね。
 もちろん買われている=自分も買った方がいいというのではなく、あくまでこういう馬が買われているという参考にするためです。ファン投票との乖離を見て大きい馬からチェックしていけば予想の時短にも繋がるでしょう。
 このファン投票から見てかなり実力と乖離してそうなのはプラダリアとローシャムパークの2頭でしょうか。どちらもべラジオオペラと僅差と考えるとやはりG1勝ちがファン投票に大きな影響を与えるのだということが良く分かります。あとは、ドウデュースのオッズがどれだけ下がってくるのか。ネット競馬の予想オッズでも単勝3倍となっていましたがそんなことはないはず。もし3倍なら単勝だけ買っても期待値はありそうな気がします。  

 馬券ファンの逆張りをするなら4歳勢でしょうか。エプソムCで4歳勢が上位に来たあの瞬間が世代レベルの成長曲線の上昇と下降がクロスするタイミングだったと仮定すると…ソールオリエンスの人気が下げ止まりになりそうな今回は面白いかもしれません。
 個人的にはシュトルーヴェに注目しています。馬群OKな馬が内枠を引けたのは好材料。馬場が外有利になると怪しいかもしれませんが、外国人ジョッキーが乗ると4戦4勝と謎な個性もあります。何よりファン投票がほとんどないのがいい。無駄に買われることがないので、馬そのものの期待値だけを買うことが出来そうなのがいいですね。
 と、今回はファン投票からオッズを考察してみたわけですが、馬券は能力だけで買われるものではなく、純粋な人気で買われることもあるということを頭にとどめておきましょうってことです。ファン投票がその純粋な人気を可視化してくれるのであればグランプリレースは非常に美味しいレースと言えるのかもしれません。

【今週の推定設定6】
土曜京都7R 9レッドリベルタ(田口J)

前走は5着までが先行勢という超前残りレース。4着だったアンデスビエントは関東オークス制覇。自身より後ろの着順の馬もかなり次走以降馬券に絡んでいて、この馬の能力も現級なら足りる。3歳の斤量、田口Jに乗り替わることで相対的にかなり斤量で恵まれそうでパフォーマンスを上げてもおかしくない。単勝15倍なら設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?